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元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる  作者: ゆる弥


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16.救出作戦

 扉を開けた先には、大勢の人とステージには宝石の数々が並んでいた。


 ステージの宝石に対して客が値段を提示している。そうして、値段がドンドンとつり上がっていく。


 客席側からはステージを通らない限り、裏へは行けない構造みたいだ。

 

 どうする?


「もう、あそこに乗り込んじゃおっか?」


 ボソッとミリアがそう言った。

 確かにな。外の騒ぎにも気づいていないようだし、騒ぎを起こしても問題ないだろう。


 ミリアは、背中にしがみつくんだ。


「うん!」


 背中にしがみつくミリア。

 骨はこういう時に便利だ。

 骨に足をかけることができる。


 客席に足を踏み込む。

 ローブを着ているから誰が来たかは分からないだろう。そのまま客の席を駆け抜ける。そして、ステージに跳躍した。


「なっ!? なんだ貴様!?」


「ドラゴンの子供はどこ!?」


「何故それを!?」


 ステージにいた男に剣を突きつける。

 少しくい込ませる。


「ぐっ!」


「どこ?」


「ステージ脇から入った通路の一番奥の部屋だ」


 そのまま切り伏せるとステージ脇に駆ける。

 通路が続いている。


「何者だ!? 敵襲!」


 各部屋からゾロゾロと武装した人が出てきた。

 これは邪魔だな。

 片っ端から切り伏せる。


 剣術を出すまでもない。

 コイツらはただのゴロツキだ。

 あの傷の奴は何処だ?


 次に会ったらたたっ斬ってやるのに。


 そう思っている間に奥の部屋に着いた。

 ドアを斬り破る。


「なん────」


 そこに係として居たんだろう奴を切り倒し。

 置いてあった布を被っていたものを取り、中を確認する。

 赤みがかった鱗の小さなドラゴンがいた。


「おぉー。このドラゴンで間違いないね」


 あぁ。脱出だ。


 カゴを持って出るとそこには傷のある男と屈強な男が二人を従えて通路を塞いでいた。

 斬りたいところだが、今は優先するべきものがあるり


 ストロング流剣術 柔剣術

「カタタ(静寂しじま)」


 第六感を使い、攻撃を全て読む。

 斬りかかってくるものを避けながら避けきれないものは受け流す。

 するりと包囲網を抜けると出口に全速力だ。


「すごい! さすがナイル!」


 出口まで油断出来ない。

 扉を開けて再び屋根に乗る。


「貴様らぁ! それを寄越せぇ!」


 傷のある男が後を追ってきた。

 だが、ここまで来ればこっちのもんだ。

 カゴを壊して開ける。


 ほら、親の元へ行きな。


 チョンッと子供ドラゴンを押すと親の元へ飛んで行った。


「グルルルル(ありがとう)グルルグルルル(感謝する)」


 ちなみに、あいつが犯人だぞ?


 傷がある男を指さして言うと目をつりあがらせ、炎を溜めながら口を向けたかと思った瞬間。


「ガアァァァァァァァ」


 炎の渦が傷の男めがけて放出された。


ゴオオォォォォォ


 凄まじい熱が顔を焦がす。

 焦げる肉がないんだけどね。

 骨だから。


 炎が消えた頃には傷がある男達の姿は跡形もなく。しかし、建物は燃え続けていた。周りの住人は火を消すことに追われている。


 ドラゴンはこちらを鋭い目で見つめる。

 

 すまなかった。


「グルグルルグルルルルル(いや、私も子供を奪われて気がたっていた)グルル(これを)グルルル(礼だ)」


 一際大きな二メーターはありそうな鱗を俺に渡してくれた。


 ありがとう。


「グルルルグルルルルルル(いいんだ。剣にでもするがいい)」


 なるほど。これで作れば砕けることは無いだろうな。いいものを貰った。


「よかったね!」


「グルルルグルルルルル(今度。竜の谷に遊びに来るといい)」


 ありかとう。いつか遊びに行くよ。


「グルルルアァァァァ(ではな! 友よ!)」


 ファイヤードラゴンは飛び去って行った。


「「「おおぉぉぉぉ!」」」


 飛び去っていたドラゴンを見ると周囲にいた街の人達と成行きを見守っていた冒険者達は歓声を上げた。


 俺達は黒装束にローブを被りかなり怪しい格好をしていたが、それを脱ぎ捨てて姿を現す。


 奴らも炭になったみたいだし、もういいだろう。


「あれ!? ミリアじゃないか!」


「そいつは例のスケルトンか!?」


「助かったぜぇ!」


 ミリアに気付くとみんなが声をかけてきた。

 安心したのだろう先程まで喧騒に包まれていた街からは笑い声が聞こえ始めた。


 これを剣に加工できる人がいるのか聞いてくれるか?


「あのー! このドラゴンの鱗を剣に加工できる方は知ってますかー!?」


 そう質問してみたが、静寂に包まれる。

 誰も知らない用だ。

 もしかしたら、この街では加工ができないのかも知れないなぁ。


「俺も鍛冶師だがな、竜の鱗を加工するような職人は王都に行かないといないかもしれんな」


「おじさん、情報ありがとう!」


 そうか。

 王都って……ここが隣国に近い事を考えると遠いんだろうな?


「うん。たしか歩いてひと月はかかると思ったよ? 馬車を乗り継げばもう少し短縮出来るかもね」


 そうかぁ。

 まぁ、この街にいる理由もないしな。

 えっ? ないよな?


「えっ? うん。そうだねぇ。私は見知った顔が多いけど、荷物持ちの時から邪険にされることが多かったから仲がいい人がいる訳じゃないし」


 じゃあ、いいか。

 荷物まとめて明日には旅に出よう。

 丁度いいきっかけになったな。


「そうだね。あぁー。疲れたぁ。早く帰ってご飯食べよぉー」


 よしっ。行くか。


 屋根から下りると宿屋へ戻った。

 救出作戦はなんとか終わりを迎えた。

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