寝過ごした
「…!」
「…い!」
「…下…い!」
「ハルさん!大丈夫ですか?起きてたら開けて下さい!」
ドンドンと扉を叩く音がする
「んだよ、うっせーなぁ」
この声はナンシーちゃんか?何か焦ってる声だな、何か有ったのかもしれない
俺は鍵を開けて扉を開けるのだった
ガチャ…
「あ、生きてた…」
「寝起きの挨拶にしては随分だな」
「だって、ハルさんなかなか起きないんだもん」
窓の外を見ると、日が暮れて少し薄暗い感じだ
「なんだ、たかだか半日寝ただけじゃんか、まぁ、勿体ないことしたのは間違いないけどさ。
でも、そんなに叩き起こすほどのことでも無いんじゃね?」
「何言ってるんですか、ハルさんが寝たのは昨日の朝ですよ?」
「え?もしかして俺って1日半も寝てたのか?」
「そうですよ、ずっと起きないから心配したんですからね」
「それは、すまんかった」
そう言えば学生の頃に、金曜の夜に徹夜して土曜の朝に寝て、起きたのが日曜の夜ってのが有ったな
歳を取って、そんなには寝れなくなったが、今は若い体だ、昔みたいに寝れても不思議じゃないな
「それで、起きたんだったら、さっさと氷作っちゃってください」
「…なぁ、俺を起こしたのって氷のため?しかも心配は氷?」
「当り前じゃないですか~こっちは商売やってるんですよ?
それに、今、冷たいエールの販売が停止したら暴動起きますよ?たぶん?
ハルさんに責任って取れるんですか?」
常時販売になる前の状況を思い出す、確かにあれはヤバかったな、納得した
「仕方がない、マスターとの約束でも有るし、氷作りに行きますか」
「ちゃっちゃと作っちゃって下さいね~こっちも暇じゃないんで」
「へいへい」
俺は地下室に行き、氷を確認すると、ほぼ解けきっていて、何とか冷えている状態だった
「これは焦るのも分かるわ、んじゃ早速作りますか、フリージング」
7回ほどで完全に氷になった、ついでに樽も冷やしておこう
「よし、終わりっと」
ひと段落すると、お腹がぐ~と鳴った
「そりゃ1日半も食べてないんだ、腹も空くわな。
んじゃ、飯にでも行きますか」
俺は食堂へ行き、夕食を頼むことにする
さすがに起きたばかりなので、エールは要らんな
「ナンシーちゃん、飯ぷりーず、エールは今回はいらんわ」
「寝坊助さんが来ましたね、今お持ちします~」
相変わらずの一言が多い、事実だが
「お待たせしました~」
来た来た、さて、今日のメニューは、ご飯に、チーズハンバーグ、サラダとスープだ
パンではなくライスが来るとは、やるなマスター!
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【チーズハンバーグ】
品質:B
オークとミノタウロスの肉を4:6で合わせて、ケッコー鳥の卵、パン粉、丸ネギを炒めた物に、
塩コショウで味付けしたものを練って焼いたものにチーズをのせたもの
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さっそくチーズハンバーグを食べることにする
ナイフで切れ目を入れると肉汁がじゅわっと溢れ、溶けたチーズと合わさり、見ただけでも旨そうだ
パクリ…ふほふほ、あふい、でも旨い!
やっぱりチーズは最高!溶けたチーズは危険だが(笑)
ふと疑問に思ったんだが、結構オークやミノタウロスの名前が出るんだが、近くで出るんだろうか?
地球みたいに冷凍技術とかも無いだろうし、遠くから運んでくるとは考えにくい、氷魔法が有るから無理とは言わんが、コストが掛かり過ぎると思う
まぁ、俺なんかが遭遇したら、一発でアウトだ、危険を避けるためにも知っていても良いかもしれない
今度ナタリーさんにでも聞いてみることにしよう
サラダはこの前食べた塩魚汁を使ったドレッシングだ、やっぱりこっちの方がサッパリするし好みだ
スープも美味しく頂き腹も満足したので後にすることにする
「ごっそーさん」
部屋に戻ってきたがどうしよう、さすがに1日半も寝たため、眠くない
かと言って今から出かけるには時間が遅い、明日のためにも頑張って寝るか
とりあえず目をつぶっていれば眠くなるかもしれん、おやすみなさい…ぐぅ
、
久々に言うけど、やっぱりの○太くん