今日のナタリーさん 126
ケイさん達と別れた後は、後片付けをして私達もダンジョンを攻略をすることに。頑張ります。
扉の先にはゴブリンナイトが3匹居るとのことなので、簡単に戦い方をおさらいしていざ扉の向こうへ!
ビアンカさんが前に出て、アイリの魔法が発動します。そしてシャルちゃんがタゲを取ります。
私と彼がシャルちゃんのフォローをするために前に出ます。
相変わらずシャルちゃんは凄いですね。どうやったらあの攻撃を避けられるようになれるんでしょうか?
そんな希望は後回しです。まずは私が出来ることをしないと駄目ですよね。
彼が攻撃をした隙を突いて、シャルちゃんがゴブリンナイトの懐へと入り込みます。必勝パターンです。頑張れ!
ところが、ゴブリンナイトの攻撃を避けようとしたシャルちゃんが、たまたま落ちていた小石を踏んでしまったらしく、バランスを崩してしまいました。危ない!!
だけど私の居る位置からだと間に合いません!! シャルちゃん!!
彼が身を挺してシャルちゃんを突き飛ばしました!
その御蔭でシャルちゃんは無事でしたが、彼が背中を切られてしまいました。
血が……血が……嫌~!! 彼が、彼が!! 思わず彼を呼びます!
彼が必死に反撃をして、その後アイリの魔法でトドメを刺しました。
でも、あそこまで動けて反撃をしたってことは、致命傷の怪我では無かったみたいです。良かった……
私は彼を治すために近づきます。そこにシャルちゃんも心配して近づくのですが、彼はシャルちゃんにビアンカさんのフォローを命令をしました。
仕方が無いことなのかもしれませんが、それはシャルちゃんが可哀相です。
シャルちゃんは悔しそうな顔をしながらビアンカさんのフォローに向かったみたいです。
彼の元にたどり着いた私は、確実に治すためにも詠唱付きで回復魔法を唱えます。
もう少し私に実力が有れば、すぐにでも治してあげられたのに……悔しいです。
無事に彼の怪我を治すことが出来たのですが、先ほどの光景が頭を過ります。
もし彼が死んでしまったら、悔やんでも悔やみきれません。
例え生き返られるとしても、やっぱり死ぬところを見るのは耐えられないんです。
少しだけ彼に文句を言わせて貰いましょう。
「……無茶しないで下さい。」
彼も分かっているみたいだけど、シャルちゃんのために無茶をしたみたいでした。
一応反省はしているみたいで、恥ずかしそうにポリポリと頬を掻いていました。
その後はアイリとシャルティアさんの魔法で、アッサリとゴブリンナイトは殲滅させられてしまいました。当然の報いですね。
先ほどの戦闘について全員で反省会をしました。
何だかんだ言って、私達も調子に乗っていて油断をしていたのかもしれません。気を付けないと駄目ですね。
その後は、十分に気を付けていたためか、特に問題も無く攻略することが出来、地下10階の階段を見つけることが出来ました。
アイリは行きたそうにしていたが、さすがに降りることはせずに、今回の探索を終了して帰ることになりました。
ん~~~!! 1日ぶりのダンジョンの外は空気が美味しいです。
皆さんも開放的な感じになっていました。
そして彼が、疲れているだろうから先に帰ってても良いと言ってくれましたが、全員が帰らずに冒険者ギルドへ向かうことにしました。
先に帰るなんてありえないですよね? 当然です。
冒険者ギルドは、まだ夕刻には早い時間だったため、それなりに空いていました。
ふと、この時間に書類の整理をしていたんだっけと思い出しました。リリア、元気にしているかな……
早速トルネラさんの所へ向かうことにしました。
うふふふっ、やっぱりトルネラさんも、この時間は資料の整理をしていましたね。
さて、私達は先に奥の部屋へと移動することにしました。
部屋に入り、テーブルの上にドロップ品を出していくのですが、正直受付嬢で無くて良かったと心から思いました。
だって、この量を見たら……ねぇ?
用事を済ませて入ってきたトルネラさんが、この山を見て驚いていました。その気持ちは良く分りますが、頑張ってくださいね♪
ドロップ品の買取が終わり、ケイさん達PTの話になりました。
そして魔石を手に入れられた場合、私達へ販売をしてくれることを約束してくれました。ありがとうございます!!
これでシャルちゃんか、シャルティアさんが奴隷から解放出来ます!!
今まで以上に頑張ってお金を稼がないと駄目ですね!
宿屋に戻り、ケリーさんが出迎えてくれました。
この前、アイリが付けた髪留めを付けていて、しっかりと女の子していますね。
どうしてこんなにも可愛い女の子なのに、今まで気が付かなかったんでしょうか……ごめんね?
部屋に戻って休憩をした後に夕食を作ろうと思ったのですが、疲れているだろうから食堂で食べようと、彼が提案してきました。
彼に食べて貰うことを考えたら、例え疲れていたとしても平気なので、別に気にしなくても良いのに……でも、ありがとうございます。
今日は彼の気持ちに甘えることにしました。
乾杯の後、ケイさん達PTの話になりました。
あれ? 彼はケイさんがアーサーさんのお兄さんだと言うことを知らなかったんですね。でも、37番って何でしょうか?
アーサーさんとは何度か依頼の関係でお話をしたことがありましたが、37番と言う言葉は聞いたことが有りませんでした。
何の番号なのでしょうか? 謎です。それに、何故彼はその番号を知っていたのでしょうか?
夕食が運ばれてきました。あれ? これって……
サクッ……
うわっ、美味しいです!
甘辛いタレに、材料は丸ネギ、キュロット、Myタケ、誤ボウみたいですね。
確かに以前教えた掻揚げの材料ですが、随分とアレンジをされたみたいですね。
小麦粉の量を増やして塩魚汁の代りに甘辛いタレですか。やりますね!
料理は基本が大事ですが、こういった工夫でまた違った料理を作るのも楽しそうです。今度私も挑戦してみようかな。
食事も終わり、明日は地下10階を目指すことに決まりました。頑張ります!
そして、今日の部屋割りですが、うふふふっ、やりました! 勝ちました!!
この調子で彼の隣も勝ち取ろうと思います!!!
……欲をかいた罰でしょうか。
仕方が無いので不貞寝します。
私はナタリー冒険者だ。明日もまた頑張ろう。
おやすみなさい。




