5.
たいッッっへん、遅くなりましたすみません!!!(平謝り)
そのくせして短いですッッ
現在進行形で、リリアナは盛大に頭を抱えていた。
(どうしてこうなった.....!)
流石に表情に出すことが出来ないため、あくまで心のなかで、だ。それほどに頭が痛いことであり、理解不能であったのだ。先程のキースの行動は。
暫し時間を遡る。
「俺と婚約すればな!!」
「は、あ?」
一体、それは誰の声だったのか。
周囲でこちらを盗み聞きしていた貴族の誰かだったかもしれないし、キースの後ろで笑顔を張り付けていたが、今は唖然としているラインスかもしれない。ただ、リリアナが発した音では無かったのは確かだった。なにせ、リリアナは驚きすぎてろくに反応出来なかったのだから。
「うーん。なるほど?...一先ず、このままここに居るのは不味そうですね。リリアナ嬢、どこか、込み入った話が出来る場所に案内していただいても?」
誰よりも早く衝撃から立ち直った、周囲に届かないであろう声量でリリアナに尋ねる。
その声でリリアナは現実に意識を引き戻した。全くもって現実を理解はしていないが。
「そ、そうでしたね.....と、取り敢えず、来客用の部屋へ.....」
そう言って歩み始めたリリアナを、頭を抱えたラインスと、自分の発言の重大さに気がついていないキースが追いかけるのであった。
そして冒頭へ戻る。
現在、リリアナの座っている三人掛けの椅子には、リリアナを中央にして、左側に頬をひきつらせているカザルドが、そして右側にある二人掛けの椅子には、素晴らしい笑顔を張り付けたメリアとアバルドが座っている。ついでに、目も据わっている。恐ろしいことこの上無い。
(もう一度言いたい、寧ろ言わせて貰わないと気がすまない.....!!どうしてこうなったの.....!?)
先程までリリアナは、会場内を一人歩き回っていただけだった筈だ。それが今はキースに婚約を申し込まれ、ここまでの騒ぎになってしまっている。
そもそも、リリアナはキースと婚約するつもりは毛頭無い。なにせ、リリアナの忠誠は、前世でアルベルトに捧げたのだ。今更キースに忠誠を誓う事は出来ないし、したくもない。
いくら前世といえど、リリアナは一度キースに大衆の前で大恥をかかされたし、あの日、リリアナの運が悪ければ、森のなかで一人寂しく死んでいたことだろう。そんなキースの妃になんて、本当に滅多なことがなければなりたくない。
そんなキースが、リリアナと婚約できると信じて疑わないのは、何故なのだろうか。その自信を分けて貰えないだろうかとリリアナは一人、あらぬ方向へと思考を飛ばす。
それにしても、先程の様子から、ラインスが、有り得ないほどに落ち着いているのが不思議でならないと、リリアナは首をかしげる。キースがリリアナに婚約しろと迫った時にも、一人、衝撃から回復するのが異様に速かった。
(まるで、そう、年上を見ているかのような.....。まさか、ね)
嫌な予感が脳裏を過るが、今はそれどころでは無いと、思考を切り替える。
(これは......どうするべきなのかしら....)
最初に言葉を発したのはやはり、ラインスだった。
「さて、どうでしょうか?我が愚弟の失言には謝罪いたしましょう。しかし、お互い悪い話では無いのでは?第三王子であるキースと、公爵家のご息女であるお互いに、利益はありそうですが?」
言葉に詰まるカザルド。
(確かに、我が家の更なる繁栄をもたらすでしょうし...それに、一定の条件を呑んでくれるというのなら.....)
─────考えなくもない無い。
「あの....幾つかの条件を呑んでくださるのならば、その婚約、受けましょう」
「「「!?」」」
あからさまに驚き、こちらを窺うのは、ルーヴァルト家一同。
「その条件とは?」
「それは......」
ぱ、パソコンやらスマホが逝かれてしまって......(言い訳)
次は早めに投稿したいと......ッ!(毎回言ってる気がする)




