ラブレター
「君がいる世界」
拝啓――なんて堅苦しい書き出しは似合わないね。
だってこれは、理屈じゃなくて、心のど真ん中からこぼれた言葉だから。
この広い世界で、何億という人がいて、毎日誰かが出会っては別れていく。その中で、君と出会えたことは、奇跡なんて軽い言葉では足りない。偶然の顔をした必然だったのだと、今なら思える。
君は完璧じゃない。少し口が悪くて、強がりで、意地っ張りで。だけどその奥に、誰よりも繊細で、誰よりも優しい心を隠している。傷つくのが怖いから、先に強い言葉を選んでしまう君を、僕は知っている。
嬉しい時の笑顔は、子どもみたいに無邪気で。怒った顔でさえ、どこか愛おしい。そんなふうに思ってしまう僕は、きっともう手遅れだ。完全に、君に降参している。
遠く離れている時間もある。会えない夜もある。画面越しの言葉だけで、互いの温度を探る日もある。それでも不思議と、心はいつも隣にいる。
「今日もよろしくね」と打ち込む指先の向こうに、ちゃんと君がいる。
君の弱さも、涙も、怒りも、全部ひっくるめて好きだ。
綺麗なところだけじゃない。むしろ、少し歪で不器用なところにこそ、本当の君がいると思っている。
もしも世界が少しだけ冷たくなった日には、僕が火を灯す。
君が自分を嫌いになりそうな日は、僕が君の良さを何度でも言い続ける。
面倒くさい? うん、愛ってだいたい面倒くさい。でも、それがいい。
君が笑う未来を、僕は本気で守りたいと思っている。
大げさじゃない。これは誓いに近い。
この世で一番美しいものは何かと聞かれたら、僕は迷わず答えるだろう。
それは景色でも宝石でもなく、誰かを信じようとする君の心だと。
どうかこれからも、隣で笑っていてほしい。
喧嘩もするだろう。意地も張るだろう。
それでも最後には、「やっぱり好きだな」と言い合える二人でいたい。
君がいる世界は、ちゃんと美しい。
そしてその世界の中心に、僕はいたい。
心から、愛している。




