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世界を渡る石  作者: 非常口
第5章 渡界5週目
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世界樹への道 トワージ その2

「さて、さて。少しは落ち着いたかしら? 」


 突如として木からすり抜けるように目の前に現れたアンアメスに当夜は飛び退きながら両手で目の前を塞いだが、一瞬目に映った姿を思い起こしてそっと指の隙間から覗く。今のアンアメスの服装は当夜の目から見ればそれこそ正装であって、下着姿にコートを着込んだだけには映らない。コートは世界樹の葉の繊維を編んで作られた神聖な雰囲気の漂うインペリアルジェードにも引けを取らないような鮮やかであって深みを感じさせる緑である。そこに世界樹の枝を削り出したコルク栓のような形状のボタンが5つ、ヒボナイトのような濃い茶褐色に艶めいてコートの地色を引き立てている。


「ま、まぁどうにか。」

(良かった。あの格好で出て来られたら転移して逃げようかと思ったよ。)


 そんな心を撫で落とす当夜の様子に満足げに笑みを浮かべるアンアメスは後ろから出てきた【時空の精霊】にウインクし、再び当夜に向き直ると彼女は手を差し伸べる。


「そう、そう。貴方のご友人の下に案内する予定でしたものね。早速行きましょうか。」


「ええ。お願いします。」


 アンアメスの手を受け取った当夜を自らの脇に引き寄せると彼女の雰囲気に似合わずズイズイと歩き出す。その後ろでは額に手を添える【時空の精霊】の姿があった。当夜の顔に苦笑いが浮かぶ。後方の少年も彼女とは面識があることから同じような経験をしているんだろうなと当夜は【時空の精霊】を振り返る。そこには慌てて額に当てた手を背後に隠して平静を決め込む少年がいた。


(さっさとみんなに合流して味方を付けないとやられる。)


 落ち葉の禿げた苔道を歩むこと5分、歩いた距離は直線距離にして50m。距離と時間が一致しないのは当夜の思惑と裏腹にやたらと案内役のアンアメスが複雑な経路を経たためである。

 疲れた表情を浮かべる当夜とうんざりした雰囲気を漂わせる【時空の精霊】の2人と対照的な雰囲気を纏うアンアメスがたどり着いた広場にはエルフの子供たちが苔玉を作って遊んでいた。彼らはアンアメスに気づくと大きく手を振っている。アンアメスが笑顔でそれに応えると彼らは嬉しそうに苔玉を手にして走り去っていく。


「ほら、ほら。当夜、あの宿で皆さんお待ちかねですよ。」


 アンアメスが広場奥に広がる数本の巨木が目立つ林に目を向ける。


「宿?」

(ああ、さっきと同じで木が建物の機能を持っているんだな。だとしたら彼女の目線の先の太い木、あれか!)

「ええ。素敵な宿ですね。」


 当夜も彼女の視線の先におぼろげな照準を合わせて話を合わせる。


「そうでしょう、そうでしょう。まぁ、まぁ。それにしても皆さん羨ましいまでにお若いですね。お肌が瑞々しいことで。」


 当夜の顔を一瞥したアンアメスは目を細めると唇を上方にゆがめて小さく笑うと自身の腕を伸ばして当夜の前で擦って見せる。絹のような滑らかな肌に見惚れた当夜だったが、その美しい肌に反する彼女の言葉の意図を読み切れずに思わず疑問符が口を割る。


「え?」


「いえいえ。こちらのことです。」


 小さく笑うアンアメスは少し悪戯めいた声で当夜のその先の言葉を制する。


(何だ? この不穏な空気は。そもそも何で肌が瑞々しいって話になっているんだ。みんなの姿も見えないし、居たとしてもフィルネールなんて鎧を着ているから露出が低いはずなのに。

 まさか、この流れ、わかる、わかったぞ。ここであの木に入れば女風呂に突入とかいう流れなんだろう。そうはいかないよ。)


