プロローグ《崩壊》
お久しぶりです。蒼井です。
前回の投稿から長い期間空きましたね。
今回は連載という形で進めさせて頂きますので、応援して頂けると幸いです。
さて、異能バトルものを初めて書いてみましたが、楽しんで読んで頂けるとすごく嬉しいです。
それでは、ごゆっくり堪能してください。
プロローグ『崩壊』
眼前にはありえない光景が広がっていた。
凡そ、現実のものとは思えないほどの速度で交錯する<異能>と<異能>。これが、棺を担いだ異形の者【棺ノ使イ】同士の戦いである。
俺はその、現実離れした光景を見て、ただ立ち尽くしたまま呆気に取られていた。
「なんなんだよ……こりゃあ…」
陣の口から、そんな言葉が零れ落ちた。
辺りを見渡すと、崩壊した建造物の瓦礫や破片が飛散しているのが見受けられる。もくもくと土煙が舞う中で、1人の小さな影が姿を現す。
「斬っても撃っても、防がれるから切りがない!」
前方で銃剣を手に携えた幼い少女が言い放つと、少女の前方で立っている、長身で痩せ細った男が不気味に口角を歪ませる。
「そんな、クソみてぇな攻撃が喰らうとでも思ったかぁガキィィィ~」
長身で痩せ細った男が、ヘラヘラと笑いながら言い放つ。
どうやら少女の方が気圧されているらしい。
「まさか……こんなもんじゃあないよなぁ? もっと、俺を楽しませてくれよぉ!」
土煙で視界が悪い中、複数の影が少女に迫っていく。
途端、辺りに「ドンッ」と鈍い音が連続で響き渡った。相手の猛攻を辛うじて、防げている状態に陥ってるのが見て取れる。
「今回の相手は、私と相性が悪すぎるわ……」
苦しそうな表情をした少女が呟く。
「そんな防御でどこまで耐えられるかなぁぁ~」
愉快でたまらないといった雰囲気で、怯んでる少女に猛攻を繰り返す。
「そろそろ、お遊びが飽きてきた頃合だしぃ~、終わりにしましょうかねぇ……」
長身で痩せ細った男が、猛攻を緩めた途端「隙を見せたわね……このゴボウ野郎!」と少女が罵詈雑言を浴びせる。
「誰がゴボウだぁぁ? クソガキィィィ! もういい……殺す、ブチ殺す、ぜってぇ殺す!」
沸騰したマグマが噴火しそうな勢いで激昂する。
その様子を見て、ニヤリと口角を上げた少女がポケットの中を弄ると、隠し持っていた手榴弾らしき物体を相手の頭上目掛けて投げ捨てる。
瞬間、辺りが眩い閃光で覆いつくされ、視界が白い世界に支配されてしまう。
如何でしたか?
面白いと思っていただけたのなら、よかったです。
今回は、なるべく毎日更新していきたいと思いますので
続きを楽しみに待っていただけると幸いです。
宜しければ、読んだ感想を書いて頂けると嬉しいです。
それでは、また次回、お会いしましょう。