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冒険者ギルド

またまた説明回です。


大通りを抜けしばらく進むと、大きな建物が見えてきた

看板には、盾とその上に剣を×に合わせたものが描かれている

これが冒険者ギルドのマークなんだなと、納得した


「さて、ハルさん、私はここまでとさせてもらいます。

 中に入りますと、受付の方がいらっしゃいますので、そちらで聞くとよろしいでしょう」


「ゴードンさん、色々お世話になりました。

 今度はお客として、ゴードンさんのお店にお伺いすることにします」


「こちらこそお世話になりました。

 入用の際は是非、ゴードン商会をご利用下さい。

 心よりお待ちしております。それではまた」


そう言って、ゴードンさんは帰って行った


さてと、それじゃあ、いざ冒険者ギルドへ!!

意気込み中へ入ると、ちょうど時間的にピークらしく、冒険でごった返していた


「この依頼どうだろ?」

「いてぇ!誰だ足を踏んだ奴は!」

「あー!!その依頼俺が取ろうとしたやつなのに!!」

「ちょっと、お尻触ったの誰!?」


うん、すごすぎる…でも、これでこそ冒険者ギルド!!って感じだな

さて、いつまでも眺めていても仕方ないし、受付は、と

カウンターが3つあるが、どれも依頼を受理するために長い列になってる…

急いている訳でもないし、ギルドの雰囲気を楽しみつつ、落ち着くまで待つこととする


小一時間ほど経つと、さすがにギルド内も落ち着いてきた

なので、空いている受付に並ぶことにした


「次の方どうぞ~」


俺の順番になったので前に進むと、受付の女性は可愛い女性だった

金髪、碧眼でぷっくらした唇に圧倒的な質量兵器を持っていた。

何がって?言わせんなよ恥ずかしい…

だが、これでこそ、受付嬢の中の受付嬢! ザ・受付嬢!! ってやつだな

そんなことを考えて、感動に浸っていると


「忙しいので、用事が無ければ次の方に変わって欲しいのですが…」


「ああっ!ごめんなさい!!」


「それでどのような御用でしょうか?」


少しトゲのある言い方と、ジロリとにらまれた

もしかしたら質量兵器を鑑定していたのを感知されたのかもしれない(汗)

仕方ないじゃない、男の子なんだもん(てれっ)


「冒険者に登録したいのですが」


「それではこちらに記入して受付まで持ってきて下さい。

 それと、代筆は必要でしょうか?」


言葉も通じるし、文字も何故か読めるしたぶん大丈夫だろう


「はい、大丈夫です」


用紙を受け取り、記入用テーブルへ

名前はハル…っと、年齢は20、出身はどうしよう…とりあえず村とだけ書いておくか

特技…剣とか魔法とかか? 使えるかどうか知らんぞ? とりあえず空欄で

よし、持っていくか


「できました」


「確認致します。

 名前はハル様、歳は20歳、出身は村しか書いていませんが、何処の村でしょうか?」


「すいません、田舎なもので、みんな村としか言っていなかったので知らないんですよ」


「そうですか、おそらく新しい開拓村だったんですね、それでは開拓村と修正させてもらいます。

 特技は空欄みたいですが?」


「自分が何が出来るのか良くわかってないんです。

 やっぱり特技って書かないとマズイでしょうか?」


「特技は、書くことで仕事の紹介や依頼を、その内容からお願いする場合があります。

 書かないよりは書いた方が、仕事が受けやすくなりますが、冒険者はその辺を秘密にしていて書かない人もいるので空欄でも問題ないです。

 後から記載することもできますので、記載したい場合は、受付までお願いします」


「わかりました、とりあえず空欄でお願いします」


「内容に問題はありませんので、冒険者カードの発行に移ります。

 少々お待ちください」


用紙を持って奥に行った受付嬢を見て思った、なんか怖えぇ~~

受け答えはしてくれるんだけど、トゲトゲしいと言うか、必要以上は話さないというか

やっぱりガン見したのがマズかったか・・・

しばらくは余計なことをせず、ほとぼりが冷めるまで大人しくしておこう

冷めるよね? 冷めたら良いな、冷めてくださいお願いします


そうこうしているうちに受付嬢は戻ってきた


「こちらがハル様のギルドカードになります」


渡されたカードは、鉄っぽい感じのカードで、何も書かれていなかった

不思議そうな顔をしたためか、受付嬢は説明してくれた


「こちらのカードに、ハル様の情報を登録する必要があります。

 血液を1滴カードへ垂らして下さい」


やっぱり血液が必要なんだ、おそらくDNA的なものか、魔力パターンみたいなものが必要なんだと思うんだが、血液以外じゃダメなんだろうか?

痛いのが嫌ってのもあるし、例えば唾液とか、〇~←こんなのとか…


「これって血以外じゃダメなんですか? 例えば唾液とか」


さすがに〇~は言えん


「前例が無いので血液以外で登録出来るかはわかりかねます」


「物は試しでやってみても良いですか?」


「登録出来なくなっても構わないならどうぞ、ただし、再発行する場合は料金がかかりますが、宜しいでしょうか」


ギロリとみられた・・・

う・・・そういう問題もあったのか

興味本位で試して駄目になったら目も当てられないなぁ

まぁ絶対血がダメって訳でもないから通常の登録でやるか


「いえ、興味が有っただけで、そこまでしてまでやるものでもないです。

 ぜひ、血液でやらせて頂きます!!」


ナイフを取り出し、指先をチクッっと刺すと、ぷく~っと血が出てきた。

そして、カードに垂らすと、カードが一瞬光った

しかし、見た感じ特に変わった様子は無いが…はて?


