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ダンジョンで野営


「じゃあ、階段の小部屋まで移動しようか。と言っても隣の部屋だけどな。」


「「「「「は~い(なのじゃ)。」」」」」


まずは階段の小部屋まで移動することにした。

小部屋は30m×30mの正方形をしており、すべての辺に扉が有る形で、右側の扉の前に階段が有った。


「どこにテントを張ろうかな。いや、ダンジョン内だと直ぐに対応出来る様にテントは無い方が良いのか?」


「そうじゃな、直ぐに動ける様にする方が良いじゃろ。ダンジョン内なら雨なんぞ降らんし、問題無いじゃろうしな。」


「それもそうか。」


とりあえず左下の角を寝る場所にして、後は……


「トイレって設置しておいた方が良い?」


「「「「「お願いします(するのじゃ)!!!」」」」」


「あ、はい。」


これは出さないとは言えないな。まぁ、小屋を他の人に見られたら、その時はその時だな。

でも、トイレ用の穴って掘れないけれど、良いのだろうか……


そーいや、生活魔法の穴掘りってダンジョンでも使えるのだろうか?

一人で狩りしていた時と違って、敵を転ばせる必要が無かったから今まで使わなかったから気が付かなかったな。


「ホール!」


俺は物は試しで魔法を使ってみたが、何も起こらなかった。

そりゃあ堅い石の地面だし、無理に決まってるよな。仕方がないのでトイレは諦めて貰うしかないな。

そう考えると、ダンジョン内でも使えるおまるみたいな便器が有っても良いのかもしれないな。後で考えておくことにする。

とりあえずトイレの小屋は北西の角に設置することにした。後は小屋の中にランタンとボロキレをセットして完了だ。


「部屋の真ん中にかまどを作ろうと思うんだが、どうだ?」


「あ、お願いします。」


ナタリーさんの了解を得られたのでアイテムボックスより石を取り出してかまどを作り、棍棒を細かく切ってかまどに入れて火を点けた。


「準備出来たぞ。」


「では、夕食を作っちゃいますね。シャルティアさんもお願いしますね。」


「はい。」


「俺も手伝おうか?」


「いえ、ハルさんは休んでてください。ただ、鍋にお水だけは入れて欲しいのですが……」


「わかった。」


俺は鍋に水を入れて渡した。ついでに野菜とオーク肉も一緒に渡しておく。


「ありがとうございます。では作っちゃいますね。」


そう言ってナタリーさんとティアさんが夕食を作り始めた。


「ハルよ、夕食を待つ間に体を拭きたいのじゃが、お湯を頼んでも良いかの?」


「構わないぞ、それとも風呂にするか?」


「いや、さすがにダンジョン内で風呂は遠慮するのじゃ。」


「そりゃそうか。分かったよ。」


俺はタライをアイテムボックスより取り出して、お湯を入れてあげた。


「ありがとうなのじゃ。じゃあ行って来るのじゃ。

 直ぐに動ける様にはしておくから、何か有ったら呼ぶんじゃぞ?」


「おう。じゃあその間俺が注意しておくな。」


「頼むのじゃ。」


ビアンカさんはそう言うと、タライを持って小屋へと入って行った。

俺は何か有ったらすぐ動ける様に武器を持って小屋の前に立つのだった。


「お待たせなのじゃ。」


少しして体を拭いてサッパリしたビアンカさんが小屋から出てきた。


「じゃあ、次はシャルが行くか?」


「ハル様と一緒が良い。」


「そう言ってくれるのは嬉しいが、ここはダンジョンだから駄目だ。

 それにな、シャルもそろそろ一人でも出来る様になっても良いんじゃ無いかな?」


「……わかった。」


シャルのシッポが垂れ下がって居るのを見ると、可哀相なことをしてしまったのではと思ったが、ダンジョンでは正直勘弁して欲しい。

俺がタライのお湯を入れ替えてあげる。そしてシャルがトボトボと小屋の中に入って行った。すまぬ……


「ん?」


シャルの湯あみが終わるのを待っていると、階段を団体さんが降りて来る気配を感じた。冒険者だろうか?


「ビアンカ、誰か降りて来るぞ。」


「なんじゃと!」


「とりあえず用心だけしておくぞ。」


「分かったのじゃ。」


俺とビアンカは、すぐに行動できるようにして、階段の方を見るのだった。


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