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隠れる神の存在

この世には2種類の人間がいる。

【鉛筆】の能力持つ人間と【消しゴム】の能力を持つ人間だ。


主人公・黒は鉛筆である。未来を沢山描ける。

友人・白は消しゴムである。未来を明確にし継続する。

性質は違うものの2人は仲良し。


しかし、ある日の授業中にクラスメイト2名の能力暴走が起きるのを見て、黒は能力暴走をどうにか出来ないか悩み始める。そんな黒に、友人の白は果たしてどんな言葉をかけるのか?


わかりにくい点が多々あるかもしれませんが、どうぞ気が向いたら気軽に読んでみてください。

 世界を操る裏の支配者がいるとか、自分の人生は生まれた時からシナリオが大体決まっていると言う話は聞いた事がないだろうか。そんな噂は定期的に話題に上るが、ゴシップネタとしてしばらく経つと風化する。

 俺は現在平凡な高校生で、平凡な日常が今後も送れればそれで満足だと思っている。先ほどのようなゴシップは面白くて好きだが半信半疑だし、よく耳にする平凡な日常とやらも甘くはないわけで。

 理由はこの世界が2タイプの人間で構成されている事に起因する。大したことではないが、理解の有無でQOLに差が出る事間違いなしである。


「黒ー?!早くしないと学校送れるわよ!」

「はぁーい!」

「もう!白ちゃん来ちゃうわよ!!」


(ぴんぽーん)


「ほら!言ってる側から来ちゃったじゃない、待たせないのよ!」

「へぃへぃ」

「くろー!早く行こうぜ!

 あ、傘も持ってこいよ〜!!!」


(なんで、わざわざ早朝に迎えにくるかねぇ。

 …げ!まだ早朝6:40やぞ。)

 ため息をついてから、幼なじみの白が待つ玄関に向かう。

ついでにあくびも出た。


「おはよ?」

 朝から爽やかな笑顔でニコニコ挨拶してくるような好青年、それが白だ。

 雨が降ってるのに何故。解せぬ。

「はよー。お前なんでそんな元気なの」

 対して俺は見るからに低血圧で、正直ボーッとしてるように見えるだろう。朝は弱い。

「え、今日もワクワクな一日だと思うと寝てるのもったいなくね?早めに来ちゃった」

「考え方のちがいかー。はー。」


 今に始まったことでないが、小さなため息で気持ちを割り切る。共感は全く出来ないが。

 なんだかんだ、優しくて楽しそうなやつのそばにいる方が心地よいのは知っているから、これくらいは気にしない。


 周りは雨で薄暗いが、夕方よりは明るい。白っぽいグレーの空はどんよりとして、嫌な天気だ。白の着ている白いカーディガンが眩しく見えた。


「なぁなぁ、昨日隣のクラスの田中見た?」

「は?知らん」

 白が歩きながら肩を組んで少し声を小さくして、顔を寄せて伝えてきた。

「あいつ、鉛筆だったんだよ」

「は?」

「で、図書館で能力使っちゃったわけ」

「よりによって図書館で?」

「そう。もう大惨事。本はそこらを飛び回るは、時計は逆回転し始めるわ。すぐそばに消しゴムの司書さんが居てくれて助かったわー。俺だけじゃ気付けなくてやばかった」


 そう、この世の中には、2種類の人間がいる。

【鉛筆】と呼ばれる微弱に現実を変える能力を持った、不安定な人間。そして、【消しゴム】と呼ばれる、微弱な変化を無くし、物事を整理確定する能力を持った、極めて安定した人間。この2種類だ。


