04 魔動自転車爆誕
早速、自転車の魔改造にとりかかった。
まずはシート部分に【衝撃吸収】の効果を追加。
更に、ただでさえ軽いアルミフレームに【軽量化】を施し。
ライト部分も【光】の魔道文字に置き換えた。
この時困ったのがスイッチだったのだが、接点部分のラインの両端同士を?の文字みたいにすることでなぜか文字通しが重なるようにしないと伝導しないことが判明した。
イメージは電車などの連結部分と言えばわかるだろうか。
そして、最大の魔改造部分、魔動システムだ!
大げさに魔動とか言ってるけど簡単な話【回転----→】とタイヤの部分に書いただけである。
ちなみに矢印がタイヤの側面を一周している。
難関だったのが、そこにどうやって魔力を流すかだったが、フレームの部分に先端をTの字にしたラインの終端をつくり、そこがちょうど回転の文字を向くようにしたのだ。
Tにしたのは魔力を飛ばす面積を広げたかったわけだが、それが大当たりだった。
タイヤの左右の側面書くことで実用的な回転力を発生することができた。
そして完成したのがこの魔動自転車だ。
最初は魔動アシスト自転車位になれば良いな、程度の考えだったのだが、完全に魔力だけで自走するだけの力が出てしまっている。
ちなみに、バイクをイメージして右手の魔力調整で速度が変わるようになっている。
左手は衝撃吸収や軽量化などのあまり強弱を考えなくて良い方のラインを持って行った。
ちなみに、ラインがクロスしてしまう場所はシールを張ってその上と下で別々のラインにしてある。
なぜかそれだけなのに混線しない、不思議である。書いたときのイメージの所為か?
ヘルメットをかぶり、自転車用のグローブを付け、ビンディング付きのシューズを履く。
そして部屋の扉を開ける。
ここ数日でわかったのだが、扉を開けるだけでは外からは中が見えない。
初日に襲われたのは一歩外に出ていたからだったようだ。
部屋の出口に自転車、いや、すでにこいつは魔動自転車か、そいつを持って行く。
俺は魔動自転車にまたがり、ハンドルを握り、しっかりと前を見据える。
「さぁ、異世界サイクリング開始だ!」
こうして異世界への第一歩、いや、初日に間違って外に出てるから二歩目?を踏み出したのだった。
MTBタイプの電動アシスト自転車も持ってます、でもそれは外に置いてあるのでこの世界には来ていません。