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今日のナタリーさん 115


私はナタリー、冒険者である。


朝になり目が覚めました。今日も頑張りましょう。


「アイリ、朝だよ起きて。」


「にゅ~」


相変わらずアイリは朝が弱いみたいです。

とりあえず声はかけたし、しばらくしたら起きるでしょう。

先に自分の身支度をしちゃいましょう。


「ふわぁ~、ナタリーおはよ~」


「やっと起きた。私は朝食作りに行くよ。」


「は~い、宜しく~」


準備が出来たので私は朝食作りに向かうことにしました。此処のところサボり気味でしたから頑張らないとね。

キッチンに到着したのですが、どうやらシャルティアさんはまだ来て無いみたいです。なら先に進めておきましょう。

材料は、卵、ウインナー、報連相にDAICONです。

よし! 今日は彼の大好きなご飯を炊くことにしましょう。


お米を研いで、かまどに設置します。ご飯が炊ける間に次の準備をしちゃいましょう。

DAICONを葉っぱも含めて細切りにして、鍋に水とコンぷーを入れて火にかけます。

沸騰した所でコンぷーを取り出し、DAICONを入れて少し煮ます。

DAICONに火が通ったところでお味噌を入れてっと。


「ナタリーさん、遅くなりました。」


「いえ、大丈夫ですよ。」


丁度お味噌汁が完成したところで、シャルティアさんがやってきました。


「何を作りましょうか?」


「では卵焼きとウインナーを焼いて貰えますか? 卵焼きの味についてはシャルティアさんにお任せします。」


「はい。」


では、私はほうれん草のお浸しを作るとしましょうか。

その前に、そろそろご飯が炊ける頃でしたね。


・・・・


朝食が完成したので、皆の所に運びます。

全員揃っていたので、挨拶を済ませ、温かい内に頂くことにしましょう。

シャルティアさん、ますます腕を上げましたね。この出汁の効いた卵焼きは絶品です。

彼が喜んで食べているのが良い証拠です。私も負けてられませんね。


食事が終わったので、皆でダンジョンへと向かいます。

ダンジョンでは、今日は昨日と違って皆さん落ち着いて対応しています。

その御蔭か、問題無くダンジョンを攻略して行けてます。

いけない、ここで慢心したら昨日の二の舞です。気を付けないと。


気を付けていたからか、私達は危なげなく地下7階へと到着することが出来ました。

彼も嬉しいのか陽気な歌を歌っています。初めて聴いた歌ですが、何の歌なんでしょう?


今日は誰が一番大きな魚が釣れるのかを勝負することになりました。

そしたらアイリが、1番になったらご褒美が欲しいことを彼に要求しました。

彼が何が欲しいかと聞いてきたので、ギュッと抱きしめて頭をなでなでして欲しいかな~とか考えていると、


「ケーキ!」


「酒じゃな。」


「プリン。」


あれ? そっち? 私はあわてて考えますが、直ぐには思いつきません。


「ハルさんの手作りなら何でも。」


私は彼任せにすることにしました。彼が作るのは何でも美味しいですしね。

こうして釣り勝負が始まることになりました。もちろん狙うのは優勝です。当然ですよね?


さてと、魚を釣るにはエサを針に付けなくては釣ることが出来ません。でも、このウネウネと動くエサはどうしても好きになれません。

案の定、アイリが彼にお願いしていましたが、シャルちゃんにピシャリと言われてしまいました。

そうですよね、勝負ですし当然ですよね。反省です。

仕方が無いので頑張ってエサを付けてみるのでした。


「ふぅ、何とか付けられました。」


前回、付けて貰らったのを思い出しながら、何とか同じ様にエサを付けることが出来ました。

後はこれを投げるだけです。


「えいっ!」


チャポン…


後は魚が掛かるのを待つだけです。


・・・・


しばらく待って居るのですが、竿は全く動きません。魚が居ないのでしょうか?

仕方が有りませんね、場所を変えてみることにしましょう。

私が竿を上げてみると、


「あれ?」


針にエサが有りません。おかしいですね、ちゃんとエサを付けたハズなのに…

私は再び苦労しながらエサを針に付け、違う場所へと竿を投げます。


チャポン…


今度こそ大物を釣りますよ。


・・・・


やっぱり何の反応も有りません。う~ん。

あちらの方は何匹か釣り上げていますので、魚が居ない訳では無さそうです。

私もそっちへ行ってみたら釣れるかもしれません。場所を変えましょう。

私が竿を上げると、またもやエサが付いてませんでした。何で?

