表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/554

生活魔法は使える魔法!?


目が覚めた、ん~っと背伸びをする、よし!

今日は師匠の所に行ってみる予定だ

昨日干した薬草を回収し、リュックに詰める

後は特に無いな、と言うことで朝食を食べに行くことにした


「マスターはよ~飯よろ。

 ナンシーちゃんの愛情たっぷり、プリーズ」


「ナンシーは居ないぞ?」


「何?もうバレたのか!?

 さすがはマスターだ、1日で辞めさせられるとは…」


「違う違う、ナンシーの手伝いは夜だけだ、辞めてなんか無いぞ?」


「あービックリした~

 せっかく良い子が入ったんだし、マスター気を付けろよな」


「坊主に言われるまでもない。

 ほら、朝食だ、さっさと食え」


今日の朝食は、ホットサンドとサラダとコーヒーだ

お、このホットサンドは前にも食べたヤツだ、旨かったんだよな

前食べた時は鑑定持って無かったから詳細知らなかったんだよな、どれどれ


----------------------------------

【ホットサンド】

品質:B

効果:HP回復+1

トーストの間にチーズ、トゥメイトゥ、ケッコー鳥の肉をソテーしたものを入れて焼いたもの

----------------------------------


相変わらずの品質Bだ、さすがはマスター

でも、ジェニファーの飯は品質Aが多かったな、何でだろう?


「なぁ、マスター」


「何だ?」


「気持ちジェニファーの飯の方が旨かった様な気がするんだが、気のせいか?

 まぁ、同じものだったら、同じ味なのかもしれないが」


「…すまん、今はまだ言えない」


「ふ~ん、まあいいけど」


どうやらマスターと、ジェニファーには何か秘密があるみたいだな

ジェニファーはマスターの裏の趣味かと思ったんだが、違うのか?

無理に知りたいとも思わないが、気にはなるな、そのうち教えてくれるのかもしれないし、待つとするか


ホットサンドを食べる、うん旨い、さすがはマスターだ

そーいやマスターはアメリカン系、ジェニファーは和食系だったな、これも何か関係してるのかもしれない

残りのサラダを食べてコーヒー、いやコーシーを飲んで一息入れた俺は出発するのであった


・・・・


師匠のお店?調合場?までやってきた、販売もしているみたいだからお店でいいんだろうな


「たのもう!」


「おや、良い所に来た、手伝いな!」


相変わらず有無を言わさず、人使いの荒い師匠であった

一通りの作業が終了したため、休憩に入る


「そういえば、ハルは何しに来たんだい?」


「いまさらかよ…まあいいけどね。

 まずは師匠に見てもらいたいものが有るんだが良いか?」


そう言って俺はリュックから3つの薬草を取り出した


「おや、私を試そうってのかい?」


「違う違う、そう言う訳じゃ無いんだけど、ちょっと気になった事が有ったんで」


「ふむ、どれどれ…

 まずこれは、収穫してから一晩乾燥させたものだな、まだ乾燥が足りないから、ちょっと使い物にはならないね。

 次にこれだが、火であぶって乾燥したものかい?熱によって薬の成分が壊れているし、使い物にならないね、ゴミだ。

 最後のこれは10日ほど乾燥させたものだな、十分に乾燥も済んでいるから、このまま薬に材料になる。

 こんな感じじゃな、どうだ?」


「なるほどな、そんな感じになるのか」


「なんじゃ、これがどうしたんじゃ?」


「んと、師匠、これが全部同じ日に収穫した物だって言ったら信じられるか?」


「何じゃと?最初のと次のは、処理が足りない、無理やり乾燥させた物だからわかるが、最後のは時間がかかるものじゃし、無理じゃぞ?」


「言葉で説明するより、見せた方が早いか。

 師匠、乾燥してない薬草って有る?」


「有ると言えば有るが…これじゃ」


薬草を受け取った俺は、乾燥魔法を使う、多少時間は掛るが、自然乾燥に比べれば断然早い


「な、なんじゃ!この魔法は!?

 あっという間に乾燥してしまったではないか!

 しかも、状態も悪くない」


「えーっと、生活魔法?」


「馬鹿も休み休み言え、生活魔法はちょっとした火や水、風や穴を開けるだけじゃないか。

 こんな風に乾燥させられるなんて話は聞いたことがない」


「確かに変わった使いかたしたかもしれないけど、本当に生活魔法だぞ?

 と言うか生活魔法以外の魔法は使えんし」


「にわかには信じられんが…ハルが嘘ついても意味は無いか。

 薬剤師としては夢のような魔法じゃな」


「師匠にだったら教えても良いけど?」


「私にゃ魔法は使えんよ。

 それに、そういった技術は、あまり人に教えるもんじゃないよ」


見た目は魔法使いのオババなんだけどなぁ~

それに技術を広めれば安くポーションが出回ると思うんだけどなぁ

この世界の常識と、自分の知識が違うのはどうも違和感があるが、郷に入っては郷に従えって言葉もあるしな


「ん、わかった」


「まあ、私にとっては都合の良い弟子じゃないか」


キランと師匠の目が光ったような気がした


あ、なんか悪い予感が…


「ここにある薬草、全部乾燥させてもらおうかね?イーヒッヒッヒッ」


悪い予感が当たってしまった

まあ、師匠の手伝いになるから良いけどね

俺はせっせと薬草の乾燥作業を行うのだった


「お、終わった~」


「疲れたじゃろ?飴ちゃんでもお食べ」


例のべっこう飴を貰ったので食べる、うん甘くておいしい


「これもついでに持っていきな、乾燥してくれた駄賃だよ」


精力剤を貰った、全く使う機会は無いんだけどね(涙)


「師匠さ、この精力剤って幾らするん?」


「イヒッヒ~金貨1枚じゃよ?良い値段するじゃろう?

 だから貴族の連中しか買わんよ」


「なるほどね」


「さてと、折角来てもらったんだ、HPポーションの作り方くらいは伝授してやろうかね」


「宜しくお願いします」


俺は師匠より調合の指導を受けることにした


乾燥機(弟子)ゲットだぜ!!

実際、乾燥した空気だけでそこまでの乾燥機能はないと思われますが、そこは異世界と言うことで(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