 俺らは高校2年だが、学生時代のうちに自分がどちらの能力者か9割が気づく。ちなみに俺は鉛筆で、白は消しゴムだ。

 学校でも能力管理の授業を常時保健室開催している為、能力が暴走するような奴は年に数人である。しかし、ゼロではない。

 そもそも自覚がなく、大人になってから暴走を起こす人も1割程度いたりする。


「いやぁ、大変だったな」

「まぁ、大事にならなくて良かったわ」

「田中は?」

「無事。俺らが抑えた後は落ち着いた様子だったから、保健の先生がフォローしてたし大丈夫」

「ならよかった」

 2人で傘を差しつつ、歩道を歩いていると雨が少し弱まった。今のうちに校門にたどり着きたい。間に合え。


「田中、ショックだったろうな」

 なんとなく、傘の取っ手を持つ自分の黒いカーディガンの袖口を眺めながらつぶやく。

「何、どしたの?珍しい」

 白は俺の家までもしばらく歩いたからか、少し前髪と襟足が飛んできた雫でぬれており、首をグリンとこちらに回した時にその雫がこっちまで飛んできた。つめた!やめろし。

なんなら、肩腕をかけて話しかけてくんなし。歩きづらい。

「いや、確か田中って学級委員長の田中だろ?

 真面目なやつだったし、内心混乱してないかなって」

「うーん?」

 白はそうかな〜?心配しなくても大丈夫だと思うけどなぁ、といった調子の返事を返してきた。


 考え込みつつ白と大通りに出たら、トラックが走ってきて、慌てて避けたら水溜りを踏んでしまって裾が濡れた。

 あー、裾まくっとけばよかった。後悔!

「鉛筆って個人差がえぐいじゃん。」

「うん」

 俺の裾を見ながら白はうなずく。

「消しゴムはなんで個人差あんまないの」

「わかんないね。物理法則的な?世の理?」

「田中は中々に強そうな鉛筆じゃん」

「…あぁ、そう言うことね」

 一瞬立ち止まると、白も立ち止まってくれた。裾を今更ながらにまくる。せめて裾から靴下に水が染みないように。

「田中は現実を変えたい気持ちが強いのかもね」

「そうかもな」


 鉛筆と消しゴムの能力についてはある程度研究され共通の理解もあるが、まだわかっていない事も多い。

 たまに社会人でも生活習慣やストレスからか職場で暴走を起こしニュースになったりするのを見ると、暴走に年齢は関係がないようだ。

 しかし、一般的には歳を重ねるにつれコントロールできるようになると言われている。

 ちなみに鉛筆は不安定なタイプなので、マイナスな事があるとメンタルがやられやすい。自分はその自覚があるだけに、田中も同じじゃないかと少し心配なのである。


 かく言う俺も、白と仲良くなるまでは大変だった。コントロールがうまくできなくて、事故は多発するし事故を気にしてメンタル不調になり、さらにドツボにハマると言う散々な幼少期だった。何事も気にしすぎは良くない。

 ちなみに親は2人とも鉛筆で、双子の兄2人が消しゴムと鉛筆だった。

 個人的な考察だが、おそらく暴走のメカニズムは心と身体のバランスの崩れだ。そして、暴走を効率的に抑えるには1人の鉛筆に対して1人の消しゴムが必要だ。逆もしかり。

 あるいは、同じタイプでも能力を行使すれば抑えられる。

 だからか、兄は2人とも、暴走事故を起こしたことがなかった。元々、制御も上手かったのも大いにあるが、何かの際には周囲に発覚する前にお互いでフォローしていたんだと今になって思う。


 ちなみに消しゴムにも暴走はある。消しゴムの暴走は鉛筆と違った意味で怖い。

 鉛筆はトラブルメーカーになり外に何かしら影響が出るので見てわかりやすい。対して、消しゴムは外ではなく内に出るのでわかりづらいのだ。

 表情が抜け落ちて活動がひどく消極的になったり排他的・独善的になり、わかりやすく言うとロボットに近づいていくのである。

 気づかず放置すると、柔軟性に欠けて人間味がどんどん減っていってしまう。一度そうなると回復には時間がかかる。


「白って暴走した事ある?」

「知りたい?」

 キョトンとした顔で意外そうに見てくる。

「なんだよ、もったいぶんなって。

 お前は知ってるだろ、俺が暴走しまくりだった時期を」

 聞く機会なかったけど普通に気になるし。

「確かに見たし知ってる。まー、あるよ?