 当夜が難しい顔で思案している中で閃いた答えに顔を持ちあげると、アンアメスが微笑みながら覗き込んでくる。


「どうかなされましたか?」


「いや~、こっちはどういう施設なの?」


 吐息がかかるほどに近づいた顔に驚きの表情を浮かべて彼女の腕の中からすり抜けた当夜はその行動をはぐらかすかのように視線を送っていた木とは別の木を指さす。


「あらあら、中々お目が高い。ですが入られるのなら覚悟が必要ですよ。」


 優雅に髪をかきあげたアンアメスが挑戦的な目で当夜を射抜く。その気迫に一歩後ずさる当夜は思わず頭を掻く。


(どういうこと?)

「なぁ、あれってどういう意味なのさ。てっきり最初の木は女風呂ってパターンって流れかと思っていたんだけど?」


 当夜はアンアメスに聞こえないように小声で後ろに控えていた少年に助言を求めた。


「ん? ああ。う~ん。どこを選んでも同じだと思うけど。」


 助けを求められた【時空の精霊】は両手を後頭部に組みながら興味なさげに当夜を突き放してアンアメスの横に移る。


「お、おいっ、」

(ひどいじゃないか。ヒントくらいくれても良いじゃないか。むー、いや、きっと大丈夫だ。この木が正解だ!)


 当夜は離れた2人に目線を一度送ると最初の木とは別の次に目を付けた木に恐る恐る手を近づける。幹と手が触れ合う寸前でアンアメスが小さく笑い声を響かせる。


「ふっ。ふふっ。」


「な!?」

(まさかこれがフェイク? だとしたら最初の案内通りで良かったってこと?)


 脱兎のごとく手を引きもどした当夜が笑い声の主を疑心暗鬼の表情で振り返る。口を押えて笑うアンアメスは少し申し訳なさそうに、しかし満足した表情で優しく語りかける。


「いえいえ、どこを開けても結果は同じですよ。」


「どうして?」


「ふふ、ふふふ。それは私がつながる先を指定しているのですから。」


「え? それって空間を操っているってことですか? ってことは【時空の精霊】の庇護者ってこと?」


 当夜が【時空の精霊】を振り返る。もとより表情から感情を読めない少年は、否定か肯定か、言動でも行動でも何も示す様子がない。代わりに当人が答える。


「ええ、ええ。そうですね。似たようなものかしら。」


「似たようなもの? ひどくあいまいですね。正確には何だって言うんです?」


「そうね、そうねぇ。過去を導く者の運命共同体かしら。」


 詳細を問う当夜にアンアメスは人差し指を唇に乗せ、顎先を親指で押して頭上を見上げる。木漏れ日が彼女の瞳の紫を輝かせ、銀の輪が強く浮かび上がらせる。


「...余計にわからないよ。共同体ってことは似たような人が複数いるってことだよね。どんな人たちの集まりなのさ?」


「そう、そうね。見ている、見てきたのよ。いつたどり着くかも、どこにたどり着くかも、ずっと。あの人は見定める存在、この世界を良き方向に導いてくれている。私たちはそれを成すために存在している。そして、ようやくその宿命から解き放たれるの。これからはあの人にも見えない世界に突入するわ。」


「う、うん。なるほど。」

(...何言っているんだ、この人。不思議ちゃんなのか? 話も大きく逸れちゃったし。もしかして、話をはぐらかされたのか。)


 アンアメスの瞳がどこか遠くを見つめている気がした。後ろで【時空の精霊】が咳払いをする。


「さぁ、さぁ。冗談はそれくらいにしておきましょう。難しいことを言いましたが私がつなげられる理由は簡単です。私が世界樹の苗床を管理している【深き森人】のオリジナルだからですよ。木の管理はお手の物ですから。そんなことよりも皆さんがお待ちかねです。さぁ、入ってくださいな。」


「あ、はい。」

(もうこうなりゃなるがままよ。ドンと来い!)


