今日のナタリーさん 17
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢である
今日も淡々と仕事をこなす、今日は彼は来るだろうか
彼が受けている依頼は真面目にやれば1、2日で終わる仕事ではない
もしかしたら、依頼失敗で放棄しない限りは、しばらく来れないのかもしれない
でも、彼も頑張っているのだ、私も頑張らなくては
お昼頃、彼がギルドへやってきた
こんな時間に来るってことは依頼を失敗したのだろうか?あの依頼なら仕方が無いのかもしれないが、残念である
彼が窓口に来た、失敗したことを責めずに、暖かく励ましてあげよう
「ナタリーさん、こんにちは、依頼の報告に来ました」
あれ?報告?もう終わったの?
物凄く驚いたが、私はベテラン受付嬢だ、平然を装い対応する、ついでに褒めておこう
すると彼が事前に知りたかったと言ってきた、これは完全に私の不手際だ、彼と話すことで浮かれていたのかもしれない、しっかり謝ることにした
これが普通の冒険であれば、これで済んだのだが、相手が彼だと申し訳ない気持ちと、悲しい気持ちになってしまった、やばい泣きそうかも
すると彼がおちゃらけた口調で慰めてくれた、自分を道化にして笑わせようとしてくれるなんて、やっぱり彼は優しい
何とか気持ちが落ち着いたので、無事に窓口の対応が行えた、よかった
用事が済んだ彼は、ギルドから出て行った
すると声を掛けられた
「ナタリーちょっと良い?」
声を掛けてきたのはエミリーだ
「何?」
「理解して反省しているいるみたいだから良いけど、今回の説明不足はナタリーのミス、受付嬢としてしっかりと頑張りなさい」
うん、私のミスなのは間違いないし、次からは気を付けるつもりだ
「うん、ごめんなさい」
「この話は終わり、じゃあお仕事頑張りましょ」
「はい!」
私は受付嬢、ギルドの顔だ、今日の事は反省、明日も頑張ろう
だからキチンと説明しようって言ったのに