生徒達と策謀と 4
さようならチョリス(/_;)
「......ジンちゃん。」
「............悪いな征ちゃん、チョリスを紹介しようと思ったんだけど、成仏さしてしまった。
次の眷族を作るからちょっと待ってて。」
「次ってまだ続ける気でござるか.....」
「......ああ続ける、強くなって自分や生徒を守るにはそれしかないからな。
これからもっと増やすつもりだ。そしてこういう事も何回も起きるだろうよ。
でもそれしかないんだ。」
「......ジンちゃん ............も行くでござる。」
「ん?」
「拙者も共に覇道を行くでござる!!魔王軍には四天王というポジションも必要でござろう。」
いや、魔王になる気もないし、天下統一めざす訳でもないんだけど。
「しゃーないな私も行ったるわ!その道。
魔王軍には女幹部はセオリーやろ。」
あっ神木起きてたんだ。
っていうかお前らどんだけ俺を魔王に仕立てたいんだよ。
アンデット引き連れて魔王って呼ばれてたら本当に魔王認定されそうだから止めてくれ。
「......ありがとうな、ちょっと楽になったよ。
魔王にはなるつもりないけど、取り敢えず色んな脅威から身を守れるよう強くならんとな。」
取り敢えずチョリスの最初で最後の仕事の成果であった何かの死骸がチョリスが行き来してた穴の向こうにあるらしいから、それに魂を吹き込んで眷族化しよう。
チョリスが出入りしてた穴に恐る恐る手を突っ込み、その死骸とやらに手を触れる。
ん?結構でかいぞ、アイツ何と戦ってきたんだよ。
穴から出せないので看守にばれないようにそーと穴を拡張させていく。
そうして大きくなった穴から出てきたのは心臓を一突きされた大きな真っ黒い猫だった。
思わず涙が出た。
チョリスを見送ったときには出なかったのに。
俺はてっきり虫とか自分より小さい生物を狩ってくるものだと思っていた。
しかし蓋を開けてみると明らか自分の何倍もあるような生き物と戦って、しかも勝利してきたのだ。
その忠誠心、その勇気にお前みたいな眷族を持てて主人冥利に尽きるよ。
「ありがとうなチョリス......反魂の術」
『チョリ~~ッス.........あれ?にいさんまたっすか~出来ればメスの方がテンション上がるんすけど~はぁ~マジマンドラゴ~』
俺のシリアスを返せ。
『あれ、どうしたんっすか、反応が薄いっすね。
おっこの体俺っちが運んできた奴じゃないっすか、まじチョー重たかったんすから~』
「運んできたってこれお前が倒したんじゃないのか?」
『こいつはこの牢屋を出て少し行った所で死んでたっす。だいぶ年寄なんで老衰じゃないっすかね。』
俺の涙を返せ。
「いや心臓に穴が空いていたぞ、っていうかお前戦ってないのになんであんなに瀕死の状態だったんだよ。」
『いやマジで聞いてくださいっすよ~このクソ重いのを運んだ後に、にいさんの同郷のいる部屋を探してる途中にチョーまぶいメスネズミを見つけたんすよ、もうお尻なんかプリっプリなんすよ。
早速パコろうと思ってコッソリ近づいて横から襲いかかったんすよ。
そしたらソイツいきなり変な声上げてキレだして、振り向きざまにガブッっすよ。
マジパネェ~って思いながら必死で逃げてきたっす。
いや~マジヘマしたっすね、後ろから行けばよかったすよ~』
死ね!もがれて死ね!
