01 こうさくの時間
俺は今、危機的状況に見舞われていた。
「箸が・・・・ない」
インスタントラーメンを火にかけ、煮込みの段階に入っているというのに箸が無いのだ。
「くっ、何か、何かないか」
急いでベッドの下の引き出しをあさる。
ペンチ、ニッパー、ベアリング、電線、はんだごて、板、カッターマット、出てくるものは工具関係ばかりだ。
「形成!そうだ板から箸を作ればいいんだ」
その瞬間、すでに箸は出来上がっていた。
長年使い込んだ箸はイメージしやすく、一瞬で形成できてしまった。
「では、頂きます!」
この後、めちゃくちゃおいしかった。
おなかも膨れた所で部屋の中にある物のチェックを再開した。
その中でとても役立つものを発見した。
【太陽電池】【太陽電池充電コントローラー】【バイク用12Vバッテリー】【12V-100Vコンバータ100W型】
「おお、おおおお、おおおおおお、これで、パソコンが使える!」
俺は上がったテンションで一気に工作を始める
太陽電池を大量に生産し、12Vになるように直列、そして並列に大量に繋ぐ。
それを壊れないように形成で1枚のパネルにして窓に張り付ける。
ここで問題点が一つ、窓を太陽電池でふさいだせいで部屋が暗いのだ。
しかし、そんなことを気にすることなく作業を続ける。
太陽電池から延びるコードを充電コントローラーを通し、これまた生産して並列つなぎにしたバッテリーにつないだ。
「うひょひょひょひょひょ」
俺のテンションはうなぎ登りでもはや奇声を発し始めている。
何せ、はんだごてが要らない、パーツがばらけない、好きな形に形成できる、必要なパーツが量産できる。
工作大好きな俺にとってはこの上ないスキルだった。
バッテリーにコンバータを繋ぎテスターで電圧を測る。【105V】
「バッチリじゃん、イイじゃん、チョベリグじゃん」
死語である。
「では、このLED電球を・・・ついたーーー」
俺の部屋に文明の灯がともった、これで明るい生活ができる。
LED電球は作業用に自作したスタンドライトの様なものだ。
俺はいったん落ち着いて作成した発電施設(仮)を眺めた
「うん、やり過ぎた」
注意:この物語はフィクションですが、登場する【加工前の】パーツや道具は実際に私の部屋に有る物、または以前に長期間あった物です。