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人生の別れ目
すると、中森は嬉しさのあまり、思わず涙をこぼした。
「だ、大丈夫!?」
上山は、珍しく驚いた様子で言った。
「いや、ごめん。ただ…嬉しくて。こんな僕にも仲間がいるんだなって思ったらさ」
中森は涙を拭いながら言った。
すると、上山は少し怒ったように言った。
「自信を持ちなさいよ。あなたは立派な人なんだから。自分を責めちゃだめ」
その言葉を聞いた中森は、涙でぐしゃぐしゃの顔のまま、満面の笑みを浮かべた。
「ありがとう!」
そして一年後、大学受験の日がやってきた。
二人は赤山学院大学の試験会場へと足を踏み入れた。
受験票を提出し、指定された講義室へ入った。
教室の中には、すでに多くの受験生が静かに席に着いていた。
二人も自分の席に座った。
中森は胸が張り裂けそうなほど緊張していたが、上山はどこか余裕のある表情を浮かべていた。
やがて試験開始五分前となり、試験官が問題用紙と解答用紙を配り始めた。
中森は汗で湿った手で、震えながらそれを受け取った。
そして…
「試験開始!」
試験官の声が教室に響き渡った。
しかし、中森の手は固まったまま、ペンは一向に動かなかったのだ。




