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新しいアルバイト


なんだかスッキリと目が覚めた、気分も悪くない

昨日、少し嬉しいことがあったからかもしれない

また、思っていた以上にジェニファー災害の被害が無かったからというのも有るかもしれない

あの程度なら、飯の旨さから差し引いたとしても十分お釣りが来るくらいだ

よっぽどの事が無い限りは、この宿を使い続けようと思う

よし、朝飯食って今日も頑張るか


「マスターはよ~飯プリーズ」


「おう!坊主か、待ってろ」


キッチンへ向かうのに振り向いた際、胸元にドクロのブローチが付いているのが見えた


「ほら、朝食だ」


マスターが朝食を持ってきたので聞いてみた


「マスターさぁ、それ気に入ったのか?」


「ん?ああ、ヤツがさ、坊主に凄く感謝してたからな。

 デザインも、今の俺の恰好からなら、それほど変じゃないしな。

 どうせヤツも、俺と同様こっち見てるんだろうし、ま、サービスだな」


「ふーん、ま、あげたヤツだし、どうでも良いけどね」


さて、今日の朝食はっと

野菜ハムサンドと目玉焼き、そしてミルクだ


----------------------------------

【野菜ハムサンド】

品質:B

効果:HP回復+1

パンに迷ネーズとマスタードMを塗り、レトゥースとハム、丸ネギのスライスを挟めたもの

----------------------------------


ん?迷ネーズ?マヨネーズの事か?

チッ、すでにこの世界にはマヨネーズが有ったのか、これで金儲けの材料が一つ減ってしまった

しかし、何に迷うのかが疑問ではある、大したことでないことを祈ろう


マスタードMって何だろう?

おそらくマスタードの事なのはわかるが、Mサイズなんだろうか?それともマスターはドMなんだろうか?

確かにあのマスターならドMでも問題ない気もするが…


野菜ハムサンドを食べる、ぱくり

シャキシャキレタスとハムの塩味、玉ねぎの甘みとマスタードのピリッとした辛さとマヨネーズの旨さが旨い

何でマスターの料理ってこの比率が俺好みなんだろうか?

人によってはマヨラーって言われるくらい一杯入れる人もいるし、そういった味付けになってもおかしくないのにな


----------------------------------

【目玉焼き】

品質:C

効果:HP回復+1

ケッコー鳥の卵を焼いたもの

----------------------------------

----------------------------------

【ミルク】

品質:C

効果:なし

カウカウ牛から取れたミルク

----------------------------------


こちらは、まあ普通だな

それにしてもカウカウ牛ってCOWCOW牛って事か?

日本語にすると牛牛牛だ、もう一つ牛がくっ付いたら、消えるか別の何かになるのかもしれない


「ごっそーさん」


朝食を食べ終えた俺は宿を出た

今日は薬草を中心に採取して、見かけたらホーンラビットを狩るパターンで行くか

そして薬草を持って明日は師匠の所にでも行ってみようと思う


いつもの草原に到着し、薬草を収集し、たまたま見つけたホーンラビットを狩り、今日の狩りは終了した

今日の成果はホーンラビット3匹、薬草80束だ

え?何もなかったのかって?いや、そんなに毎回何かイベントなんかある訳ないじゃん

薬草摘んで、ホーンラビットを穴で転がし倒し、解体してを繰り返しただけだしな

他の冒険者達だって毎日危険なイベントなんか有ったらみんな死んでるよな、うん


報告のために冒険者ギルドへやってきた

今日はどの窓口も同じくらいに並んでいるみたいだ、若干ナタリーさんの所が多いかな?

俺は失敗をキチンと学ぶ男だ、多少混んでいようともナタリーさんの所に並ぶのだった


「次の方どうぞ~」


「ナタリーさん、こんばんは。

 常時依頼の買取をお願いします」


提出したのは解体済みホーンラビット3匹と薬草50束だ、え?80束じゃないのかって?

