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地下8階 4


さて、ダンジョンを攻略していきますか。

角を曲がった先も通路が真っすぐ伸びており、突き当りで右に曲がっていた。

その先も直線が伸びており…って、もしかして渦巻き状なのか?


次の角で待ち構えていたハイオークたちを蹴散らし、さらに進むとまた右に曲がっていた。これは間違いなさそうだ。

何度か曲がって進むと扉を見つけた。マップからすると小部屋になってる感じだ。中に1匹だけの反応が有るってことはボス部屋だろうか?

ただ、誰も並んではいなかった。


「中に1つの反応が有るんだけど、何となくボス部屋っぽいんだが。」


「ハル君、この階のボスって何が出るの?」


「ごめん、調べて無いや。」


「確認だけでもしてみる?」


「そうだな、確認して無理そうなら諦めかな。」


俺は扉を開けてそっと中を確認してみるが、暗くて良く分らない。何となく何かが居る程度しか分からなかった。

とりあえず扉を閉めてみんなの所に戻る。


「暗くて分からなかった。」


「まぁ、そうなるよね。」


「で、どうするんじゃ?」


「う~ん…」


「あの、私が魔法を飛ばしてみましょうか?」


「あ、その手が有ったか、頼んだ。」


「任せて下さい♪」


俺は再び扉を開けて、ティアさんへと合図を送った。


「炎の矢!」


ティアさんが魔法を唱え、炎の矢が飛んで行くが、魔法は入口の所で飛散してしまった。


「なっ!」


もしかして扉の外からの一方的な攻撃を仕掛けるって言うズルが使えない!? なら!


「ティア、扉の内側からもう一度良いか?」


「分かりました。」


ティアさんが扉の内側に入り、魔法を唱えた。


「炎の矢!」


だが、魔法は1mも飛ばない内に飛散してしまった。


「もしかしたら扉を閉めないと駄目なんだろうか?」


「分かりません。こんなことが起きたのは初めてな物でして…」


かと言って中に入って扉を閉めたら、トラップ部屋の有る有るで、今度は開かなくなる可能性もあるかもしれない…


「よし、撤退~!!」


「え~!」


他の人は納得していたが、シャルだけ不満の声を上げたが、こればっかりは却下だ。


「シャルよ、先ほども話ししたけど、この階は俺達のレベルでは本来危ない場所なんだよ。

 もし本当にボス部屋だった場合、万が一もあり得るかもしれない。

 俺は、シャルが怪我するのを見たくないんだ。それに別に此処が無くなる訳でも、早い者勝ちでも無いんだ。

 だから調べてからまた来ような。」


「分かった。」


ほっ…納得してくれたか。


「じゃあ、一応左上のマップを埋めてから帰るとしますか。」


「「「「「は~い(なのじゃ)。」」」」」


結局、左上も右下と同様のマップだったのだけ言っておく。

と言うか、ボス部屋が2つ!? う~ん…


とりあえず地上に戻ってきた俺達は、冒険者ギルドへと向かうことにした。


「今回も量が多いんだけど、持ち込みどうしようか?」


「ハルさん、どのくらい有るんですか?」


「えっと、ホーンラビット肉が29、グラスウルフ肉と牙が20、オーク肉が58、ハイオーク肉が14、棍棒(大)が58、短槍1、ブロードソード1、ラージシールド1、グレードソード14かな。」


「確かに多すぎますね。」


「ハル君、いっそのこと、バラしちゃえば?」


「そうだなぁ…」


確かにトルネラさんなら信用できるか? ティアさんの時にお世話にもなったしな。


「みんなはどう思う?」


とりあえず個人の判断ではなく、全員の意見を聞いてみることにした。


「私は賛成します。」


ナタリーさんが最初に賛成した。


「何で?」


「えっと、冒険者ギルドでは、冒険者の情報を安易に漏らさない契約をしているからです。」


「そうなの?」


「はい。ただ冒険者ギルド内では依頼の内容によっては、その技術を持った冒険者に依頼をお願いする必要があるため、有る程度の情報を共有する必要が有りますが、あくまで冒険者ギルド内での話で、外に漏れることは有りません。

 それに、トルネラさんみたいな職人気質の方は、信用出来る方の方が多いです。」


「なる程ね。」


「ナタリーがそう言うってことなら、大丈夫じゃないかな? かな?」


「そうじゃな、あたいも賛成するのじゃ。」


「シャルは、ハル様にお任せ。」


「私としては、助けて頂いたってことも有りますし、信用したいです。」


とりあえずシャルは別として、全員オッケーってことか。


「分かった。話してみようと思う。

 実際、面倒くさいと思ってたし丁度良かったかもしれないしな。」


そうと決まればそのまま手ぶらで冒険者ギルドへ向かうことにした。


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