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邪眼の竜使い1-4

前回のあらすじ

 屋上に来た主人公小鳥遊勝弥(たかなし かつや)そこで待っていたのは自分のクラスの委員長である高坂綾乃(こうさか あやの)の毒舌拷問だった。

が、その拷問が度を越して殴りかかられようとした時、クラスメイトの宇都宮健斗(うつのみや けんと)がやってきてその場を収めた。そして、放課後まで(委員長)との戦いは続いた。

そして、その場から素早く離脱して帰ろうとした時ヒロイン系女子河上紗耶香(こうの さやか)に校門で捕まった。


「こんばんは、小鳥遊先輩」

「こんばんは紗耶香ちゃん。そしてさようなら。また明日」


 紗耶香ちゃんから声をかけてくる時はいつも面倒なことになっているか、面倒なことに首を突っ込もうとしている時なので俺は挨拶だけして素早く帰ることにした。


「ちょっと待ってくださいよ先輩。まだ話があるんですよ」


 紗耶香ちゃんに肩を掴まれその場から逃げることもできないので話を聞くことにした。


「話? 話ってなんだよ?」

「ここではあれですので、場所を移動しましょう」


 紗耶香ちゃんに付いて行くこと十分。廃工場に着いた。周りは壊れた機械や鉄くずとなった歯車などが散らかってて工場がいつか倒壊すんじゃないかというこの廃工場は五年前に閉鎖されてから今まで放置されていて取り壊しの予定もまだないという。


「ここなら、誰にも邪魔されませんね」

「何の邪魔が入るんだよ」

「小鳥遊先輩。率直に聞きますけど。私のこと好きですか?」


 紗耶香ちゃんが真顔でいきなり変なことを言い出した。俺は紗耶香ちゃんとは健斗の周りにいた時にたまに声をかけるだけで、好意が持てるほどの仲ではないし、どちらかというと嫌いなほうなのでその質問にドキッとすることはなかった。


「全然。むしろ嫌いに嫌いを重ねた大嫌いに位置する」


 紗耶香ちゃんは俺の答えに対して何故か少し落ち込んでいた。


「わかっていましたけど直接言われると女の子の部分が傷つきますね」


 俺は落ち込んでいる紗耶香ちゃんを見て、少し言い過ぎたのかなと思ったので話題を変えることにした。


「俺にこんなことしてる場合より、さっさと健斗に告白したほうがいいと思うんだけど」

「な、な、な、何ぼ言ってるんでしゅか。わ、わ、私が宇都宮先輩にこ、こ、告白だなんて」


 紗耶香ちゃんのその動揺っぷりは、鈍感のどこかのバカでも何かは察せるぐらいだった。


「まあ、早くしたほうがいいんだけど、今はやめといたほうがいいだろうな」

「な、何でよ!」

「健斗は、何か誤解をしている」


「誤解って何のよ」

「昼休みの件で健斗は俺が紗耶香ちゃんを好きだと思っているらしい」

「ちょっと、何してくれちゃってるんですか。どう責任取ってくれるんですか?」


 紗耶香ちゃんは俺の胸ぐらを掴んできた。


「多分この件で健斗は告白しに行ったと勘違いしてもおかしくはないだろうな」

「なん・・・・・・だと」


 紗耶香ちゃんはかなり落ち込んでいた。ついには、いじけて体操座りをして終わったと連呼し始めた。この状況を見て俺は不思議となんとも思わなかった。なぜだろうと悩んでいると、紗耶香ちゃんが俺を睨んできた。


「こんな状況の人間に対して小鳥遊先輩は何もしないんですね。宇都宮先輩なら慰めてくれるのに」


 紗耶香ちゃんは涙を浮かべていた。俺は声ぐらいはかけておくべきだったと今更ながら後悔していた。


「話がないんならこのまま帰るんだけど」


 紗耶香ちゃんは涙をぬぐって俺の袖を掴んで引き留めた。


「待ってください。話はまだ終わってないんですよ」

「だったら早く話せよ。時間がもったいないだろ?」

「小鳥遊先輩が話を脱線させるから話が伸びるんですよ。まったく」


 紗耶香ちゃんは涙をぬぐっていた。そして、真剣な顔でこう言ってきた。


「小鳥遊先輩。これ以上、宇都宮先輩の周りをうろうろしないでください」

「いや、それ俺は関係ないだろ。しかも毎回健斗の方から勝手によってくるだけだから」

「宇都宮先輩の近くにいないように努力してください」


「それは、さすがに無理があるんだけど」

「じゃあ、死にますか?」


 紗耶香ちゃんの顔が委員長と同じぐらいの怖い顔だった。


「嫌だよ。死ぬのは勘弁だ」

「じゃあ、どうしますか?」

「だいたい、そこまでしなくても俺が紗耶香ちゃんをサポートすればいい話でそういう事では無いと思う・・」


「あなたが居ると、邪魔なんですよ。色々な意味で」


 何故か俺の後ろにあった壁に穴が開いていた。確か、穴は開いていなかったはずなんだけど。


「おい、今何したんだ? 勝手に壁に穴が開くのはおかしいと思うんだけど?」

「あなたを消すのは簡単なんですよ」


 この言葉が俺の体に重くのしかかった。その言葉を何故か否定できなかった。そして、初めて、紗耶香ちゃんから恐怖を感じた。


「わかった。わかったから。健斗には近づかない。あいつから近づいて来たら追い払う。それでどうだ?」

「その約束、守ってくださいよ。じゃないと、死にますよ」

「なんだったんだ今のは」


 俺は、恐怖のあまりその場で数分立ち止まって動くことができなかった。そして、おれは家に帰ることにした。


「とにかく、明日は健斗に近づくなって言っておかないと」


 そして、来てほしくもない朝が来てしまった。あまり寝付けなかったが、いつの間にか寝てしまっていた。


「朝か、憂鬱な一日になりそうだな」

「よう、勝弥。今日も一日よろしくな」


 いつものように健斗は俺の家の前で待ってくれていた。が、俺は、こいつをどうにかして俺を避けるようにしなければならない。


「なあ、健斗」

「なんだ? 勝弥」

「もうこれ以上俺に付きまとわないでくれ」


「何を言ってるんだよ柄にもなく。早く学校に行くぞ」

「今まで、お前のそのうざさは耐えてきたけど。もう我慢ならない。お前とは絶交だ。絶対に近づくな!」

「そんなの嘘だろ。なあ嘘だと言ってくれよ!」


「俺はお前が大嫌いだ」

「わかった。俺は、勝弥の近くにはいないようにする。だけどこれだけは言っておく。こんな程度では、俺はお前を嫌いになれないから」


 健斗はこの場から駆け足で去って行った。あいつは、最後まで優しい奴だった。

「いやぁ、上出来ですよ」

「誰だ!!」

 後ろを振り返ると紗耶香ちゃんが居た。

「紗耶香ちゃんか。はぁ・・・。これでいいんだろ?」

「ええ。それでは、これ以上私達にかかわらないようにしてくださいね」

 紗耶香ちゃんは少し微笑み学校へと向かって行った。

「はあ、これもこれで、非日常なのかもしれないな」

 次回に続く!!

ああ、いや。特に言うことが無い。最近続けて出してるがそろそろストックがキレてしまう。いや、弱音はダメだな。頑張ります!!

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