今日のナタリーさん 116
料理が完成したので運ぶことにしました。
食堂ではすっかりと待ちくたびれたアイリ達が待って居ました。
文句を言うアイリ達を他所に料理を並べて行きます。
料理を並べ終えて席に着きます。この時ちゃっかりと彼の隣をキープしちゃいました。やった♪
やっぱりこのターコに興味が行きますよね。もちろん私も作っている時から興味津々です。
から揚げが美味しかったので、このターコ刺しもきっと美味しいんだと思います。
そこにアイリがあ~んを実行しています。アイリズルイ!! またもや先を越されてしまいました(涙)
このターコを食べたアイリが微妙な顔をしていました。美味しく無かったのかな?
そんなことを考えていたら、ビアンカさんにも先を越されてしまいました。
ビアンカさんは、アイリみたいな微妙な感じは有りませんでしたが、やっぱり今一つな感じです。そうなのかな?
ところが此処で彼がお酒を取り出して勧めていました。そのお酒は、どうも料理に合うらしく、ビアンカさんが勢いよく食べ始めて彼が慌てています。
笑っちゃいけないですが、笑いそうになってしまいました。
おっと、このままですと私の分が無くなってしまいます。
シャルちゃんもシャルティアさんもあ~んをしています。これ以上遅れを取る訳には行きません!!
パクリ…ほんのりとした甘みにたまり醤油の塩辛さ、そしてピリッとしたわっさbeeの味が美味しいです。
そして独特の食感が面白いです。なるほど、これがこのターコの触感なんですね。
後は何と言っても、彼が用意してくれたお酒が、このターコ刺しに合い過ぎるのがマズイです。これは気を付けないと危険かもしれません。
幸いと言って良いのか量が少ないため、飲み過ぎることが無かったのですが、これで量が多かったと思うと…考えないことにしましょう。
「ひっく…」
可愛らしいしゃっくりが聞えたと思ったらシャルちゃんでした。どうやらお酒の匂いで酔っぱらってしまったみたいです。
あらあらシャルちゃん、彼に思いっきり甘えてますね。うら…可愛らしいですね。
十分に甘えた後は、安心しきった顔で寝てしまいました。いいなぁ~
その後は楽しく食事をと思っていたのですが…
「このままの方が絶対良いの!」
「掛けた方が旨いのじゃ!」
「こればっかりはビアンカだろうと許さない!」
「何じゃと!」
アイリとビアンカさんが何か言い合ってます。どうやらから揚げにレイモンを掛けるか掛けないかで言い争っているみたいですが…
彼が言っていた戦争が起きるって、このことだったのでしょうか?
「アイリもビアンカさんも、折角ハルさんが作ってくれたから揚げなのに喧嘩しないの。」
「うっ…」
「そ、そうじゃな。」
「どっちが美味しいじゃなくて、どっちも美味しいで良いじゃない、ほら楽しく食べようよ。」
「分かったのじゃ、アイリすまんの。」
「こっちこそごめんね。」
どうやら仲直りしてくれたみたいで良かったです。
でも、彼が作ってくれたから落ち着いたのかもしれませんね。もし私が作ったのだったらどうだったんだろう?
…何となく怖くて聞けないです。
食事が終わり各々部屋に戻って休みます。
今日はシャルちゃんが彼から離れなくなってしまったので、そのまま2人部屋に行くことになりました。残念です。
部屋に戻り湯あみを済ませ、ベットへと入ります。
「ねーねー、シャルちゃん、アレ起きてたよね?」
「間違い無い、起きてたの。」
「ウチのシャルがすいません。」
「えっ? シャルちゃん起きてたんですか?」
それに全員が気が付いてたんですか? 知らなかったのって私だけ!?
「ナタリー気が付かなかったの!?」
「え、ええ。」
「相変わらずあんたはボケボケ~ってしてるよね。まぁ、ナタリーらしいけどさ。」
「うー」
私ってそんなにボケボケしているのでしょうか? 納得が行きません。
「ナタリーも気を付けないと、お互い平等とは言え、シャルに全部持って行かれるじゃぞ。」
「気を付けます…」
私は色々と反省しつつ、布団に潜るのでした。
私はナタリー冒険者だ。明日もまた頑張ろう。
おやすみなさい。