 でも、黒に初めて会った時迄だよ。」

「へぇ」

 なんだ、白も俺とほぼ同じか。いやでも、俺は白といてからもしばらくは制御出来てなかったからなぁ。


 歩いていると校門が見えてきた。雨足が強くなる前にたどり着けて良かった。これで一安心だ。

 こう言う時は寮生がちょっと羨ましくなる。

「やっほ、2人とも。早いじゃない」

「「白妙(しろたえ)先輩!」」

 なんとラッキーな事に、生徒会長でこの学校のマドンナに遭遇してしまった!みんなの憧れの先輩、と言う奴だ。しかも、声かけられた。テンションがあがる。


 先輩はノートを大量に抱えていたので2人で手伝おうとする。

「先輩は朝練ですか?それとも生徒会の仕事ですか」

「あぁ、仕事だよ」

「重そうですし、俺らが手伝いますよ」

 白も声をかけたが、先輩が遠慮した。

「そろそろ玄野(くろの)がくるから大丈夫、ありがと」

 どうやら、副会長の玄野さんもいるらしい。男手があるならいっか、残念。

「雨で床が少しすべりやすいから、ちょっと気をつけるんだよ。まだ用務員さん来てないからね」

「「ハーイ」」

 先輩とは別れて俺らの教室に向かう。


 雨が降ってる日は好きだ。

 しとしと雨粒が窓に当たる音をBGMに授業を聴いていると、外の暗さと教室の明るさも相まって眠くなる。ついうとうとする。

 高校2年で1年の時より環境に慣れ、居心地が良いから余計そう感じる。

 いつも通りの授業風景を眺めていると、事件は起きた。

「うぅっ!」

「どうした、小林?何か質問か?

 んー、顔色悪いぞ。調子悪いのか?」

「センセー、保健委員いりますか?」

「違う、暴走だ!コバ、待ってろ」

「「「え」」」


 異変に気づいた生徒は小林君のマブダチだった。木村君は席を立つと、小林君のそばに移動する。

 幼なじみの宮野さんも駆け寄っている。ちなみに2人は消しゴムである。すぐ小林君の手を握る。


 きゃー、小林くん!落ち着いて!


