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今日のナタリーさん 127


私はナタリー、冒険者である。


朝目が覚めました。今日も一日頑張ります。

ベットから起き上がると、ビアンカさんの向こうに彼が見えました。

まだ夢の中らしく、可愛い寝顔で眠っています。


「……えいっ!」


何となく彼のほっぺたを突いてみました。


「ん……」


どうやらこの程度では起きないみたいです。

何となく楽しくなってきたので、もう一度突っついてみます。


「ウキャ……」


あれ? 今彼の口から動物の鳴き声っぽい声が?


「……気のせいでしょうか。」


それではシャルティアさんを起こして朝食を作りに行きましょうか。


「シャルティアさん、朝ですよ。」


私がシャルティアさんの体を揺すると、シャルティアさんが目を覚ましました。


「ナタリーさん、おはようございます。」


「おはようございます。」


挨拶を済ませた後は身支度を整えて、キッチンへ向かいます。


「今日は何を作りましょうか。」


「ハル様の好きな物で……あれ? これって何ですか?

 あらら、傷んでいるみたいですね、勿体ないですが捨てちゃいますね。」


シャルティアさんがそう言うと、藁に詰まった豆をゴミ箱へ……


「シャルティアさん待ってください! それ納豆ですよ!!」


「えっ?」


思わず捨てられてしまう所でした。危なかったです。

シャルティアさんは、納豆を手にして驚いてます。


「これ、食べ物なんですか? 凄い匂いですけど……」


「確かに獣人さんみたいに鼻の良い人たちにはキツイ食べ物かもしれませんね。人族でも苦手な人も居ますし。

 でも、この納豆って、ハルさんの大好物なんですよ?」


「そうなんですか? これが……」


シャルティアさんは驚いた顔をしながら納豆を見ていました。

まぁ、確かに匂いは勿論のこと、見た目でも苦手と感じる人はいますからね。

私も彼と会うまでは納豆なんて食べようとは思わなかったので、その気持ちは良く分ります。


「こんな見た目なのですが、食べてみると美味しい物なのですよね、これ……

 そうだ! 今日はご飯に味噌汁、そしてこの納豆にしましょうか。」


「分かりました。折角なので私もハル様が好きな納豆に挑戦してみようと思います。

 でも、納豆だけだと足りない気がしますね。」


「では、卵焼きを作りましょうか。シャルティアさんはどれを作りますか?」


「それでしたら、卵焼きを作りますね。」


「わかりました。私はご飯を炊きつつお味噌汁を作ることにします。」


お米をといで火にかけた後は、お味噌汁作っちゃいます。

材料は、丸ネギとワカメで良いかな? ちゃっちゃと作っちゃいましょう。


・・・・


「出来ました。」


「こちらも出来ました。」


今朝は少し手抜き(?)……いえ、簡単とは言え手は抜いてませんが、そんな朝食なので直ぐに完成させることが出来ました。

さっそく持って行くことにしましょう。


すでに皆さんが揃っていたので挨拶を済ませて配膳していきます。

さっそく頂くことにしましょう。


うん、やっぱり食べてみると納豆って美味しいです。苦手な人は人生損していると思います。……いえ、言い過ぎでしたね。

ふと、シャルティアさんを見てみると、やっぱり見た目と匂いから食べるのに躊躇しているみたいです。


「シャルティアさん。」


私はシャルティアさんに声を掛けながら、彼を指差してみました。

その先には、美味しそうに納豆を食べている彼の姿が有ります。

それを見たシャルティアさんも決心をしたみたいです。


「行きます!」


目を瞑って口に納豆を含みました。


「美味しい……」


と、思わずポツリとつぶやいてました。どうやらお口にも合っていたみたいで良かったです。

その後は普通に食べていました。


食事も終わり、後片付けをした後はダンジョンへと向かいます。

向かっている最中、とっても良いことが起きました。

何と依然助けたロン君がお母さんらしき人と一緒に楽しそうに歩いていたのです。

それを見た彼が、とっても優しそうな眼をして見ていました。

私もそんな彼を見て思わず声を掛けちゃいました。


うん、今日は良い日になりそうです。頑張ろう!


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