何度か挑戦してみましたが、やっぱりエサだけ無くなっています。何が悪いのでしょうか?


結局私は1匹も釣れることなく終わってしまいました。

今回の釣り勝負の1番はマックロを釣り上げたシャルちゃんでした。おめでとうございます。

そして彼はと言うと、このターコと言う生き物を釣ったみたいですが、魚では無いため、私と一緒で0匹でした。

結果は残念でしたが、彼と同じだったと言うことで、私は満足です♪


釣り勝負が終わった私達はダンジョンを後にすることにしました。

ドロップアイテムを売却し、宿屋に戻ります。

さて夕食を作ろうかと思ったら、何と彼も夕食作りに参加するとのことです。やった♪

一緒に作るのかと思ったら、今日釣ったこのターコで料理を作るとのことです。

私も魚料理は経験有りますが、このターコは作ったことが有りませんので興味津々です。

こちらの料理を作りつつ、彼の作業も見学させて頂きましょう。


なるほど、このターコは鱗が無い代わりに、ぬるぬるした物が表面を覆っているんですね。それを塩で取ると。

その後洗った後にDAICONを使って叩いています。おそらく柔らかくするためだと思うのですが、何でDAICONで叩いているのでしょうか?

叩いた後はもう一度洗い、今度は茹でるみたいです。足だけ出したり付けたりして変わった方法で茹でています。

そして最期に全部沈めて茹でることで完成したみです。


このターコの足を1本切って、スライスにしているみたいです。

そしてそのスライスした1枚をわっさbeeとたまり醤油で美味しそうに食べています。

いいなぁ~、私も食べたいなぁ~、どんな味がするんだろう?

でも後で食べられるでしょうし、今は我慢ですね。


次にこのターコをフォークを使ってめった刺しにしています。今度は何を作るのでしょうか?

刺した後は一口サイズに切って、ボウルに調味料を加えていますね、あの材料は…から揚げでしょうか?

革袋に入れて揉み揉みしているので、から揚げで間違いなさそうですね。このターコってから揚げにも合うんですね。

彼が油で揚げていると、とっても良い匂いがしてきました。こんなにも上手に作れるとは、さすがは彼ですね。


から揚げが完成し、お皿に盛りつけていると、彼が突然叫び出しました。

ビックリして彼に声を掛けると、彼は震えていました。何が有ったのだろう?

すぐさまシャルティアさんが優しく声を掛けて彼を抱きしめています。先を越されてしまいました!

こういった母性を感じることに関してはシャルティアさんに敵わないです。すこし悔しいですね。


彼が落ち着いたところで、何が有ったのかを聞いてみると、戦争が起こるとの話でした。

戦争ですか? 戦争は賢者様が居た時代から起こってませんし、戦争が始まる様な話も聞いたことが有りませんが、彼が言うことですし、何か根拠が有るのかもしれません。

とりあえず詳しく聞いてみることにしました。


……えっと、レイモンで戦争が起こるのでしょうか? そんな話を聞いたことが有りません。

そんな疑問を感じていると、彼が試してみろとばかりに用意してくれました。


最初はレイモン無しで食べてみることにしました。

パクリ…ん~~~! 美味しいです!! このターコってこんなにも美味しいんですね!!

ほんのりと甘みが有って、柔らかいのに歯ごたえも有って、本当に美味しいです!

あれ? 確かギョギョシンさんが今一つと言ってた様な…こんなにも美味しいのにね。きっと食べたことが無いと言ってたし、勘違いをしていたのでしょう。


次にレイモン有りで食べてみます。

パクリ…レイモンの酸味がサッパリと良い感じでから揚げに合ってて、こちらも美味しいです!

どちらが美味しいかと言うと、甲乙つけるのは難しいのでは無いでしょうか?

そのことを彼に伝えると、愕然としていました。でも、シャルティアさんも同じ意見だったので間違ってないと思うのですが…

とりあえず彼がそこまで気にするのも分からなかったのですが、気になるならと言うことで皿を分けることを提案してみることにしました。

彼もその案を受け入れてくれたので、戦争の話は終わりました。


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