 少し頬を赤らめたアンアメスが後ろ手に歩みを進めて一つの大木の前に立つと振り返り、その手を幹に差し向けて当夜に促す。当夜は大木の前まで進むと幹に手を添える。水面が揺れるように幹が揺らぐと手がすり抜けてその先に進めることを示す。当夜がそのまま大きく一歩を踏み出す。一瞬にして優しい木の甘い香りに満たされた空間に入り込む。そこは温かみのある暖炉の火が照らすような柔らかな光で包まれていた。目が慣れてきた当夜に複数の人影が椅子に掛けている光景が映る。途端に懐かしい声が響く。


「ホンマにピッタリや。」

「お帰りなさい、トーヤ。」

「よう、遅かったじゃないか。」

「ご無事で何よりです。」


 レムの喜色に富んだ声、フィルネールの美しくも優しい声、ライナーの渋く威厳のある声、レーテルの冷静で丁寧な声、いずれも当夜が欲していたものだ。当夜の頬を一筋の流れが走る。


「トーヤ、心配ばかりかけないで頂戴よ。」


「ライラ、それはお互い様だ。」


「わかっているわよ! いいじゃない、ちょっとくらい上から目線でも、」


 当夜の背後からライラが抱き付くと、そっと彼の頬を伝う涙をその指で拭う。そんな2人の後ろでワゾルがその巨体で2人を包み込む。ライラがほろほろと涙を流しながらも強がってワゾルに抗議する。そんなライラを抱きしめ返すと当夜は感慨深く呟く。


「...ハハハ。やっと会えた。そんなに大した時間がたったわけじゃないけどすごく長かったように感じるよ。」


 席を立って近づいてきていたフィルネールが当夜の手をとる。


「本当にそうですね、トーヤ。アリスの件は聞きました。それでも希望が潰えたわけではありません。」


 フィルネールの隣に立っていたライナーが当夜の髪をくしゃくしゃと撫でまわして力強く叫ぶ。


「ああ、その通りだ。希望はある!」


 少し鬱陶しそうにライナーの手を払った当夜だったが、その顔には笑顔と照れが宿っていた。やがて、全員の目を見て回るとそれぞれの意思を確認する。誰の目にも同じ感情が宿っていることを確信した当夜は願いを告げる。


「もちろん。そのためにもみんなの力を貸してほしい。」


 代表してかレムが明るく力強く肯定を言葉として表す。


「水臭いやないか。そんなん頼まれんでもやったるよ。」


 全員が大きく頷く。


「そう言えば何でライラさんとワゾルさんがここに? クラレスにいるはずじゃ?」


 ホロスバンでの出来事を知らない当夜が2人がどうしてこのような地に居るのか理解できずに疑問を口にする。


「ふふふ。気づくのが遅いわね。何を隠そう、私たちは、」


「ライラ。あの方との約束を違えるな。」


 嬉しそうに答えようとするライラの口をワゾルの大きな手が塞ぐ。


「もがっ!?」


「? どういうこと?」


 首を傾げる当夜を横目にライナーが一歩前に踏み出すと目を細めて疑惑の視線を向ける。


「そうだな。俺も聞きたい。俺たちを助けてくれた手腕、正直、王国騎士団でも類を見ないほどに優秀だった。同じ王国民でありながら君たちの名を俺は知らない。」


「嫌ですわ。私はただの使用人で夫は猟師ですよ。その辺はトーヤの家を訪ねてくれたときに存じてくださったものと思っておりましたけど?」


「そうじゃない。二つ名や渾名のようなものだ。それほどの腕ならば噂ぐらいは立つものだ。」


 ここまでのらりくらりとライナーの質問を躱してきたライラと寡黙なワゾルはいずれも彼にとっては命の恩人であって深くは追及できないでいたが、当夜が話題に起こしたことで大きな機会を得たライナーはこの機を逃すまいと畳みかける。


