ゴブリンとの遭遇
朝になり目が覚めました
ここ最近フラグっぽい目覚めをしたにも関わらず、特にイベントも無く過ごしています
そろそろ空からケモミミ美少女が降ってきても良いと思うのですが、どうでしょうか?
おはようございます、ハルです
今日はケモミミ美少女が降ってくるフラグを立てたので、空を気にしながら生活することにします(嘘です)
「マスターはよ~」
「おう、これは昨日の売り上げな、120杯分の銀貨1枚と銅貨2枚だ」
「俺、もしかしなくても、これだけで食っていけるのかもしれない」
「まぁ、坊主の人生だ、好きにしろとしか言えないな。
ただ、そのうち他の店でも同じことを始める奴もいるかもしれん。
そうなったら儲けは減るかもしれんし、当てにはしない方が良いぞ?」
「だよね~言ってみただけ。
色々と冒険したいし、それで生活するつもりは無いよ、と言うことで飯頂戴~」
「おう」
マスターが朝食を取りに行っている間、少し今後の事を考えてみた
今の所、なんとか生活することが出来るようになった、狩りや採取だけだとギリギリだが、HPポーションと酒代は十分すぎるほどの収益だ
だけど折角のファンタジー世界だ、色々と冒険をしてみたいし、ダンジョンなんかが有るのなら攻略だってしてみたい
まぁ時間はたっぷりあるし、のんびりと考えればいいか、なにはともあれ知識と技術の習得が先だな
そうこう考えているうちに朝食が来た
「ほら、飯だ」
マスターは朝食を置くと直ぐにキッチンへ戻って行った
朝食はサンドウィッチと、目玉焼き、コーシーだ
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【サンドウィッチ】
品質:B
効果:HP回復+1
パンに迷ネーズを塗り、ハム、チーズを挟めたもの
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そう言えば、俺はサンドウィッチって言っているが、サンドイッチって言い方も有ると言うか、普通はこっちの方が一般的か
なんでサンドウィッチって言い方をしてるかと言うと、英語で書くと「sandwich」じゃん?だからウイッチって言い方をしている
まぁ、どちらを使っても問題はないみたいみたいだけどね、それにほら、鑑定もウィッチ派みたいだし(笑)
そんな訳で朝食を食べた俺は森へ行くことにした
今日はいきなり森?と思われる方もいらっしゃるとお思いでしょうが、これには訳があるんだよね
まず、いつもの草原では薬草も、ホーンラビットも減ってしまったことが一つ
次に、新武器を試してみるのが今回の主目的である
え?いつもの草原で、ホーンラビットに試せって?いやだから居ないからこっちに来たんじゃんかよ~
まあいい、それで今回用意した武器とはこれだ!
「スリングショット~(ドラ〇えもんの声風で)」
いつの間に用意したのかと言われるとアレなんだが、この世界に来た時の服がボロボロになっちゃったんで、作ってみました
いや、正確には破っただけですが…
さすがにいきなり試してみるのは無謀と言うもの、まずは練習してみることにする
手ごろな石を見つけ、布に包み、遠心力を使って回してみる
ヒュンヒュンヒュン
いい具合に加速したので、包みを解いて石を飛ばす
ズガン!!
見事目標の木に命中した、初めてなのに上手く当たったな、投擲スキルが影響しているのかもしれない
それにしても手で投げると違ってスピードも速いし、凄い威力だ、謎の石を使ったら一撃必殺になるのかもしれない
問題は連続で使用出来ない、止まってないとうまく目標に飛ばせないくらいか、先制攻撃用だな
しばらく練習をしていると森から何か生き物が出てくるのを索敵が感知した、もしかすると木に石を当てた音に反応して調べに来たのかもしれない
俺は急いで草むらに隠れ、息を潜めて隠密を発動し、森の様子を伺った
森から現れたのは緑色の肌、腰ミノ、棍棒を持った子供サイズの剥げたおっさん顔の魔物、そうゴブリンだった
初ゴブリンだよ、ファンタジー定番の魔物だよ、別に感動はしないが(笑)
どうやら本当に確認に来たみたいだ、辺りをキョロキョロしているが、こちらには気付いていないようだ
敵は1匹だが、おとりかもしれない、神経を集中しながら索敵を行う…索敵外にいるのかとりあえず反応はないみたいだ
1匹なら挑戦してみるのも良いかもしれない、追加が来たなら逃げればいいし、殺るか?