 やばい、黒板の数式がどんどん崩れて何かに書き換えられている。が、それを追うようにして修正がかけられ元に戻っていた。

 きっと小林君の能力がかけられた直後に友人2人が能力を使って上書きしているのだろう。

「小林、大丈夫だ。先生も経験がある。

 焦らず、自分に集中しろ!」

 今は数学の授業で、先生は鉛筆だった。小林君もこの感じは鉛筆だ。

 さっきまでの日常感は一気に消え去り、非日常の緊急事態へと様相を変えた。


 ちなみに俺は今回何も出来ない。クラスメイトとして落ち着くまで見守るしかない。

 いざとなったら力を使う事くらいならできるが、今回より効果を期待できるのは消しゴムの能力である。多分消しゴムの友達2人がついたから大丈夫である。

 何かあった時のために状況を見守るつもりでいると、後ろからも声がした。

「ん?おい、竹山!竹山?おい、たけ!」

「…。」

「こいつも暴走してる!センセー!!!」

 僕からは見えていないが、どうやらこの非常事態に1人反応を見せない奴がいたようだ。


 そして静かに暴走を起こしていたのは、後ろの席に座っている、普段も大人しめの竹山君だった。これまた友達の千歳君が心配している。

 2人は席が前後なので千歳君が後ろから声をかけているようだが、先生は2人の生徒を見た上で竹山君の方に向かった。

「竹山は消しゴムか…竹山、千歳と手を握ってろ。大丈夫だから。先生も握っといてやるぞ」

 先生は竹山君の手を握ると、生徒に声をかけた。

「えー、全員教室からは出るなよ?他のクラスはまだ授業中だ。いま一旦授業は中断するが、2人が落ち着くまで見守っててやれ。

 2人の友達なら隣で助けてやってくれ。違くても出来ることがあるならフォローしてやれ。先生は竹山を抑える。小林は頼んだ」

 先生の声を聞き、皆んなざわつきながらも席に座っていたのが、席を立って2人をそれぞれ囲んだ。そして、心配そうに見守る。


 ちなみに今回のクラスは全体的に仲が良く、クラス想いのやつが多い。

 先生はその事に思い当たったのか、さらに呼びかけた。

「不安なやつは別の能力持った奴と手を繋いでおけー。2人は大丈夫だからな。」

 その声を聞いて、それぞれが仲の良い友人や隣の人と手を繋ぎ始めた。

 ちなみに、手を繋ぐと安心するし相手の変化がわかりやすいため、暴走時の手軽な対処法兼予防法の一つとされている。

「黒、2人ともおさまるかな」

「白。…大丈夫。俺も、大丈夫。」

「黒、一応」

「ありがと」

 白に片手を出されて手を繋ぐ。


「小林、良いぞ。その調子だ、深く考えすぎるな。

 シンプルで良い。自分に集中しろ」

「竹山、大丈夫だ。毎日楽しいぞ。

 周りを見るんだ、みんないるぞ」

 鉛筆は想像力も創造力も豊かな為、考えるな!と言い聞かせるのが良いのに対し、消しゴムはどんどん枠を限定し不要なものを排除する傾向にあるので、楽しい事や大事なことを羅列するのが良いとされる。

 真逆の台詞を教室の前後で聞いて不思議な気持ちになる。しかし、皆気持は一つである。


(((いつもの君に戻ってくれ、大丈夫だから)))


 皆一度は幼少期に暴走に出くわす為、珍しいことではない。ただ、暴走を起こすと当人単純に疲れるし気まずい。

 だから、重要なのは暴走を起こした自分を責めないように周りが注意する事なのだ。後で2人にパックのリプトンヌを差し入れしてあげようと思う。


 2人が落ち着きを取り戻したのち、友達が付いて念のため保健室に向かった。授業は結局再開できず、次回に持ち越しとなったが先生は気にした様子もなく、普通に次回どこからかアナウンスして教室を出ていった。