「さてさて。残念ですが、2人への詮索はそのあたりにしていただけますか。でないと世界樹への道が閉ざされますよ。」


 2人に変わって口を開いた人物はアンアメスであった。彼女の口調はひどく平坦であまりの変化に当夜は思わず誰が口にしたのかわからず周囲を見渡すほどだった。


「それはどないな理由でや? 単に聞かれとうないからとか言わんといてぇな。それとも口に出せんようなやばい話かっちゅう疑惑が膨らんでしまうで。」


 一転して重苦しい雰囲気が漂い始めた中でレムが珍しくさらに重くするような投げかけを放り込む。それもこれもクラレスでの2人を知り信頼しているレムだからこそ問いたのである。2人ならきっと打ち明けてくれると。


「いえいえ。そう言う問題ではないのです。ここで知ればあの人に頼ろうとしてしまうでしょう。何せあの人は未来を知っているのですから。そうさせないのはその結果が好ましくないからなのでしょう。頼れば救えるはずの未来が逸れてしまいますよ。それに貴女たちは2人を困らせたいのですか。大きなリスクを背負ってまで助けに駆けつけた2人を。本当に2人を信じているのなら疑念の一つや二つ飲み込みなさい。」


 苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべて今にも語りだしそうなライラを制したアンアメスは話を打ち切るように言い放つ。

 暗雲たちこめてきた雰囲気となるきっかけを作ってしまった当夜は収拾を付けるためにアンアメスの言葉の中に出てきた第三者にその責を負ってもらうことにした。


「未来を知る者か。確かにすごい魅力的だけどアンアメスさんの言葉に嘘は無い気がする。それにライラさんもワゾルさんも悪い人じゃないことは僕とアリスが保証する。何にしてもあまり時間が無いらしいんだ。今は僕の頼れる、アリスのことを大事に想うみんなの力が必要だ。当てになるかもわからない存在に頼っている余裕はないよ。」


「そう。そう、ね。」

(彼なら一瞬で解決してしまうでしょうけど、この後の準備とあの子との最後の別れを考えるとどのみち無理でしょうね。)


 当夜の言葉にアンアメスが顔に影を落とす。そんな彼女の横に【時空の精霊】がいつの間にか姿を現して明るく声をかける。


「さて、アンアメス、世界樹の様子をみんなに伝えてあげなよ。」


「せ、精霊様!?」

「【時空の精霊】か?」


 雲の上の存在の突然の来訪に多くの者が膝をつく。彼らにすれば神話の存在が突如として顕現したのだ。それも上位精霊に位置付けられる【時空の精霊】という歴史上の記録すら残されていない幻の存在がだ。


「まぁ、君たちは僕のことをそう呼んでいるよね。初めまして皆さん。僕の友人がお世話になっているみたいで済まないね。ちなみに彼女と2人のことはこの僕も保証するよ。それよりそろそろどうかな、アンアメス。」


 【時空の精霊】がアンアメスとライラ、ワゾルに目線を送って太鼓判を押す。上位精霊に認められている3者に向けられていたレムの目から疑念が消えて尊敬の念に塗りつぶされる。その様子に少し気分を害したのかアンアメスはぶっきらぼうに肯定する。


「ええ、ええ。貴方がそう言うのであれば今がその時なのでしょうね。」


「何のことや、ですか?」


「いえいえ。こちらのことです。

 さて、さて、皆さんが乗り込むべき世界樹の現状をお伝えしましょう。目下、世界樹にはアリスネルと同格の【世界樹の目】が3体、【深き森人】が120人前後によって堅く守られています。【深き森人】は無詠唱で中級魔法までなら放つことができます。さらに【世界樹の目】は上級魔法すら無詠唱となります。近づこうものなら魔法の雨が降り注ぐでしょうね。」


