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フットボールのギフト ~底辺Jリーガーの俺がフットボールの神様からもらったご褒美とは~  作者: 相沢孝
第八章 (再開)魂のJリーグ編(2ndシーズン)
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白い小さい闘牛士 その1

 ♪ 神戸を~愛し~た~い~ ♪

 

 ♪ オオオ~ オ オーオー オオオ~……♪



 スタジアム全体から神戸FCのチャント『神戸讃歌』が聞こえて来る。


 クリムゾンレッドのサポーターにジャックされた『キング アマラオ ステイディオン in ちょーふー』


 普段はガラガラのアッパーデッキまでお客さんがパンパンだぜ。ウホッ!


 社長、大入り袋って出るんですか?



「いやー、しっかし、よく入ったなー」と感心を通り越して呆れたように司。


「まあ、なんてったって、イエニスタさんの日本デビューだからねー」とアッパーデッキまでぎゅうぎゅうに入り込んだお客さんを見ながら俺。


 すると……「それだけじゃないさ、お前らの日本でのリーグ戦最後の試合ってのもあるだろ」と自軍ゴール裏を指さして森永さん。


 見ると、『世界へ羽ばたけ東京の貴公子 北里司』という横断幕と、『世界を蹂躙!!東京のロードローラー鳴瀬神児』の横断幕が……


 『貴公子』と『ロードローラー』か……一体どうしてこうなった?


 俺が首を傾げていると、「ちゃんと後でサポーターさん達に挨拶しに行けよな」と森永さん。


「でも、まだ、もう一試合ありますよ。ここで」と俺。


「リーグ戦は、リーグ戦、天皇杯は天皇杯だ。それに、週末しか来れないサポーターさんだっているんだから」と……おっしゃる通りでございます。


 チームとの話し合いの上、俺達は今日の神戸戦と、来週の水曜日に行われる明和戦をもってSC東京を退団することとなった。


 クラップさん的には1日でも早くリバプールに来てキャンプに参加して欲しいらしいのだが、こっちにもこっちの都合ってものがある。


 まあ、そう言われて悪い気はしないんですけれどね。


 すると、その時だった。『おおおおおー』と地響きのような歓声がスタジアム全体から湧き上がって来た。


 見ると、選手通路口から背番号8を付けたスペインの英雄、『白い小さいマタドール』こと、アンドレア・イエニスタがやって来た。


「ホントに来たんだー」と目を真ん丸にして一英。


「やっぱ本物だー」と目を真ん丸にして司。


「あとで、ユニフォーム交換してくんないかなー」と俺。


 観客だけでなく、選手達もイエニスタの登場に釘付けになる。


 そういやこの人も、この前までスペイン代表としてロシアにいたんだよなー。お休み取らないで大丈夫ですか?


 まあ、スペインさんも日本と同じベスト16で敗退だから休めたっちゃあ、休めたんだけれどねー……


 そんな感じで、試合前の練習の時点で過去最高潮の盛り上がり。


 これで試合が始まってしまったら、一体どうなってしまうのだろう……と、その時、



 ♪ な~るせ~ しんじ~ シャララ~ シャラララ~ラ~ ♪


 ♪ な~るせ~ しんじ~ シャララ~ シャラララ~ラ~ ♪



 と、SC東京のゴール裏から、俺のチャントが聞こえて来た。


 そうだそうだ、俺達が飲み込まれてどうする。


 それに今日は、俺達のリーグ戦最後の試合だ。


 これまで応援してくれたサポーター達に無様なところなど見せられない。


 すると……


 ♪ オーレー オレ オレ オレ~ きたざと~ つかさ オーレ ♪


 ♪ オーレー オレ オレ オレ~ ♪



 と、今度は司のチャントも聞こえて来た。


「オイッ、行くぞ、神児」


 司はそう言うと、ゴール裏に向かってダッシュを開始した。


 俺も直ぐに司の後を付いて行く。


 俺達は感謝の気持ちを伝える為に、サポーター達に大きく手を振って、ゴール前でダッシュを繰り返す。


 2018年8月5日 SC東京vs神戸FCの戦いの幕が切って落とされる。

昨日から急にPVが跳ね上がり、何事かと思ってたら、なんとなんと、投稿三年目にして『注目度ランキング』の第三位にランクインいたしました(^o^)/。表紙に乗ったの初めてでございますです。はい!!

今更ですけれど、『いいね』と高評価の方、よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
マジでランクインしてた! そして初めて気が付いた。この作品ずっと【ローファンタジー】だと思ってた。 【ヒューマンドラマ】に成っとった(笑)
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