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元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる  作者: ゆる弥


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25.今度こそ服屋で買い物

「では、今度こそ服屋に行きますわよ!?」


「そうだね! たのしみー! でもさ、リンスちゃん、試着はやめた方が良いかもね」


「そ、そうですわね。仕方がありませんわ」


 前回のことがあるからな。

 少しは注意してくれよ?


「我々もついていきますからな?」


「わかってますわ!」


 ダンテさんも馬車を引っ張りながらついていく。しっかりと見張るつもりなんだろう。俺も今回は目を離さない。


 どの街にも貴族用の店があるんだろうか?

 この街にも少しお高そうな服がショーウィンドウに飾られているのだ。


「わぁ! これ可愛い!」


 ふんわりした感じの服で肩にヒラヒラとしたフリルが付いている。


 へぇ。ミリアもこういう服が好きなのかぁ。


 普段のミリアの服は黒い布を被って皮鎧を付けているような形だ。服と言えるものはあまり来ていない気がする。


「素敵ですわね。ミリアにプレゼントしますわよ?」


「えぇー? そんなぁー。悪いよー」


 アイツ……悪いと思ってないな。

 あわよくば買ってもらう気してるぞ?


「悪くないですわ。私のことを救ってくれたんですもの、服なんて安いものですわ。ねぇ、ダンテ?」


「はっ! 左様でございます。お嬢様の命は何よりもかけがえのないもの。それを救って頂いたのですから、金額は関係ございません」


 流石は執事である。貴族がどれほど金を持っているかは俺には計り知れぬところではあるが。言う事が違うな。命は買えるものでは無い。その通りだな。命は1つしかない。


 俺は二回転生しているけども。


「な、なら、欲しいです!」


「いいですわよ。他にも何か欲しいのがないか中に入って見ますわよ!?」


「は、はいぃ」


 侍女も伴って三人で入っていく。

 俺は……なんだか娘達を連れてきたお父さんになった様な気持ちになるな。これは。


 それは、ダンテも同じようで端っこで二人で手を組んでたっているというスタイルで。一緒に買い物をすればいいのだろうけど。


 俺ローブとかしかきれないんだよね。

 引っかかる肉が無いんだもん。

 ほら、骨だから。


「これはなんですの!? ベリーが着ているのと似てますわねぇ。でも、こっちの方が可愛いですわ」


 チラッと視線を声がした方に向けるとリンスさんがメイド服を持ってはしゃいでいた。


 えっ!? なんでこの世界にあんなにフリフリのメイド服が!?

 やっぱり転移者とか転生者って居るんだろうな。俺以外にも。誰も、骨には転生しないだろうけどな。


 この世界の侍女はセーラー服みたいな感じの服を着ているんだ。メイド服ほどヒラヒラはしていない。それでも可愛いんだけどね。


 ベリーさんとか、見た目だけでいえば凄くタレ目で可愛らしいし、パープルの髪と同じ色のセーラー服に似た服がマッチしてていかすんだけど。


 けど、性格があれだからなぁ。

 褒めても「こんなゴミを褒めても仕方がありませんよ」とか言われるんだろうしな。


「わあぁぁ。なんか凄いフリフリでかわいぃー! リンスさん、これ買うのぉ? いいなぁ」


「こっちもありますわよ? これなんかピンクでミリアの髪の色と一緒だからいいんじゃありませんこと?」


「あっ! ホントだぁー! 凄く可愛いねぇ!」


 ミリア、それ着たのは骨も見てみたいぞ。

 想像しただけでも似合うのが目に見えている。

 それを、ねだるんだ。


「ミリアとわたくしでお揃いで買いましょうか?」


「いいのー? やったぁー!」


 よしっ!

 思わずガッツポーズをしてしまった。


「ナイルさん、本当にミリアさんがお好きですねぇ。私達がお嬢様を想う様なものでしょうが」


 コクリと頷くが。

 ダンテさん、決めつけるのは良くないぜ? 俺はミリアとは、なれるなら恋人とかでも全然いいと思ってるんだ。


 これ、ミリアには聞こえないように念話を切ってるから聞こえてないんだ。

 ふっふっふっ。俺は移動中に編み出したのさ。コチラからも念話を切る方法を。


 実に簡単だったのだ。所詮はスキルなのだ。魔力のようなもので繋がっていた。だから、その繋がっている物を切った。


 ミリアはこっちから切れるようになったのをたぶん知らない。だから、俺とは繋がっていると思って居るだろう。


 不思議なことなんだけど、ミリアが俺に繋ぎたいと思うと再び勝手に繋がるみたいなんだ。だから、バレてない。


「ねぇ、ナイル? これどうかなぁ?」


 さっきのメイド服を体にあてて俺の方を向いて聞いてきた。


 おう。いいと思うぞ。似合ってる。


 そう言うと俺はサムズアップして笑顔を見せる。


 骨だから笑えないや。


「いいですなぁ。仲がよろしくて。リンスお嬢様は私に似合うかと聞くことなんてまず、ないですからなぁ」


 まぁ、家族、それもおじいちゃんみたいなもんだろうからな。あんまりおじいちゃんに聞く孫とかいないと思うからなぁ。

 いや、いるかもしれないけど。相当仲が良くないと。そして、おじいちゃんもファッションに興味が無いと会話が成立しないよな。


 とりあえず、ダンテさんにもサムズアップでかえす。


「はははっ。頑張れということですかな。まぁ、聞いて欲しいと思うのは、爺のワガママですからなぁ。せいぜい嫌われないように頑張りますわい」


 良いように理解してくれたみたいでよかった。

 女性の買い物は長いと聞いていたが、たしかにこれは長期戦になりそうだ。


 それから俺とダンテさんは二時間立っていたのであった。

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