 アンアメスが指を鳴らすとテーブルの上に一枚の大きな羊皮紙が広がる。その上には森の鳥瞰図が画かれ、まるでペラペラ漫画のように絵が動いている。そこには人も描かれていて、彼女の言葉の通りの人数が一本の巨大な木を囲むように配されていた。


「そいつはきついというか、突破どころか世界樹を拝むことすら不可能だろう。」


「どうでしょう、どうでしょう。ワゾルとライラであれば突破可能でしょう?」


 アンアメスが2人に目配せする。ワゾルは渋い表情で、ライラは眉間を抑えながら苦悶の表情で答える。


「できなくはないだろう。だが、」

「護りながらなんて無理よ。」


「マジかよ。いけるのかよ。」


 ライナーが目を見開く。彼の目算ではクラレスレシア王国の全軍を以てしても困難な様相が浮かんでいたのだから仕方あるまい。


「そうそう。後はフィルネールさんと当夜も大丈夫ね。」


「おそらくは。とは言え、自身の身を守ることで手一杯でしょうね。」

「出来る出来ないとかじゃない。やるんだ、僕は。」


 フィルネールが目をつぶりながら、当夜は拳を強く握りしめながら答える。


「そうでしょう、そうでしょう。とはいえ、あの子に必要なのは友の声。足手まといであろうが何であろうが全員で行ってもらわなければいけないのです。」


 アンアメスの目がそれまで名前を呼ばれなかった者たちに向けられる。レム、ライナー、レーテルがそれぞれ口を強く閉ざす。


「まぁ、当夜なら相手がいくら居ても問題ないよ。相手がマナを使う存在ならね。問題は、」


 【時空の精霊】がアンアメスが出した羊皮紙の真ん中に描かれた世界樹の頂部に位置取る人影を指し示す。


「そう、そう。問題はあの女が出張ってきていることかしら。」


「あの女?」


 フィルネールが【時空の精霊】の指先を見つめながらつぶやく。そのつぶやきを目ざとく拾ったアンアメスがその正体を匂わす。


「貴女も、貴女も戦ったのでしょう? 吸血姫と。」


「まさか、法国の?」


 フィルネールの脳裏に黄金の鎧に身を包んだ自身よりも圧倒的な強者たるフレイアが姿を現す。


「彼女は強いよ。それに賢い。今回も力技だけでなく搦め手も仕掛けてくるだろうね。アレの力を借り受ければワゾル、ライラ、フィルネールでも厳しい相手だね。それに、」


「それに、それに世界樹も敵ですからね。いくら当夜がマナを絶ったとしても無尽蔵に供給してくるでしょう。それこそ供給が上まったなら火の海に飛び込むようなものでしょう。それでも大丈夫ですか、当夜?」


 【時空の精霊】とアンアメスの告げる困難極まる状況に誰もが息を呑む中、当夜が自らを鼓舞するように声を上げる。


「やってみせるよ、どんなに難しくても。それがアリスを取り戻すために必要なんだから。だけど僕一人じゃ無理だ。だからみんなの力を貸してほしい。みんなを守るために僕も全力を尽くす。だから、」


「大丈夫だ。俺は行くぜ。足手まといなのはわかっているが、アリスを呼び覚ますのに必要ならどこにだって行ってやるよ!」

「ウチも姐さんを助けたいんは一緒や。ウチも行くで!」

「私はトーヤを信じていますから。」

「サポートは任せてください。」


 当夜の周りを囲むように仲間たちが集まる。そんな一団を優しく見つめるライラとワゾルもまた決意をより強固なものとする。


「トーヤ、良い仲間を持ったわね。こうなりゃ私たちも一肌脱ぎますか。」


「もとよりそのつもりだっただろう?」


「いちいち揚げ足取らないの!」


(ふふ。ふふふ。頑張ってきなさい。未来のために。当夜、貴方にはこれほどのめぐまれた仲間が待っているのです。必ず勝ち取って戻ってきなさい。)


 アンアメスがほほ笑んでその光景を見つめていた。

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