今日のナタリーさん 11
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢である
最近仕事をすることが楽しくなった、なんでだろう?
分かっているのは彼がこのギルドに来てからなのだけは、分かっている
楽しくなったので自分でも笑顔になっているのが分かる
それにしても今日は人が一杯で大変だ
そのうち彼も来るだろうし、まずはそれを目標に頑張ろう
彼が来た、今日は依頼を受けてみるみたいだ
必死になって依頼表の奪い合いに参加している
ふふふっ、がんばってる、がんばってる
…おっといけない、お仕事しなくっちゃ
ふと気が付くと、彼が隣の窓口で受付をしていた…え?
何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?
私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?私じゃないの?
どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?
考えがぐるぐる回ってまとまらない
彼が誰かと話している、誰だっけかな、よくエミリーさんの所に居る人なのはわかったけれど、思い出せない
あ…一緒に出て行っちゃった…
・・・・
あれ?私、何してたんだっけ?
そうだった、お仕事しなければいけなかったんだっけ
あ…彼が居た、さっき、出て行ったんじゃなかったかな?戻ってきてくれたのかな?
話しかけてくれるのかな?
やっぱり来てくれた、凄い!
どうやら依頼の報告にに来たみたい、あれ?今って朝じゃなかった?夕方?
どうやら記憶が飛んでいたみたいだ、とりあえず頷いておく
私はベテラン受付嬢だ、彼に気づかれないよう何事も無かったように依頼を精査する
終了した私は、今朝の事を聞いてみた
そっか、混んでいて、急がないと行けなかったから別の窓口だったんだ、よかった
そういえば朝はやけに忙しかった覚えがある…でも、それでも他の窓口に行くのは何か嫌だな…
私は嘘をついた…本当は担当なんて制度は無いし、不都合なんて発生しない
でも、他に行くのは嫌だったので、つい嘘をついてしまった、彼に心の中で謝っておく
でも、おかげで、もやもやした気持ちが無くなった
せめて笑顔で彼を送ろう
良い笑顔で送ることが出来たのだろうか?
彼を送った後は、突然朝みたいに忙しくなってしまい、考える余裕がなくなってしまった
次からは私の所に来てくれるだろう、来てくれるよね
明日が楽しみだ
私は受付嬢、ギルドの顔だ、明日も頑張ろう
ナタリーさんチョロインすぎる