表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/554

久々の冒険者ギルド

すいません、色々と検討した結果、冒険者ランクと取扱いを変更しました。

申し訳ありません。


久々と言っても6日ぶりだが、冒険者ギルドに到着した

ギルド内は丁度ピーク時だったらしく、混雑していた


「(前略)冒険者ギルドよ!私は帰ってきた!!」


何人かに変な目で見られたが、気にしないことにする…

あ、ナタリーさんも見ていた…こちらは変な目と言うよりは、なんか驚いた顔をしている、大声を出したからだろうか?

また迷惑を掛けてしまったのかもしれない、報告ついでに謝っておこう、と言うことで、ナタリーさんの列に並ぶことにする


「つ、次の方どうぞ…」


何かいつもと雰囲気が違う気がする…しかも泣きそうな顔をしているぞ、何か嫌われるようなことをしてしまったのだろうか?

嫌われたために、嫌々対応をしなくては行けないために、泣きそうになっているのかもしれない、地味にショックだ…

まぁ、並んでしまったのはしょうがない、向こうも仕事と割り切ってもらおう、とりあえず報告することにする


「ナタリーさん、こんばんは。

 下水道の清掃作業が終わったので、報告に来ました。

 後、先ほどは大声を出してすいませんでした」


そう言って、依頼表とカードを提示する


「ハル様、無事だったんですね。

 危険な仕事では無いにも拘わらず、ここ数日も報告が無かったので、心配していました」


どうやら泣きそうだったのは、何日も音沙汰なしで、心配を掛けたせいだった

大声については特に言われなかったので問題無いのかもしれない、触れないことにする


「すいませんでした、キリが良い所まで仕事してしまったので、時間が掛かってしまいました。

 次からは定期的に報告するようにします」


「いえ、日程が決まっている仕事では無いので、報告する義務は無いのですが、そう言って頂けると、こちらとしても助かります。ありがとうございます」


「そんな、俺が悪いだけで、お礼を言われるようなことは無いですよ。

 こちらこそ、すいません」


「では、処理をしてしまいますね。

 え~っと、下水道の清掃で、完了距離が…え? ええっ! 1km!? 100mじゃなくて1km?

 こほん…すいません、取り乱しました。

 それでは、ハル様の依頼完了が1kmでしたので、金貨10枚になります、お確かめ下さい」


「はい、問題ありません」


金貨が10枚、キチンと有ることを確認し、財布に仕舞った


「それで、ハル様ですが、今回の依頼完了でランクアップの条件を満たしました。

 手続きをしますので、少々お待ちください」


ナタリーさんが奥に行き、少しすると戻ってきた


「こちらがハル様の新しいカードになります」


渡されたカードは銅っぽいカードだった


「おめでとうございます、今日からハル様は、銅ランクとなります」


「と言うことは、俺も見習いを脱出出来たってこと?」


「そうですね、これからは下級冒険者として頑張ってください」


「はい、頑張ります!

 でも、さすがに少し頑張り過ぎたので、明日は休みにします」


「わかりました、明日はゆっくりと休んで下さいね。

 それでは、私、ナタリーが承りました。

 またのご利用をお待ちしております」


俺は、ふとギルドに登録した頃のことを思い出した

そう言えば、あの頃のナタリーさんはツンツンしていたな、今は普通に話せるようになったし、笑顔で応援もしてくれるようになった

これってナタリーさんに信用されたってことになるんだろうか?そうだったら良いな…

俺はそんなことを考えながら窓口から離れると、冒険者から声を掛けられた


「君、すまんが、ちょっと来てくれないか」


有無を言わさず、壁の方に連れていかれた、そして、そこにはクリストさんが居た

あ、何で連れてこられたか、言われなくても分かってしまった俺がいる


「ナタリーさんの件ですよね?」


「そうだ、坊主、ナタリーを悲しませるようなことをしたのか?」


「えーっと、簡単な依頼だったにも関わらず、報告が遅くなってしまい、何か有ったのではと、心配されました」


「何の依頼だ?」


「下水道の清掃です、ちなみに6日間やりました」


「がっはっはっはっ、そうかそうか、下水道掃除か、そりゃ報告にも来れないわな。

 しかも、6日間もやるたぁ~坊主も変わったヤツだな。

 そりゃあ、心配もされるわ、俺だったら1日もやりたくないわ」


「分かって頂ければ、それで帰っても良いですか?」


「ああ、悪かったな、坊主も気を付けろよ?危うく自慢の斧が血を求めそうになったぞ?

