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It is 『It』(前編)

―――何でも屋:チック・ノック・タック―――




―――そして、現在()




さて、本当に、厄介だ。

あの後気絶した少女を荷物ごと我が城チック・ノック・タックに運び込んだ。

四階にある客間に布団を敷き、少女を寝かせておいた。

ああ、ちゃんと雑貨も回収したぞ?




―――時刻は、夜八時。




あれから六時間経った今でもあの裏路地で起きた一件はニュースにすらなってない。

死んだ女性のことも、上で寝ている少女のことも。

関ヶ谷佳奈子、大学二年生。

―――死んだ女性の方。

死体の荷物から見つけた学生証の写真からは活発そうなイメージ。




そして、気絶している少女。

―――小暮玖久瑠。

中学生―――見ようによっては小学生のようにも見えるが死んだ女性と同じ大学の二年生だ。

正直な話、少し・・・いや、かなり驚いた。

学生証の写真を見るに大人しいイメージを持っていたがおそらく友人関係。

多分、活発な友人(関ヶ谷佳奈子)大人しい友人(小暮玖久瑠)を引っ張っていたのだろう。




二人とも、まごう事なき表の住人だ。

『ソレ』が裏の住人だったなら進んで手は出さない。

だが、あの殺気は表の住人には不釣合い。

そもそも、彼女等の熱狂的なストーカーが勢いあまって刺し殺していたならこの上なく解り易かった。

しかし、『ソレ』の目的は喰らうこと。

裏の人間にそういった嗜好を持つ者はいても表の人間がターゲットになることはない。

そのルールがあるからこそこの街には表と裏がある。




1つ―――この街の中で自衛、救出等の目的なく能動的に表の住人に危害を与えない。




1つ―――表の住人に危害を与えた裏の住人は裏の法により裁かれる。




1つ―――自らの特定の過剰な欲求(複数件の殺人、強奪、強姦etc・・・)を満たしたいものは裏の世界の中でのみ行うこと。




1つ―――裏の世界で満たすべき欲求を表の世界で満たした者は例外なく裁かれる。




この街で生きる者はそのルールを守る。

だから、彼女たちが襲われた理由が分からない。




なぜ?なぜ?なぜ?―――




思考がループ。

迷路が、築かれる。




少女を匿ってしまった。

『ソレ』ともまた関わることになるだろう。




対策は?




―――分からない。




あんな不可解で不明瞭なモノは理解したくもない。




だが、来たるべく会合の時に備えて何かをしなくてはいけない。




話し合う、なんて事は不可能だろう。

恐らく、会ったら即、殺りあいが始まる。




ぎゅう・・・




手のひらを見つめゆるく握る。

切り札の内の1つを切らなければ『ソレ』には互角より少し劣る。




この()に宿るジョーカー。

その、一欠けらを。




―――カット(切断)




思考を停止。

そもそも、対称Aが目を覚まさなくては話にならない。

今日はもう寝るとしよう。




「はぁ・・・」




つい、溜息が零れる。

頭がズクズクと重くなる。




「駄目だ・・・酒でも飲まないと寝られない」




カチャ・・・




グラスに氷を入れ安い焼酎を注ぐ。

悪酔いするだけなら十二分だ。

そもそも今は、気持ちよく酒を飲める気分じゃない。

この悪夢のような一日を振り切りたかった。




「ゴッ・・・ゴッ・・・っはぁ」




トクットクッ・・・




「ゴクンッ・・・かっはぁ・・・ふぅ・・・」




コトリッ・・・




二杯目も一気に飲み干し空になったグラスをテーブルに置く。

そのままソファに横たわり目を閉じる。




起きたら夢だったら嬉しいんだがなぁ・・・




窓からさす月明かりが眩しくて。

そんな自分を嘲笑うかのようで。




テーブルに手を伸ばし置いてあった帽子で目元を隠しまどろみに落ちてゆく。

書いててハズい…


でも頑張る‼


頑張るよ?…多分


次回、It is 『It』(中編)


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