生徒達と策謀と 2
向かいの牢屋の神木さんは飯食ってウトウトしてます。
「ジンちゃん!モンスターでござる!上半身だけスケルトンの小さいモンスターでござるよ!凌辱されるでござる!退治するでござるよ!!戦闘形態!」
『ハァ?急に大声だしてオメェなんか襲うかっての、このキモデブマジ意味不~あの世で天使ちゃんとパーリーナイトしてたのに、いきなり呼び出されてマジマンドラゴ~』
「ヒッ!こっち向いたでござる、ジンちゃん風間流最終奥義放つでござる。
こうなったら拙者もマジカルスッテキ召喚!からの~タイガーシオン最終奥義プリティータイガーメテオインパクトォォ~~」
悪いけど風間流にはそんな大層な奥義はない。
どうやら征ちゃんにはネズミの声は聞こえてないみたいだ。
反魂で降ろした魂の声は術者しか聞こえないのか、元が人間でないからなのかは要検証だな。
『開始3秒であの世行きってマジウケるんですけど~まだこっちのメス一匹もパコってないっつーの、ハァ~マジちょ~ダリ~』
一瞬このリア充パリピネズミは征ちゃんに粉砕してもらった方がいいかもしれないと脳裏をよぎったが、征ちゃんの爆あげされたステータスで物騒な最終奥義を繰り出されると恐らく近くにいる俺や神木も木っ端微塵になりそうなので、身体強化を使い素早く征ちゃんの背後に回り腰にてを回し、そのまま体重100㎏を持ち上げ後方に倒す、すなわちバックドロップである。
打撃では征ちゃんの攻撃は止まらないだろうし、恐らく攻撃したこちらが骨折しそうだからな。
「待て征ちゃん!こいつは仲間だ、俺がスキルで呼び出したんだ。
ほら、さっきネズミの骨を貰っただろう、あれと俺の方のネズミ肉とで繋げた体に魂を吹き込んだんだ。」
「.........」
.........MP切れで気絶してる、征ちゃんのスキルは考えなしに使うと自滅するな。
まぁ面倒な説明する時間も惜しいし丁度いいか。
「いきなり仲間が攻撃してきて悪かったね、少し確認したいんだけど今の君はその体が生きていた頃の人格と同じということでいいのかな。」
『自分何言ってるかわかんないっす。』
「魂交換...違うのか、魂返還............チッ帰すのもまだ無理なのか。」
『チョイチョイ自分何やってんすか!もしかして俺を帰そうとしちゃってる感じっすか、マジっすかマジっすか、かってに呼び出しといて気にくわないことがあったら、はいさようならってマジマンドラゴ~。』
正論だけどマンドラゴラうぜぇ~
「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 願似此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国」
『あん?......何これ何これ~あぁぁぁ超きもちィィィ~~~逝きそうぅぅ』
駄目だ、言うこと聞かすためにお仕置きのつもりがご褒美になってしまった。
「おい!人のお経で気持ちよく昇天してんじゃねぇよ。」
『あ~~!?ちょなんでやめたんすか!あともうちょっとだったのに、早くナムナム言ってほしいっす。』
「じゃあしっかり仕事してくれればあれよりもっと力込めてあの世に送ってやるから」
『マジっすかマジっすか、マジパネェ~自分何すればいいんすか?』
「その前にお前は元々もネズミだったのか確認したいんだけど。」
『そうっすよ、この体も...たぶん自分のっすね、ほらここ見てくださいっす、これは元カノに浮気と隠し子200匹いるのがばれて噛みちぎられた跡っすから。ちょ~なち~』
そう懐かしみながら片方無くなった金○袋をみせてくる。痛い痛い股間がきゅっってなるから見せなくていいし。
「そっそうか、痛そうだからもう見せなくていいから。
後、お前名前とかはあるのか。」
『何言ってるんすか~おにいさん、自分ネズミっすよ名前なんかあるわけないじゃないっすか~』
「ふ~ん、そういうもんなんだ、じゃあ今から役目を終えるまでお前の名前はチョリスだ。」
お前お前と言うのもあれなんで、ちょりーっすと言って登場してきたので、パリピネズミにチョリスと名付けた瞬間にどっと体からどっと魔力が抜ける感じがした。
『おおおぉ~なんか力がちょ~溢れてくるって感じっすよ~今なら何発でもできそうっすよ~』
どうやら名付けるという行為は魔物をパワーアップさせる効果があるようだ。
骨だけの上半身も少しずつ復元してるようだ。
おかげで魔力の3分の1くらいは持っていかれたが。
頼むから俺の魔力結構あげたんだから子作りで消費すんなよ、ってかもう死んでるんだからその辺の欲はもういいだろ。
「チョリスにやってほしいことはまず2つある。
まず一つ目はこの建物のどこかに俺達と同じ黒目黒髪の十代位の人間が集められた部屋がある。
俺達は彼等と一緒にここの王に誘拐されて来たんだ、なのでそこに行って彼等の安否を知りたい。
後、もう一つは何かチョリスでも勝てそうな生き物がいたら倒して持ってきてほしい。
もし倒すのが無理なら何処かに落ちてる死骸でもいいから何か持ってきてほしいんだ。」
「にいさん舐めたらダメっすよ~これでも自分は厳しい生存競争を生き抜いてきて何匹も孕ませてきた男っすよ~いいメス連れてくるっすから、そしたら先程のナムナム一つ頼みますよ~
ふィ~テンションアゲアゲで行ってきま~」
チョリスが異常にテンション高くなって出ていった。
後、チョリスお前は生存競争で負けたからあのトレイで運ばれてきたんだけどな、せっかくやる気だしてるんだから水を指すのは止めておいた。
あと連れてくるのはメスじゃなくてもいいからな。
次回は2、3日後の予定です。
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