 がっはっはっはっ」


笑いごとじゃないんだが…ファンを怒らせると何が有るか分かったもんじゃないな

まぁ、何にせよ無事に終わったみたいなので帰るとする


宿屋に到着し、腹も減ってはいたが、後回しにすると忘れてしまうだろうし、先に氷を作りに行くことにする


「マスターただま~、飯食う前に氷作っちゃおうと思うけど、大丈夫か?」


ここ数日ずっとマスターの臭いチェックが入り、問題ないことを確認できてから入ることにしていたからだ


「今日も大丈夫だ、宜しく頼む」


「はいよ」


俺は地下室へ行き、せっせと氷を作るのだった


「終わった~腹減った~

 ナンシーちゃん、夕食とエールをぷりーず」


「は~い、ただいま」


空いている席に座り、夕食を待つことにする


「お待ちどうさま~夕食とエールになります~

 あれ? 何かハルさん、機嫌が良いみたいですけれど、何か有ったんですか?」


とりあえずエールの代金を払い、質問に答えることにする


「ん?ああ、実は今日で例の清掃作業が終わったんだよ。

 お金が入ったってのもあるけれど、これで、ナンシーちゃんにも臭いと言われる心配が無くなったのが嬉しい。

 後は、明日はお休みにする予定だからってのも有るかな?」


「私、臭いなんて言いましたか?」


「言った言った、すげー言った、地味に傷つくくらいに言った」


「え~言ってませんってば」


「ホント、都合が良い頭してるよね…」


「それが私の取り柄ですから♪」


「…まあいいけどね」


「それでは、ごゆっくりどうぞ~」


そう言ってナンシーちゃんは仕事に戻って行った

さてと、夕食を食べるとするか、今日のメニューは、パンとチキンのソテー、サラダと野菜ジュースだ


----------------------------------

【チキンのソテー】

品質:B

効果:HP回復+2

ケッコー鳥のむね肉に塩コショウを振り、オルーブ油で皮がパリパリになるまで焼いた物

----------------------------------


どれどれ、パクリ…旨っ!

胡椒のピリリとした刺激と塩のしょっぱさが、噛むと肉汁が溢れてジューシーな胸肉とパリパリの皮と合わさっていて旨い!

これはエールにピッタリだ、食べる、飲む、また食べる、飲む、最高~!!

あっという間にエールが空になってしまった、今日は少し飲み足りない気分だ、明日は休みだし、お替りしても良いかもしれない


「ナンシーちゃん、エールのお替りぷりーず!」


「はいはい~」


エールを待つ内に、サラダを…ん?いつものフレンチっぽい白ではなくて、茶色?いや、塩魚汁か?

と言うことは、この前言っていたドレッシングが完成したのかもしれない


----------------------------------

【サラダ】

品質:B

効果:HP回復+1

トゥメイトゥとレトゥース、ドコーンをドレッシングで和えたもの

----------------------------------


鑑定結果は特に変わった内容は無かった、では味はどうか?

パクリ…こ、これは!!正に和風ドレッシングの味だ!旨し!

和風ドレッシングなら、大根のサラダが食いたい!今度マスターに言ってみよう、ドレッシングも作ってくれたんだ、聞いてくれるだろう

サラダを堪能していると、お替りのエールが運ばれてきた


「お待ちどうさま~

 ハルさん今日は珍しくエールお替りなんですね」


追加したエールの代金を払う


「たまにはね、でも、さすがに2杯以上は飲まないけれどね」


「まぁ、お酒は飲み過ぎるのも良くないですからね~

 ほどほどが一番です、まぁ、他のお客様には沢山飲んで貢いでくれれば良いですけどね。

 それではごゆっくりどうぞ~」


黒い、黒いよナンシーちゃん…

まぁ、俺も似たようなこと言ったことあるけどさ、たまに思うが、ナンシーちゃんと俺は、案外同類な人間なのかもしれない…

さて、お替りのために残していたソテーとエールを交互に食べ、飲む、さすがに1杯目ほどの旨さは減ったが、それでもやっぱり旨かった

最後に野菜ジュースで〆て食事が終わった


「ごっそーさん」


部屋に戻り、ここ数日の仕事から解放された俺は、酔っぱらっているのも有るし、思いっきり寝ることにする

おやすみなさい…ぐぅ


小金もちになりました

1週間で100万円か…うらやましい

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