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超時空の彼方 〜フォロミー〜  作者: 一等神 司
第ニ章 ◆人類の文明開拓◆
15/22

【一視同仁】

時間が前の話より進みます。

光一(コーイチ)一暗(イアン)が駆けて来る。

彼等は、それぞれ【人類村】から分かれた集落(むら)(おさ)をしている。

【人類村】は、塀の中の広さが、東京ドーム位はあると思う。

そこに家を点在させていた。

これは、万が一 巨大な(けもの)が、内部に入ってしまった時の対策として、この面積を確保している。

入るとしたら、5メートル前後の体躯の(けもの)になると予想し、

もし入り込まれても、逃げられるだけの広さを確保したのだ。

もちろん、複数のシェルターも作ってある。


しかし、【人類村】が出来て、八年も経つと、子供達が増え過ぎて、流石に手狭になってしまった。

これでは、巨大な(けもの)が侵入したら、逃げ場に困ってしまう。

そこで、安全対策として、【人類村】に付ける形で、二つの新しい居住区を作ったのだ。

もちろん、巨大な塀も作ってね。

そして、その居住区の(おさ)に、年長の二人がなった。


居住区が一つでは無いのは、将来的な子供の増加を見越してと、私から分かれ出る子達の性質からだったりする。

分体(スプリット)を使うなよって話だけど、心が新しい子の存在を求めただけで、気が付いたら産まれているので、どうしようも無いのだ。


新しい居住区は、完成してから約二年経つ。


白族(しろぞく)(おさ)のコーイチが、先ずは報告してきた。


「上水道の保守は済ませました」


「ありがとうね。コーイチお兄ちゃん」


「いえ、僕達の仕事ですから」


黒族(くろぞく)(おさ)のイアンが、続いて報告をする。


「五つの狩場の様子は確認してきました。二箇所(にかしょ) (けもの)が掛かってました」


「それじゃ、白族と黒族の年長者と、獣人(ウェア)の希望者で、狩りに行かなきゃね」


「はい」


「それぞれの大きさは?」


「10メートル級と5メートル未満です」


「じゃあ、みんなで気を付けて狩ってね」


「「うん。わかった」」


二人はそれぞれの管理する集落(むら)に帰る。


【人類村】を拡張して居住区を二つ増やした時に、外の狩場も一箇所 増設した。

大きくなった子供達が、外に出る事が増えたので、5メートル未満で2メートル以上の大きさの(けもの)を集める狩場を作ったのだ。

最初からその規模の狩場を作らなかったのには、理由(わけ)がある。

その大きさの(けもの)が誘導されると言う事は、それに近い大きさ(より大きい(けもの)と比較して)の人間や獣人(ウェア)も、移動がし難くなる事になるからだ。

でも、子供達の安全には代えられない。


「お母様!」

最近 産まれた白い髪の子が走り寄る。


「なぁに?」


「一緒にお外の畑に行きたい!甘いの食べたい!」


5メートル未満2メートル以上の(けもの)の狩場を作った事で、塀の外の狩場の内側の部分は、道や水道の部分以外は、畑や田んぼにして使っている。

もちろん、出入口付近には、赤い実をつけるブルーベリーの様な果樹も沢山沢山植えている。

それを食べに行きたいと言っているのだ。

ちなみに、安直だけどレッドベリーと呼んでいる。


「じゃあ…… 他の子達も連れて、みんなで行こうか?」


「うん!呼んでくる!」


「黒の髪の子達も誘うのよ!」


「はぁーい!」


元々の【人類村】は、一番 幼い子達が残っている。

そして、大きくなると、髪の白い子は【白村(しろむら)】に、髪の黒い子は【黒村(くろむら)】に、移り住む。

髪の白い子と黒い子は、仲が悪い訳でも無く、ケンカをする事は無いのだが、誕生した時から、自然と同じ髪の色の子達と集まっている。

協力はし合うけど、白の子と黒の子は、過度には関わらない感じ。

同じ髪の色の子達と一緒の方が、居心地が良い、そんな感じにも見える。


「連れてきたよ!」

さっきの子の白光(ハクコー)が、他の子達も連れてきた。


「じゃあ、行こうか?」


総勢十一名で、お外に果物(レッドベリー)狩りに向かう。


「さあ、自由に採って食べておいで」


子供達に自由に採らせる。

私は周囲の監視だ。

狩場を内側に増やして、ここに(けもの)が現れる事は、凄く少ないけれど、絶対では無い。

現れても大きさは人と同じ位の(けもの)だけど、私には脅威じゃ無くても、子供達には危険だ。


「はい。お母様」

と、女の子の陽子(ヨーコ)がレッドベリーを採ってきてくれた。


「ありがとう!」

かわいくてギュッと抱きしめると……

やばい状態になってしまった。


採っていた他の子達も、手に手にレッドベリーを持って、私に向かって来ている。


これは……全員をギュッとしながら褒める修行の開始だな。

即座に母親として、覚悟を決めた。

【分け隔て無く愛する】

これ絶対!

全員をギュッとしたら終わりでは無い。ギュッされた子は、絶対にまた採ってきて渡してくれるのだ。

何回 ギュッする事になるのだろうか……


先ずは二人目……


「はい!お母様!」

ヨーコと一緒に産まれた紗夜(サヤ)だ。


「ありがとう!」

ギュッと抱きしめる。


私の前には、子供達の行列だ。

最後尾にはヨーコだ。


「お母さん がんばる!」


キョトンと私を見ている子達に笑顔を向けて、母親としての悦びに浸る。



〜〜〜


挿絵(By みてみん)

異世界簡易マップ。

(めぐみ)の【人類村(じんるいむら)】を拡げて、【白村(しろむら)】と【黒村(くろむら)】を作った後の状態。

実際には、【人類村】に二つの村は付いているので、ここまで規模の拡張は無い。

(でも、各3つの村は東京ドーム位の広さは有るけど)

成人した光一(コーイチ)一暗(イアン)

あ、もちろん、漢字で書いた時の文字も、名付けの時に決めてました。

次回は、【白村】と【黒村】の日常を書きます。

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