「これでカードの登録は終わりました。

 次に、カードの使い方と冒険者ギルドの説明を行いたいのですが、宜しいでしょうか」


「あ、お願いします」


「先ずは、カードにはハル様の情報が登録されましたので、確認をお願いします。

 ステータスと言ってみて下さい」


やっぱりアイテム系か、しかもギルドカードのステータス表示パターンか、よし


「ステータス!!」


するとカードに文字が現れた


----------------------------------

名前:ハル

年齢:20

状態:普通


LV:1

HP:12

MP:25


STR:8

VIT:5

AGI:4

INT:15

DEX:20

LUK:3


スキル:投擲Lv1、言語理解


称号:命100

----------------------------------


おお!異世界特有のご都合主義の謎技術!!

ステータスを表示させるたびに、DNAを採取するならわからなくもないが、何で表示できるんだろう?

オーバーテクノロジーなのだろう、考えても仕方がないか…


あれ? 名前が晴彦ではなく、ハルになってるな、偽名で名乗っていたからか?

あ、そっかさっき用紙にハルって書いたっけ(汗)


お、練習したおかげで投擲スキル有るじゃん、あと言葉が通じるのもこのせいか

命? ああ!! 命の木の実を食べた数か!! と言うことは、100回は死ねるってことか? 試してみる気は無いけどね


うわっ…私のステータス低すぎ…?

まーレベル1だし、こんなもんか

つーかチートはどうしたチートは!

異世界転生といったら、凄いステータスやスキルが定番だろ~が!!

これ、多分だけど、下手に戦闘なんかしたらすぐに死ねるぞ?


「確認できたようですね、もう一度ステータスと言いますと表示を消すことができます。

 それから、先ほどの登録の際の特技の項目ですが、スキルがあるなら登録できますが、いかがいたしますか?」


「えーっと、大したスキルもないのでやっぱり空欄で良いです」


「わかりました」


「ちなみに一般的にステータスってどんな感じなんですか?」


「そうですね、LV1だとこんな感じになります」


STR:15

VIT:10

AGI:7

INT:7

DEX:13

LUK:5


うん、そんなに変わんないかな?

どちらかと言うと、前衛よりは魔法職よりっぽい…魔法スキル無いけどな

やべーマジ一般人と変わんないじゃんか、どうすんだよこれ…

でも、スキル結構簡単に取れたよな?もしかしたら頑張りしだいでは行けるのかも!?


「後は、スキルにレベルが記載されているのですが、レベルによる違いってどうなっているんですか?」


「レベル1は、素人よりはマシな程度。

 レベル2~3で初心者。

 レベル4~6で中級者。

 レベル7~9で上級者。

 レベル10で達人になります」


「レベル1は、簡単に取得できるため、とりあえず習得して取得する人は割といます。

 ただ、スキルの種類によっては相性もあるため、どうしても取得できない方もいらっしゃいます。

 冒険者は、大抵の人がレベルが2~6くらいで、白金クラスの冒険者で7~9の方がたまにが居るくらいですね。

 聖金クラスの英雄になると、レベル10の人が居たとの記録もありますが、現在は確認されておりません」


「わかりました」


なんだよ、簡単に取得できんのかよ

スキルが取得しやすいチートかと思った最後の希望が…

いや、まだ慌てるような時間じゃない

某小説でも、日本人のオタク知識による、スキルチートが有るやもしれん


「次にギルドの規約になります。

 1.ギルドにはランクが鉄、銅、銀、金、白金、聖金のランクがあり、ギルドが認めた場合はランクを上げることができる。

 2.ギルド員はランクに応じた依頼しか受けることができない、ただしパーティの場合はメンバーの高ランクが対象となる。

 3.ギルド員は最後の依頼が完了した後、1年以内に次の依頼を受けなければならない。

 4.ギルド員は依頼を失敗した場合、依頼費用の1割を納めなければならい。

 5.ギルド員はモラルを遵守し、行動しなければならない。

 6.規約を破った場合は冒険者カードは剥奪する、ただし、ギルドマスターが認めた場合は例外とする」


「以上になります。

 カードを見ればわかりますが、最初は、一番下の鉄ランクからの開始となります。

 質問はありますでしょうか?」


「特にありません」


「本日は、冒険者ギルドへの登録ありがとうございます。

 私、ナタリーが承りました」


ペコリとお辞儀をし、次の方の対応に移ってしまった

それにしても、結局態度が変わらなかったなと言うことは、どうやら嫌われたっぽいな…自業自得か

なんとなく今日はやる気がなくなったので(明日から頑張る)、何処かの誰かさんの様に宣言して、ギルドを後にすることにした


そういえば、お約束の絡まれるイベントは無かったなぁ、規則にモラルの事もあったからかな?

あ、もしかすると、俺がいかにも強そうだからに違いない(注:一般人より少し弱いです)


ことごとくテンプレが発生しない主人公だった

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― 新着の感想 ―
[一言] 一般市民な日本人が強いわけないww
[一言] 「受け答えはしてくれるんだけど、トゲトゲしいと言うか、必要以上は話さないというか やっぱりガン見したのがマズかったか・・・」 何も言わずに、しばらくじっと見ていたんだから変質者と認定されて…
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