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フットボールのギフト ~底辺Jリーガーの俺がフットボールの神様からもらったご褒美とは~  作者: 相沢孝
第十一章 飛躍のリバプール2年目編

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CLセミファイナル(マドリーvsシティー)その6

今更ですが、第799話『UAXアクスの夏 その1』より第十一章 飛躍のプレミア(2ndシーズン)編の開始といたします。


 UEFA(ウエファー) CL(チャンピオンズリーグ) セミファイナル アールマドリー vs マクレクター・シティー2ndレグのスコアは2-1(アグリゲートスコア5-5)のまま後半が終了。


 規定により試合の行方は前後半15分ずつの延長戦へと持ち込まれる事となる。


 スタジアムは奇跡の大逆転を願って熱狂するマドリーサポーターが歓声を上げ続ける。狂瀾怒濤のサンチゴベルナベウ。


 もう試合の流れは完璧にマドリーのものだ。


 モニターには先程のロドリオの2点目が映し出されている。


「あー、惜しい、グーリッシュ。あと3センチ足が長ければ」


 カルバドスのクロスに対し必死に足を伸ばすグーリッシュ。


「あー、アセンシロが先に触っとったんやー」


 そのクロスに先に触ったのはアセンシロ。だがそれが絶妙に角度を変えてロドリオの頭にピンポイント。


「これアセンシロが触って無かったらそもそも枠に行かなかったんじゃねーの」


「確かに、掠ったおかげでロドリオの頭に合った感じなのねー」


「シュートのコースも神コースだし」


「シティーがツイて無いのか」


「それともマドリーがツイているのか」


「「分かりませんっ!!」」


 そんなことをしゃべているうちにシティーのキックオフで延長戦が始まる。


 シティーの左サイドにボールが展開されるとボールを持った左SBのジムチャンコがサイドを駆け上がる。


 するとその時だった!!


 なんと、赤い旗を持った観客が乱入。


「なにやってんだよっ!!」と突然の出来事に司もご立腹。


「冷めるわー。こういうことされるとメッチャ冷めるわー」


 スタジアムの熱狂が悪いほうに転がった典型的な例。


 観客達も分かっているのかブーイングで無作法物の愚行に応える。


 テレビカメラはすぐにパーンして試合は一時中断。


「はてさて、この中断がどう転ぶかだな」と司はちょっと意地悪な目でエスプレッソを啜る。あっ、それ、俺にもちょーだい。


 すると、どういう訳だかマドリーのスローイングで試合は再開。


「えっ?最後マドリーボールやったっけ?」


「ジムチェンコにDFがプレスしてグチャッとしたところでピッチに乱入されたんだよなー」


「おいおい、グアルディオルもちゃんと抗議しなきゃダメだろ」


 だが、タッチライン脇のテクニカルエリア出てきているのはマドリーの監督のカルロ・アルベルティーニだけ。


 なんだかグダグダのままマドリーボールで試合は再開されると、その十数秒後、ボールを左サイドに迂回したマドリーがヴィルシウスの突破であっという間にシティーのゴール前までやって来た。


「あーあーあー、シティーもあっさりいかれ過ぎだぞ」


 そこから中に折り返し。待ち構えているのは史上最強のオニギリだー!!


「うわっ、いったかー!!」


 最高のベムゼマがヴィルシウスの折り返しを右のインサイドで完璧に捉えたー!!


 だが、コースが甘くエメルトンの真正面。


「って、入らんのかーいっ!!」


 エメルトンは拝み取りでボールを弾くも、その後は無難な処理でマイボールにする。


「うーん、ここで決まったと思ったんだけどなー」


「ってか、マドリーの2点目から決定的チャンス何度目よ?」


「でも、何気にさっきの乱入後マドリーボールにするのってズルくない?」


「「たしかにっ!!」」


「しかし、相変わらずシティーの連中は混乱してるなー」


 DFラインでボール回しをするシティーだが、いつもと違ってなんだか覚束ない。


 すると、案の定といった感じであっさりマドリーにボールを奪われるとクルトラを経由して今度はカムビンゴが右サイドを駆け上がる。


「おいおいおい、シティー誰もプレスに行けてねーじゃねーか!!」


 きっとシティーのみんなもこのところのハードスケジュールで疲れちゃってんですよ。優しくしてあげて。


 カムビンゴが内に切れ込むとその大外を走り込んで来たロドリオにパス。


 全てが後手後手になるシティーのDF陣。


 ロドリオはゴール前にダイレクトで折り返し。


 するとそこに颯爽と走り込んで来た最高のオニギリ!!