覚悟を決めた俺はゴブリンを倒すことにした
辺りを警戒していたが、特に何も無かったので森の奥へ帰ろうと振り向き帰ろうとした
俺はゆっくりと立ち上がり、スリングを回し勢いを付け、後頭部目掛けて投擲した
クリティカルヒット!
思いっきり後頭部に石がめり込んだゴブリンは、そのまま前に倒れこんだ
あれはどう見ても即死だよな、人に向けてはイケないな、うん
他の仲間が居る可能性もあるので、俺は草むらに隠れて再び隠密を発動する
たっぷり時間を掛けながら索敵をするが、追加のゴブリンは来ないみたいだ、どうやら単独行動している固体だったのだろう
万が一を考えて索敵を止めずにゴブリンに近づく…くさっ!!
加齢臭か何かの匂いかは分からないが、すごく臭かった
何とかゴブリンの討伐証明でもある鼻を取って革袋に詰める、普通右耳とかじゃないのと思ったのだが、この世界では鼻らしい、解せん
棍棒もただの棒だし、解体しても使える物も特に無いため、追加のゴブリンが来ると面倒なので即座に森から離れた
森から離れ、周りに何も居ないことを確認して、ようやく一息ついた
「今回は上手く行ったな、投擲で終わったから良かったが、近接戦闘になったらどうだっただろう?
まぁ、考えても仕方ないか、その時になったら何とかするしかないしな」
薬草を積みつつ、ホーンラビットを狩って解体を繰り返していたら夕刻になったので帰ることにする
結局ゴブリンはあの1匹しか見かけなかったのは幸いだったかもしれない
今日の成果は、ゴブリンが1匹、ホーンラビットが2匹、薬草が40束だ
今一つ成果は宜しくなかったが、こればっかりは仕方がない、今回は新しい武器と、ゴブリンと戦闘が出来ただけ良しとする
それにポーションにして売れば銀貨7枚にもなるしな
俺は引き上げてギルドへ向かうことにした
ギルドに到着したのはピークをちょっと過ぎたくらいの時間だった、混雑はしているが、そこまででもないって感じだ
さっそくナタリーさんの所に並ぶ
「次の方どうぞ~」
俺の順番になったので受付をする
「ナタリーさん、こんばんは。
ホーンラビットの買取と、ゴブリンを討伐しました」
カウンターにホーンラビット2匹と、討伐証明の鼻を提出した
「ホーンラビットの方は解体済みですので銅貨2枚と鉄貨4枚です。
今回は初ゴブリン討伐おめでとうございます、ゴブリンは女性の敵なので、どんどん倒して下さい。
こちらは討伐証明が1つなので、銅貨1枚になります。
併せて銅貨3枚と、鉄貨4枚になります」
ふむ、ゴブリンは銅貨1枚か、解体ってほどの作業じゃないから解体費はつかないのか
重さがほとんど無いから、数を集められれば良い金額になるかもしれないな
まぁ、俺が複数の対処が出来ることが前提になるけれどね
「はい、ありがとうござます」
「それではナタリーが受け付けました。
またのご利用お待ちしております」
「そうだ、明日は師匠の所に行ってみようと思っているので、もしかしたら来れないかもしれません」
「分かりました、調合を頑張ってください」
俺は挨拶を済ませて、ギルドを後にした
宿屋に到着した俺は、裏庭に行き、今ある材料で作れるだけHPポーション改を作ることにした
とりあえず5本ほど出来た所でポーション瓶が無くなったので終了する
またポーション瓶と聖水を用意しておかないとな
材料も無く、やることも無くなったので食堂へ行くことにした
異世界定番のゴブリンさんの初登場でした(遅っ)