「はぁ~分かったからもういいよ。
で、なんでお前猫に降りてこれてんの?体の持ち主の魂が降りてくるんじゃないのか?」
『さぁ~前回が偶々じゃないっすかね、自分考えるより行動派なんでよくわからないっす。』
「............」
ホントにどうにかして魂チェンジ出来ないだろうか。
「結局、生徒たちはどうしてるかは分からずか...」
「いやわかるっすよ、俺っちが襲いたかったメスネズミ何してたかって言うとどういうわけか部屋を覗いてたんすよね、だからコッソリ近づけたってのもあるんすけど、そん時に部屋の中をチラッと見えたんすけど、黒髪黒目の人間が大勢いて皆豪華な飯くってたっすよ。」
取り敢えず、チョリスが見たのが俺の生徒達だとすれば皆は酷い扱いは受けていなさそうだな。
それにしても、そのメスネズミかなり怪しいな。
この世界の土ネズミと呼ばれる種族がどれくらい強いのかわからないが、同族のしかも名付けで強化されたチョリスが一撃でやれるとは考えにくい。
この黒猫も葬ったんはそのメスネズミじゃないだろうか。
そのメスネズミは何者かに使役された動物若しくは何者かが変身して諜報活動していたんじゃないだろうか?そうすればメスネズミが部屋を覗いてたのも頷ける。
ここはねずみが喋るようなファンタジーな世界だからな、これくらいの事もあるかもしれないと思っといた方がいいだろう。
単純に腹が減って豪華な食事を眺めてただけかもしれんが。
「おいチョリス、またお前に名付けしなくちゃいけないのか?」
『さぁ~どうなんすかね。』
なんか猫になって顔の表情が少しわかる分、ムカつき度が5割増しなんだが。
「取り敢えずやってみるか......お前の名はチョリスだ。」
前と同じように魔力がごっそり持っていかれた感覚に襲われる。
どうやら成功したみたいだ、胸に空いた穴も見る見るうちに塞がっていく。
『フィ~~バ~~マジパネェっすこの感覚、何回でもパコれるっす~』
相変わらずお前はそれしか頭にないのか。
「ジンちゃんさっきからこの猫ジンちゃんにニャアニャア言ってるけど会話できてるでござるか?」
「そうだよ、どうやら前のネズミと同じ魂が降りてきたらしいから、前と同じ名前でチョリスだ。」
「よろしくでござるよチョリス殿.........ジンちゃんさっきからこの猫、腰を凄いヘコヘコ動かしてるけど、どっか痛めてるんじゃないでござるか?」
『はぁ~?俺っちの高速ピストンの凄さが理解できないとは、これだからキモブタ童貞っちは~マジマンドラゴ~』
「ジンちゃん、何て言ってるでござるか?」
「えっ...よっよろしく勇者殿だって...」
「ぐふふ...勇者...さすがジンちゃんの優秀な眷族でござるよ。」
「.........」
「おいジンパチ!私も紹介しろ!!そして触らせてくれ!」
「ほらチョリス、向かいの牢屋にいるのが同郷で俺の生徒でもある神木 鈴だ。」
『なんっ!まぶいメスはっけ~~~~ん!!!』
「おいでや~チョリス~ うおっメッチャ飛び込んできたで!ヨシヨシうちが神木 鈴やで、よろしくな~」
『ムッヒョ~~このメスめっちゃ乳デカイっすね~しかもめっちゃ柔らかいっすわ~人間のメスは皆こうなんすか!これは一杯子供生ませられそうっすわ~~フュ~~テンション上がってきたっすゥ~~』
「コラコラ顔をプルプルすんな~こちょばいやんか、くぅ~お前可愛いやっちゃの~
ジンパチ今この猫何て言うてんねん?」
「.........わーい鈴ねぇちゃん大好き!これからもよろしくって...何となくそんな感じ......」
「そうかそうか、私のことが好きか!よろしくにゃんチョリス」
『はいはい好きっす大好きっすよ、じゃあはやく四つん這いになって尻をこちらに向けるっすよ~今夜は寝かさないっすよぉぉ~~』
「きゃはは、見てジンパチ!チョリス猫パンチしてる。めっちゃ可愛いやんちょっと写メとっとこ~」
「.........」
腹減ったな~
チョリスの口調が難しい
一応パリピなガングロヤリチン男を想像して書いてます。
次回は土日のどちらか
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