冷たいエール
宿屋に着き、マスターに声を掛けた
「マスター帰ったぞ、例の件はどうすれば良い?」
「おう、まだちょっと時間が早いし、待機しておいてくれ」
「あいよ」
待ち時間が暇だな、聖魔法水でも作っておこうかな
そういえば、聖魔法水を作るための魔力ってどのくらい使うんだろうか?
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名前:ハル
年齢:20
状態:普通
LV:2
HP:15/15
MP:22/30
STR:9
VIT:5
AGI:4
INT:17
DEX:22
LUK:3
スキル:
投擲Lv3、言語理解、剣術Lv1、激おこぷんぷんLv4、魔力操作Lv3、生活魔法Lv3、鑑定Lv3、隠密Lv2、解体Lv3、調合Lv3、索敵Lv2、直感Lv1
称号:命100、ケモナーLv2、暗黒変態紳士、ロッテの弟子、ショーボン創造神の加護、中二病
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まだ魔力が回復してないが、十分な量有るし、1本作るくらいなら問題ないだろう
魔力操作を使って聖魔力水を作った、さて、どのくらい減ったかな
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名前:ハル
年齢:20
状態:普通
LV:2
HP:15/15
MP:20/30
STR:9
VIT:5
AGI:4
INT:17
DEX:22
LUK:3
スキル:
投擲Lv3、言語理解、剣術Lv1、激おこぷんぷんLv4、魔力操作Lv3、生活魔法Lv3、鑑定Lv3、隠密Lv2、解体Lv3、調合Lv3、索敵Lv2、直感Lv1
称号:命100、ケモナーLv2、暗黒変態紳士、ロッテの弟子、ショーボン創造神の加護、中二病
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どうやらMP2程度で済むらしい、それで10回復するとは、効率良すぎじゃね?
酒を冷やすのにどのくらい必要がは分からんが、3回分もあれば十分だろう
もし必要であれば聖魔法水を飲めば済むしな
と言う訳で追加で5本ほど作成した所で、ナンシーちゃんから声を掛けられた
「何やっているんですかぁ?」
「ん?ああ、ポーション作るための準備だよ」
「へぇ~ハルさんって薬剤師なんですか?」
「一応、冒険者のつもりでは居るんだけどね、調合も勉強中なので、少しは出来るけれど」
「すごいんですね~将来安定決定じゃないですかぁ~
本気なら、いつでも受け付けますよ?」
「あはははっ、その時になったら、考えておくよ」
「むぅ~まだまだダメっぽいですね、残念~
そうそう、忘れるところでした、ハルさんそろそろ出番だそうですよ」
「そっか、もうそんな時間か、了解~」
「頑張ってくださいね~」
俺はキッチンの中に入って行った
「おう、来たか、早速こいつを頼む」
指定されたのは大樽だった
そういえば木って多少なりとも断熱効果が有ったんじゃなかったっけ?このままやっても冷えないかもしれない
「マスターこれ蓋取るか、鉄の棒みたいなのをぶっ刺さないと冷えないと思うぞ?」
「そうか?まぁ、物は試しだ、このままやってくれ」
「まあいいけどさ、フリージング!」
樽に薄っすらと霜が付いたのが見えた
「おっ、なかなか凄いじゃないか、どれどれ…多少は冷えてはいるが、昨日の冷たいってほどじゃないな」
「やっぱり断熱されたっぽいな、んでどうするよ」
「今度は蓋を取るから、それでやってくれ」
マスターは工具を持ってきて蓋を外した、結構大がかりなんだな、どうりでそのままって言った訳だ
「んじゃいくぞ、フリージング」
「お、今度はよさそうだな…うん、今度は十分に冷えていて旨い!」
「あ、マスター蓋をすると、多少なりとも温まりにくくなると思うぞ?」
完全に蓋をすると大がかりになるので、とりあえず乗せるだけにした
「よし、ナンシー酒の注文を取ってくれ」
「は~い、行ってきますね」
食堂に向かったナンシーちゃんが、お客様に向かって宣伝を始めた
