努力の報い
すると、中森は突然、母の教えを思い出した。
ー頑張りなさい! 正太なら、絶対にできるわ!!ー
ーああ、そうか。母さんは、いつもどんなときも、こうやって励ましてくれていたよな。
母さんのためにも、今、頑張らなければー
中森はそう思い、ペンを動かし始めた。
そしてしばらくして、試験が終わった。
「どうだった?」
上山は中森に尋ねた。
しかし、彼はこう答えた。
「…だめだった…」
中森は落ち込んだ様子で言った。
「…え?」
「頑張って全部解いたんだけど、全然できなくて…」
そう言うと、中森は泣き始めた。
上山は一瞬、悲しそうな顔をしたが、すぐに少し呆れたような様子で言った。
「…まあ、今回は仕方ないわよ。じゃあ、あなたとは別の大学ね」
「ごめん、ごめん、ごめん…」
中森が激しく泣きながらそう言うと、上山は優しく彼の頭を撫でて言った。
「大丈夫。あなたにはあなたの人生があるんだから、私に謝る必要はないわ。別の大学でも、弁護士になればいいじゃない」
上山はクールに、しかし優しく慰めた。
そして次の日、中森が別の大学の試験を受け終わり、がっかりしながら校門を出ると、上山が近づいてきた。
「おお、上山、こんなところでどうしたんだ?」
中森がそう聞くと、上山は言った。
「中森、合格してるよ!赤山大学!!」
「えーーー!!!」
上山の言葉に、中森はとてつもなく驚いたのだった。




