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発動

作者: 榎木旬

地球がある、そう地球。惑星のひとつとされている、地球がある。

西暦がある、そう西暦。イエスキリストが誕生したからとか、なんだとかよくわからないが、それが起源であるらしい。


この地球には、時間の概念もある。太陽が存在していて、明るい時間帯を昼間と位置付けている。逆に暗くなったら夜と。

人は、頑張りすぎると時におかしくなることがあるらしい。

わたしもそのうちの一人にあてはまるらしい。

人には、精神というのが存在して ストレス過多など、いろんな原因で病的な精神へと変貌を遂げるきっかけがあるらしい。

わたしは、そのうちのひとつにあてはまってしまった。


発動の瞬間は、20代前半だった。

意識がとんだ。まるで、麻薬をしている人の証言がふと頭をよぎる、そんな感覚を体験しているかのようだった。

意識は、とんだ。というより、そこにあるのだが、自分では制御ができない。自分が自分の意図をしていない行動に出てしまう。

じつに変な感覚である。


幻覚をみる。悪魔か?外の窓からススリ笑うような、黒い影がすぅーっとこちらを避けて消えていくのが見える。

幻聴がきこえる。能力を持ったかのような 遠くの人の声が聞こえているような、そんな感覚だ。すごい能力を持ったものだと、その時は思っていた。

被害妄想がでてくる。親が自分の部屋にドドドッとおしかけてきて、ナイフで八つ裂きにしてやろうか、銃で殺してやろうかなどと企んでいる気がして 布団に汗をびっしょりかいてしまうくらいだ。

不眠がつづいてくる。寝れないのだ。というより、眠ることがこわい 眠れない。寝ることを忘れてしまってるのかと。

サトラレがはじまってしまう。全世界の人に自分の思っていることが伝わっている、そんな感覚に陥ってしまう。自分では現実だと思っている。テレビを通して 生放送なんて特に自分に向かって話しかけてきてるのかと思ってしまうほどだ。


そんなことをやっているうちに、食なんてものは考えもせず 水だって飲まない。食べず食わずだったのだから、当然だ。

数日後倒れた。脱水症状だった。

タンカに乗せられている感覚もしっかり覚えている。そう、意識はとんでいるようでそこには、ある。存在している。


入院生活がはじまり、三ヶ月程度 薬を調整され続け やがて、すべての症状がおさまった。


家族は、症状の時を「発動」となずけた。


わたしは、発動しようと思えばできる。そう、薬の存在がなければあふれでるドーパミンが発動をまねくのだ。

今の状態は、薬で興奮を抑えている。ドーパミンを軟禁しているのだ。

あふれでるドーパミンを抑制しないと生きていけない状態。


医者は、人を傷つけるような病気ではありません。そういった。




だが、わたしは それを信じられない。



なぜなら、発動した時に手には包丁を持っていて、父を殺そうと思っていたから…



統合失調症の自分にしか書けない描写、もっと書ける部分も出てきそう。

もっと面白く仕上げられるなら、頑張って見たい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 発動、という表現が好きです。 誰にでも起こりうる可能性がある、他人事じゃないと思います 端的に書かれた文章が良い
[良い点] 実体験を元に話してるのは、リアルだと思いビックリしました。 続き待ってます。 [気になる点] リアルな事を書き過ぎて、怖いと思ってしまう面があるかもしれない。 もうちょっと読み手に配慮…
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