「うああああ~~!!」


 思わず声を上げる優斗。


「すっとんだー」と俺。


 シティーのCBデアスのスライティングにより派手にすっ転ぶベムゼマ。


 『おむすびコロリン』ならぬ、『おにぎりコロリン』だぁー!!


 そして当然の如く主審は笛を吹く。「ピーーーッ!」


 ……ですよね。


「あかんやろ」と呆れた様子の優斗。


 主審は即座にペナルティースポットを指さす。


「ですよねー」


 一応のお約束といった感じで、シティーの選手達は主審に抗議するもVARの必要すらないどっから見ても一目瞭然のPK。


「「うんうん」」


 そんな感じで延長前半91分にPKを得るマドリー。


「なにやってんだ、シティーの連中」司も今のプレーにあきれ顔。


「まぁ、オツやで」と試合に熱中しすぎて溶けたアイス(抹茶)を食べる羽目になった優斗。


「普通に体寄せるだけでもよかったのねー」と食後のラッシーをジョッキで飲む拓郎。(って、お前、それ何杯目?)


「もう、エメルトン泣きそうやん」


 画面に映し出されたエメルトンは既に半ベソの状態。そりゃ5分間で3失点するかもと思ったら泣きたくもなるわな。しかもこれCLのセミファイナルよ。(アレッ、なんだか共感しちゃう。何故かしら〜)


「こりゃ、決まったろ」と司は既に画面から目を離し、テーブル脇に置いてあるブルボンのお茶請けセットをゴソゴソ漁り始めた。おいっ、俺のバームロールは残して置けよ!!


 テレビでは今のリプレーが繰り返し映し出されている。


 蹴るのは当然最高のオニギリ。もとい『最高のベムゼマ』


 主審の笛が鳴る。 


 すると案の定というか、思った通りというか、オニギリのワンフェイクにあっさり引っ掛かり先に体を倒してしまったカナリアのサブGK。


 当然の如く、空いた方に確実に蹴り込む最高のベムゼマ。


 まだまだ安泰そうですねアリソンさん。


 というわけで、2021-2022UEFA(ウエファー) CL(チャンピオンズリーグ) セミファイナル アールマドリー vs マクレクター・シティーは延長前半91分、最高のオニギリもとい、最高のベムゼマさんのゴールにより3-1(アグリゲートスコア6-5)となる。



 ――30分後、


「アールマドリーが3-1勝利。CL(チャンピオンズリーグ) ファイナルにはスペインの白い巨人が勝ち進む事になりました」とテレビのアナウンサーが絶叫。


「結局あれか、たったの5分で3点取ったのか?」と南君。


 画面ではファイナル進出を祝うマドリーの選手達と今だ覚めやらぬ悪夢の中にいるようなシティーの選手達。


 まあ、そりゃそうだろうなー。グアルディオルさんもトラウマもんだー。


「公式発表だとロドリオが90分、91分、ベムゼマが95分だってさ」と俺。


「えっぐ」


「ヤバすぎやで」


 そんな感じで、2021-2022UEFA(ウエファー) CL(チャンピオンズリーグ) セミファイナル アールマドリー vs マクレクター・シティーの2ndレグは3-1でアールマドリーの勝利。


 その結果、アグリゲートスコアは6-5となり、アールマドリーが2022-2021シーズンCL(チャンピオンズリーグ)決勝(ファイナル)に勝ち進んだ。


「そういやマドリーって、ラウンド16のPSJ戦も、ベムゼマのハットトリックで0-2から後半の10分そこそこで逆転してたよなー」とルマンドをポリポリ食べながら司。


「「…………」」



 ねえ、知ってました?


 三週間後に、このチームとファイナルで戦うチームがあるんですって。


 これがアールマドリーの怖さなんすよ。

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― 新着の感想 ―
その4の後半開始直後 「いや、最近マドリー、これ、ちょくちょくやって来るぞ。ってか次、マドリーと当たるんだから間違っても決められんなよ」 って文面ですね。流れ的に自然にも見えますがっ。
ところで 司さん未来を知ってたようなこと口走ってませんでした?
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