 あの後、きっと保健室を覗くのだろう。対応も含め、かっこよかった。先生をちょっと見直した。


 あっという間に放課後。帰宅部の俺は白と帰る。雨は止んで太陽がピカピカ輝いていた。

「いやー、数学の授業、まじびびった」

「だな。2人とも気にしないと良いな」

「大丈夫だよ。購買でリプトンヌも買って差し入れたし皆の気持ちも代弁しといたし」

 確かに?と思い、帰ったら何するかに頭を切り替える。

「今日もお前んちに行っていい?」

「あぁ、雲のラービィが新作出たんだよな」

「おう、やろーぜ」

 いつものように家に帰ってするゲームの話をする。でも、その後に話を戻してしまう。

「なんかさー、暴走ってどうしたらいいんだろうな」

 白は慣れっこで歩きながら答える。

「んー。暴走を事前に防ぐのは難しいけどさ、周りが助けてくれるし、いざとなったら能力使えば抑えられるし、それで良くない?」

「それもそうなんだけど」

 あの場面を見ると、考えさせられるのだ。

 いつでも助けてもらえるか?の保証はないし、暴走しないように自分で何とかやりようがあるなら気休めだとしてもしたいのだ。

 誰だって暴走はしたくない。

「俺は暴走しやすいタイプだったし、白がいるから今は暴走まではないけど、正直危ないなって思う瞬間もあるし。自衛法ないかな」

「いや、小さい頃は誰だって暴走が起きやすいだけでしょ。大きくなってからも体調悪ければ暴走する事はあるよ?風邪みたいなものだから、考えるだけ時間が勿体無いよ」

「うーん」

「心身の健康に気を遣っていけばOK」

「まぁすぐすぐ出来ることはそれかぁ」

「そうそ、俺とゲームして気分転換する事」

 白の言葉に気が抜けて、ゲームを全力でやる事にした。


・○・○・○・○・○・○・


 生徒会長は白と黒が帰るのを生徒会室から眺めていた。

「白妙会長、あの2人見るの好きですねー」

「そんな事なくもない、かな。」

「えー。」

 2人は事務仕事を進めながらだべる。

「チラシ刷るんで印刷室のさつ子さんとこいってきまーす」

「ハイよー」

 席を立った庶務・渉外2人を見送った。

「経費の件で職員室行ってきまーす」

「いてらー」

 パタパタと出て行く会計2人を見送った。

「「…」」

 書記2人はそれぞれ手分けして手書きの議事録をパソコンに打ち込んでいる。話せない。

 副会長は名前を記入しながら話を続ける。

「会長は将来何になりたいですか」

「医者かなー。やっぱり」

 会長も視線を手元に戻し、生徒会長印を各ノートにぽんぽん押しながら返事をした。

「流石、神代家のお嬢さん?」

「確かに親も医者だが、やめてくれ」

 少しウンザリしてそうに言う。

「紙の能力者としてはやはり、鉛筆と消しゴムの生態を解き明かしたいだろう?皆より見えてるものは多いから」


 副会長がため息をつく。

「紙なんて聞いた事ないでしょう、普通」

「私の場合は小さい頃から身近にいたからな」

「それは私もですが、普通信じてもらえないでしょう」

「いいんだよ、わかるやつだけで」

 笑う会長に副会長がハー!とため息をつく。

「側から見たら先輩は消しゴムぽいですし、今は確かに誰も疑問には思わないですよね」

 副会長は会長の顔をチラッと見ると呟く。

「白いのは色だけで、鉛筆・消しゴム問わず暴走を止められるなんて気づかれなければ。あるいは、先輩の周りだけ、鉛筆・消しゴム問わずやたらパフォーマンス爆上がりだと気づかれなければ。」

「何、コミュニケーション能力の高さの範疇だよ」

「ごまかすには限度ありますよ、それ」


 実は、鉛筆の能力の本質は、自分の人生脚本を書き換える…未来をより良い方に変える力だ。そして消しゴムの能力の本質は、人生脚本を確定させより強固にする…未来を持続可能にする力だ。どちらも世界で人類が発展しながら生きる上で必要な要素である。

 そして、紙の能力は受容。本質的には、未来をより良く変え、持続する事を加速化させる力だ。つまり、調律者である。

 相反するようにも見える鉛筆と消しゴムを支え共存を可能にするバランサーの役割だ。2種共存のために環境を整える事に重きを置き、しかも、それをするのが超絶得意だ。


「あの黒君と白君は相性が良くて側から見てもバランスが整ってる。見てて気持ちがいい。非常に理想的だ」

 会長の視点は変わっているのがお分かりだろうか。副会長は結構マジなトーンで答える。

「僕は凡人の鉛筆なのでわかりかねます」

「違うよ?君は私と相性がぴったりだし」

「は?」

 副会長がペンを落とした。ペンはコロコロ転がり、机から落ちた。

「ほら、濃い鉛筆には粗い紙が合うでしょう?

 例えて言うなら。書きやすさと見やすさの問題!」

「あ、…あぁ。あー?」

 真意を邪推して動揺を隠せない、硬派な副会長・玄野。落とした鉛筆も掴み損ねた。

「何事もスムーズに滞りなく進むのがその証拠!ね!」

 にっこり笑顔の会長に副会長は何も言えなくなった。沈黙する事で取り乱した内心を繕っている。


((別に凡人でいいけど最早…帰りたい))

 書記の2人は手を忙しなくうごしながら、無言で目を見合わせた。

((ラブシーンは2人きりでやってくれ))

 ターン!タターン!とエンターを押す音が沈黙の生徒会室に響いた。


読了ありがとうございました!

はじめての完全オリジナル特殊設定だったので(感覚的には一時ブームだった擬人化にも近い?)不思議な感じです。


理解しづらい部分が多いと思うのですが、

鉛筆の能力者は描くのが得意!

消しゴムの能力者は消すのが得意!

と思ってもらえればと思います。(まんまやないかーい)


書きたいことが書ききれず不完全燃焼だった為、

うまく伝わるよう次話を作る体でシリーズにしました。

やばい。終わるかな。頑張ります。

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