地下10階 4
地下6階へとやってきた。最初の部屋を出てから通路を進むと反応が3つ有った。
「その角の先に敵の反応有り、数は3。」
「今日は大した仕事をしておらんからな。そろそろ体を動かしたいのじゃ。」
そう言ってビアンカさんが盾を構えて前に出る。
待ち構えていた曲がり角の所まで進むと、オークの振り下ろしの攻撃が来た。
ガン!
うん、いつものオークさんだ。何だか安心している俺が居た。
「ハル君、何ボケッとしてるの? アイスアロー!」
俺が生暖かい目でオークを見ていたら、アイリさんに怒られてしまった。反省。
だけど、気合を入れた時にはすでに戦闘は終わっていた。
「まぁ、オーク程度、今のあたい達の敵じゃ無いのじゃ。」
「すんませんでした!!」
そう言ってくれたのは有難かったが、ここはダンジョンだ。新たに気を引き締めて、油断せずに進むことを決心するのだった。
・・・・
何とか地下10階へと到着した。いつも以上に疲れたのは何でだろうな。
特に地下9階。普段ならゴブリンナイトが出るはずなのに、重い盾と武器のせいで動けないゴブリンしか出ない階層だった。あいつら何のために居るんだろうな(遠い目)
オークやオークメイジを倒せるのなら、地下5階でボス戦するよりよっぽど稼げると思うぞ?
「と、とりあえず前回探索した所まで向かうぞ。」
「「「「「はい(なのじゃ)!」」」」」
今回は一度行った場所を確認する必要が無いため、下の扉から進むことにした。
最初の部屋に到着した。中には5つの反応が有る。
「行くぞ!」
扉を開けて中に入ると、棍棒を持ったゴブリンが5匹いた。
「・・・・」
サクッと倒して先に進む。通路の途中にある扉を開けて、柱の並ぶ部屋に到着した。
前回は正面の扉に入ったんだったっけな。最初に前回の所まで向かうって言っちゃったし、まずはそこに向かうことにしよう。
俺は正面の扉を確認すると、やはり5つの反応が有った。
「行くよ。」
扉を開けて中に入ると、ロングソードを持ったゴブリンが5匹居た。
「えっと……」
一瞬戸惑ったが、サクッと倒して先に進むことにした。
「確か左の部屋が前回行った場所だったな。行くよ!」
扉を開けて中に入ると、盾とブロードソードを持った動けないゴブリンが5匹居た。
「もう嫌……」
とりあえずシャルに倒して貰った。
「今日はゴブリンしか出ないのかあぁぁぁぁ~~~~~~!!」
「いや、ゴブリン以外は普通に出てたじゃろ?」
「そりゃそうだけどさ。」
「ハル君、良い子良い子~」
そんな俺をアイリさんが頭を撫でて慰めてくれた。今はこの優しさが心地いいぜ!
「俺、復・活! みんな行くぜ!」
「「「「「はい(なのじゃ)!」」」」」
ここから先は未知の領域だ。慎重に進むことにする。
扉は入ってきた扉と、上側に有る扉の2つだ。トラップが無いかを調べて無いことを確認したので、慎重に扉を開けた。
扉の先は真っすぐ通路が伸びていた。
通路を慎重に進むと、床に違和感を感じた。
「ここにトラップが有るから気を付けてね。」
皆に注意を呼び掛けてさらに通路を進むと、前方に扉が現れた。
一応トラップが無いかを確認してと……よし!
「行くぜ!」
扉を開けて中に入る!
やっぱりと言うか何と言うか、そこに居たのは棍棒を持ったゴブリンが5匹だった。
「oh……」
俺は心が折れてしまったのだった。もう嫌!!