30束は実験と言うか明日のために使う予定なので問題ない


「こちらは解体済み、かつ品質にも問題は確認できなかったため、1匹1銅貨2鉄貨で3銅貨6鉄貨になります。

 薬草は50束、こちらも品質に問題ありませんでしたので5銅貨となります。

 すべて合わせて8銅貨と6鉄貨になますが、よろしいでしょうか?」


「はい、問題ありません」


俺は報酬を受け取った

そして、受け取ったついでに、用意しておいたプレゼントをナタリーさんに渡した


「これは、大したものでは無いので恐縮なのですが。

 いつもご迷惑をお掛けしているお詫びと、色々相談に乗っていただいているお礼です」


目を大きく開いてビックリしていたナタリーさんだったが、受け取ってくれるみたいだ


「あ、ありがとうございます」


どうやら喜んでくれているみたいだ、良かった


「明日は師匠の所に行こうと思っていますので、こちらには来られないと思います」


「わかりました、それではナタリーが受付を致しました。

 またのご利用をお待ちしております」


「それではまた」


そう言って俺はギルドを後にするのだった

宿屋に戻ってきた、今日はこの後に作業をする予定だ

飯をさっさと食べることにしよう


「マスター飯~ハリーハリー!!」


「お待たせ致しました」


ん?夕食が出てくるのが早いのはいつものことだが、声がマスターじゃない

声をした方を見ると、ピンク髪で18歳くらいの町娘風な女の子が居た


「お前は誰だ! さてはマスターの中の人か!?」


スパーン!後ろから頭を叩かれた


「俺に中の人など居な…まぁ、微妙なのは居るが。

 そいつは違う、前にお前が言ってただろ? 人を雇うって話を」


そー言えばそんな事言ってたな


「昨日が10の日だったから、今日から来てもらうことになった」


「今日からここで働くことになりました、ナンシーと申します、宜しくお願いしますね」


「あ、冒険者のハルです、こちらこそ宜しくお願いします」


「そういや坊主の名前って今知ったな、ハルって言うのか」


「え? 名乗ってなかったっけ? もうここ10日以上居るんだけど!?」


「ああ、今知った」


思い出してみると確かに名乗ってないかもしれない、しかも記帳なんて物もなかったしな


「まー今更マスターに名前言われるのも違和感あるし、どうでもいいや」


「お前なぁ~」


「あははははっ、ハルさんって面白い人ですね~

 10日以上も一緒に居て名前も知らないって…ぷぷっ」


「ま、不都合もなかったし、良いんじゃね?」


「そうかもしれませんが、やっぱり変ですよ~」


「そんなもんか、さてと飯でも食うか」


「それでは何か有りましたら呼んでくださいね。

 ごゆっくり~」


ナンシーちゃんとマスターは他の客の対応するのに去って行った

今日の夕食はっと、パンにビーフシチュー、サラダだ

おっと忘れちゃいけない


「ナンシーちゃん、エール頂戴~」


「はーい、すぐにお持ちします~

 はい、エールです、お待ちどうさま」


俺はエールの代金を支払い、まずはエールでのどの渇きを潤す

ごきゅ、ごきゅ、ごきゅ…ぷはぁ~


----------------------------------

【ビーフシチュー】

品質:B

効果:HP回復+2

ミノタウロスの肉、シャガイモ、キュロットを香辛料と一緒に煮込んだもの

----------------------------------


こいつは見ただけで旨そうだ、だが人参の名前がキュロットってスカートか!

パンツみたいだが、ふわっとギャザーやフレアーが入ってて、ぱっと見、ミニスカートみたいなアレである

もちろん大好きだ! もちろんキュロットだよ? どちらの意味かは想像してくれ

ビーフシチューを食べる…ぱくり

旨い! ホロホロと崩れるくらいに柔らかいに肉に香辛料のシチューが絡み合って最高だ!

パンにも付けて食べてみる、やっぱり旨い!


サラダを食べて残りのエールを飲み終えて食事を終わらせた俺は、食堂を後にする


「ごっそーさん」


部屋に戻った俺は、ある実験を行う

売らないで取っておいた薬草30束を出し、10束毎に3つに分ける

1つは紐で縛って天井に吊るし、もう一つは生活魔法のドライヤーを吹き付け、最後の一つは生活魔法の乾燥を使う

ここまで言えばわかると思うが、乾燥の方法により品質の違いが出るのかの調査である

乾燥作業も終わり、結果は師匠の所で行うことにする。

それでは、おやすみなさい…ぐぅ


マスターはドMでツンデレ

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