「お客様にお知らせで~す、本日は冷たいエールを試験的に販売致しま~す。
販売予定は鉄貨4枚ですが、今日は試験なので通常の2枚で販売で~す。
数に限りがありますので、試してみたい方はお早めにお願いしますね~」
あちこちで「どうする?」みたいな相談する声が聞えてきた中で、一人の男性客が注文した
「ナンシーちゃん、俺飲んでみたいんで、1杯ちょうだい」
「は~い、ただいまお持ちしますね~」
そう言ってキッチンへ向かい、すぐさま冷たいエールのジョッキを持ってきた
「お待ちどうさまです、ごゆっくりどうぞ~」
「お、きたきた、これが冷たいエールか、どんな感じかな?」
頼んだ男性客は口を付けたとたん、目を見開いた、そして一気にエールを飲みだしだ
ごきゅ、ごきゅ、ごきゅ…
周りの客は、新しいエールに注目している
「くううぅ~~!何だこれ、冷たくて凄く旨い!! ナンシーちゃんもう1杯くれ!!」
「はいはい、ただいまお持ちします~」
それを見た他の客も注文しだした
「ナンシーちゃん、俺も俺も~!!」
「私にも頂戴~!!」
「俺が先だ、俺に先にくれ~!」
「あーずるい、私が先に注文したんだから、私が先ね~」
一気ににぎやかになった、ピーク時のギルドの様だ
「はいは~い、順次持っていきますのでお待ちください~」
順番に冷たいエールを運び、口にする客たち、みんな「冷たい~」とか「うめぇ~」とか騒いでいた
物凄い大盛況である、試験的なこともあってあっという間に在庫切れになった
「すいません~本日の販売はこれで終了で~す。
毎日出せるかどうかは、まだ未定ですが、売り出すときはお知らせしますね~
いつものエールでしたら、お出しできますので、注文が有る方はどうぞ~」
飲み足らなかった客が注文し、ぬるいエールを飲んだ感想を漏らしていた
「俺、今までこんなエールを旨いと言っていたのか…」
すごく落ち込んでいた、うんうん、分かる、分かるよその気持ち、やっぱり冷えたエールだよな
冷たいエールの試験販売の様子が確認できたので、マスターの所に行ってみた
「凄い反響だったな」
「ああ、大成功だ、この感じなら行けそうだな」
「あと1回分ならいけるけど、どうする?」
「いや、今日はあくまで宣伝だ、物足りないくらいが丁度良い」
「そっか、でも温まる前に売り切れちまったな、時間の件はどうする?」
「そっちは確認しながら売ればいいさ、明日から宜しく頼む」
「はいよ、じゃあ俺も飯食うから」
「おう、持っていくから待ってろ」
俺は食堂の空いている席に座って待つことにした
「ほら、今日の夕食だ」
「ナンシーちゃんじゃないのかよ、まあいいけどさ、エールのサービスとかって無いのか?」
「1杯くらいならかまわんが、冷やすなよ? バレたら問題になるぞ?」
その状況が理解できた俺はブルルと震えた
「いやいい、今日は止めておく」
「それがいい」
そう言ってマスターはキッチンへ戻って行った
それじゃ飯にするか、今日のメニューはっと、ご飯に、魚の塩焼き、野菜のスープだった
マスターよ…また微妙に違うぞ…
まぁ、今回はちゃんとご飯だったから許してやろう(えらそう)
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【ヨジマスの塩焼き】
品質:B
効果:HP回復+1
川魚の一種、塩を付けて焼いたもの
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ヨジマスか、ニジマスだったら虹色から来ているからだけど、この魚の場合はどうなんだろうな、焼いて白くなってるから良く分からん
まずは食うか、味はニジマスと同じだな、白身で淡白で皮と一緒に食べると塩味が旨味を増幅していて旨い
ただ、問題が小骨が多いことだな、こればっかりは仕方がない
だが、ご飯に合う食べ物はみんな最高だ、箸が進む
野菜スープは以下略
「ごっそーさん」
俺は部屋に戻った
のこりのMPは少し回復したから12ある、折角なので聖魔力水に変えておく
魔力もすっからかんになったので寝ることにする、おやすみなさい…ぐぅ
やっぱり冷たいエール(ビール)は最高だよね!