今日のナタリーさん 122
私はナタリー、冒険者である。
「ぐぇ!!」
何かが潰れた様な声が聞こえて目が覚めました。
えっと、彼にシャルちゃんが跨って怒っているみたいですが、これは私達が悪いです。まずは謝らないと駄目ですね。
何とかシャルちゃんの怒りを鎮めることが出来たので、後のことは彼に任せて私は朝食作りに向かうことにしました。
「ナタリーさん、おはようございます。」
「シャルティアさん、おはようございます。」
すでにシャルティアさんが準備をして待っていましたので、早速朝食を作っちゃいましょう。
材料は、ハイオーク肉、キャベスリー、報連相、白ネギ、豆腐、ショウガナイ、後は各種調味料です。
これで何を作りましょうか。
「ナタリーさん、メインは私が作っても良いでしょうか?」
「あ、はい。じゃあお願いしますね。」
「はい。」
メインはシャルティアさんが作ると言うことでお任せするとして、私は何を作ろうかな。
ここは彼の大好きなご飯とお味噌汁は外せないとして、後は報連相の御浸しなんか良いかもしれませんね。
さっそく作っていくことにしましょう。
・・・・
「出来ました。」
「こちらも出来ました。」
私が作ったのは、ご飯に白ネギと豆腐の味噌汁、そして報連相の御浸しだ。
そしてシャルティアさんが作ったのは、ハイオーク肉のショウガナイ焼きですか。むむっ! 流石ですね。
さっそく食堂へ持って行くことにしましょう。
食事も終わった私達はダンジョンへと向かうことに。
ここでアイリがシャルティアさんのしっぱを触りがってました。確かにあのシッポは私も触ってみたいと思ってましたし、お願いしてみようかな。
ところがあっさりと断られていました。どうやらキツネの獣人は、特別な人にしか触らせてはいけないとのことでした。頼む前に知れたのは良かったですが、残念です。
気を取り直してダンジョンを攻略します。
地下8階までは特に問題も無く進むことが出来ました。そしていよいよ今日の目的でも有るオークメイジとの戦闘です。
彼にオークメイジの説明を受け、まずは初めてと言うことで、大まかな作戦を立てて戦ってみることになりました。
扉の中に入ると、杖を持ったオークが居ました。アレがオークメイジですね。
「ブモッ!」
オークメイジの声でスケルトンが次々と召喚されます。これは厄介かもしれません。
とりあえず攻撃をしないと!
「えぃ!」
グシャ!
私の攻撃でアッサリとスケルトンを倒すことが出来ました。あれ? 弱い?
これならば私でも余裕で倒せそうです。私は次々に現れるスケルトンを叩くのでした。
う~ん、簡単に倒せるとは言え、次から次へと現れるのでキリが無いですね。
オークメイジは相変わらず召喚して……あれ? なんかむせてませんか?
もしかしたら私達と同じく詠唱を続けるのは大変なのかもしれません。
案の定、召喚されるスケルトンが少なくなってきました。これはチャンスです!!
その隙を突いて、私はオークメイジの背後へと周り、その頭目掛けて振り下ろします!!
ドカッ!
しまった! 目測を誤りました。頭では無く背中に当たってしまいました。
でも、その御蔭でオークメイジの召喚が止まりました。そこにシャルちゃんがオークメイジの懐に入り込み、必殺の一撃で倒すことが出来ました。
スケルトンの数が大変でしたが、それほど苦労せずに倒せたのは幸いでした。
この部屋には階段は無く、どうやらもう片方の部屋が正解だったみたいです。
そして、最期の部屋へと到着し、今度はアイリとシャルティアさんが戦闘に参加することになりました。
部屋の中に入ると、オークメイジがスケルトンを召喚し始めたので先ほどの様に頑張りま……あっ……
何と魔法でアッサリとオークメイジは倒されてしまいました。
先ほどの苦労はいったい……
やっぱりアイリは強いってのを実感するのでした。




