夕食は
何だかんだでこの作品を書き始めて2年が経ちました。自分でもよくも続いたと思っております。
たくさんの方に読んでいただきありがとうございました。
「お待ちどうさま~」
「ハル君遅いよぉ~」
「お腹空いた。」
「待ってたのじゃ。」
どうやらこのターコの処理に時間が掛かり過ぎたせいで、少々待たせすぎたみたいだ。
俺は急いで作った物を配膳していく。
「から揚げは分かるが、そっちは何じゃ?」
「これはこのターコ刺しだ。これについては好みが有るから分けなかったんだが、食べてみるか?」
「食べる~! ハル君あ~ん。」
アイリさんが我先にと言ってきたので、わっさbeeをちょっと乗せて、たまり醤油をちょいと付けて食べさせてみた。
「ん~! ん~? んー」
アイリさんが口をもぐもぐとさせながら変な顔をしていた。
「好みに合わなかったか。」
「美味しいけど、何て言うか、変わった食感?」
「このターコだからな。」
「もしかしてこのから揚げも?」
「このターコだな。」
「どれどれ~、あっ、こっちの方が好みかも、美味しい~」
どうやらアイリさん的にタコ刺しはお好みでは無かったみたいだ。
「どれどれ、あたいも一つ、あ~ん。」
ビアンカさんも同じ様に口を開けてきた。もしかして全員やる形になるのだろうか…
とりあえず俺は、ビアンカさんにタコ刺しを食べさせてみた。
「ふむ、悪く無いの。」
凄く美味しいって程じゃないが、悪くない感じか?
俺はふと先ほどのことを思い出したので、アイテムボックスよりジェニファー秘蔵の日本酒を取り出してグラスに注ぎ、ビアンカさんに渡してあげた。
「ほれ、コイツと一緒に飲んでみ?」
「これは大吟醸か?」
「いや、これは純米酒だな。ランク的には大吟醸より下になるかもしれないが、こっちの方が米の風味と言うか旨味が強い酒だ。俺は好きだぞ。」
「ほぅ? どれどれ……なるほど違う酒じゃの! で、こいつを食べると……なんと!!」
「ちょ! ビアンカ、それ俺の楽しみ! 食べるの止め!! スターップ!!」
イカン! このままだと全部食べられてしまう!!
「ハル君ハル君、私もそのお酒欲しいな~♪」
俺は一升瓶とコップをテーブルに置いた。
「勝手に飲んでくれ! ちょ! ビアンカ一人で食うな!!」
「シャルもシャルも~!」
「あらあら、うふふっ。」
「は、ハルさん、あ、あ~ん。」
えぇ~い! この忙しい時に!! とは言っても仲間外れはマズイと言うことで、順番に食べさせて行った。
「辛い!」
「美味しいです。」
「確かに面白い食感ですね、でも美味しいです。」
思わずシャルにもワサビを食べさせてしまった。すまぬ…
でも、大人たちには好評みたいで良かった。
・・・・
「俺、3切れしか食えなかった…」
「ハル君、どんまい♪」
「ハルさん、あのお酒が駄目だったと思いますよ?」
「だね~」
「旨かったのじゃ!」
そうなのだ、最初微妙だったアイリさんも、お酒を飲み始めたらパクパク食べていたのだ。
そこにナタリーさんとティアさんも参加したので、ただでさえ少なかったタコ刺しがあっという間に無くなってしまったのだ。
まぁ、何にせよ喜んで食べてくれたので良しとしよう。
「ひっく…」
ふと聞きなれない声が聞えたのでそちらを見ると、顔を真っ赤にしたシャルが居た。
シャルの目の前にはグラスが置いてある。ってまさか!?
「シャル、お酒飲んだのか!?」
「ハル様すいません。どうやら私が目を離した隙に、一口だけ飲んでしまったみたいなんです。
あ、一口と言っても飲む直前だったため、もし飲んだとしても数滴程度です。どちらかと言うと匂いで酔ってしまったみたいで。」
あっちゃー、俺が悪いのは確かなのだが、子供に酒を飲ませてしまうとは…反省しなくては。
「シャル、ごめん。そりゃあ大人たちが楽しそうに飲んでたら、シャルも興味持っちゃうよな。」
俺がシャルの頭をヨシヨシと撫でると、シャルが顔を上げてにぱーって笑った。
「はるしゃま~♪」
シャルが俺の胸に飛びついて、顔をグリグリと押し付けてきた。
その後必死に匂いを嗅いでいたら、安心したのか、そのまま眠ってしまった。
「シャルったら、ほらおいで。」
ティアさんが抱っこしようとしたのだが、俺にしっかりと捕まっていて離れなかった。
「ティア、シャルが起きちゃうからこのままで良いよ。」
「すいません。」
「大丈夫だ。シャルは軽いしな。それに、ま、まぁ、未来の話とは言え、つ、妻の一人だしな。」
「あらあら、うふふっ。」
ティアさんが嬉しそうな顔をしてこっちを見ていた。
その後は普通に楽しく夕食を……いや、アイリさんとビアンカさんが、レイモンを掛けるか掛けないかで戦争をしていた。ほらやっぱり戦争は起きたじゃないか(汗)
夕食も終わり、部屋に戻ることになった。
俺とシャルは、このまま2人部屋になった。理由はシャルが離れなかったからだ。
そして部屋に戻ってきたのだが、相変わらずシャルは捕まったままなのだが、疲れないのだろうか?
とりあえずダンジョンで汗もかいただろうし、湯あみを…
「えっと、シャルさん? このままだと湯あみが出来ないのですが、離れてくれないでしょうか?」
「・・・・すぅ~、すぅ~」
何となく途中から気が付いたのだが、狸寝入りしてないか?
俺はシャルのシッポをニギニギするのだった。
「ひゃう!」
あ、離れた。そしてシャルはジト目でこちらを見ていた。
「寝たふり何かしてたからだ。ほら、湯あみするぞ。」
「は~い。」
シャルがスポポンと服を脱いだ。
う~ん、やっぱりもう少し羞恥心を持って欲し…ん?
「あれ? シャル、もしかして成長したか?」
「本当?」
「多分。」
前に見た時と比べて1,2cm程身長が伸びた気がする。
そしてぺったんこだった胸が、ほんのちょっと、比較しないと分からない程度だが、膨らみかけてきたみたいだ。
何で分かるのかって? それは俺がおっぱいマスターだからだ(笑)
「嬉しい。」
「そうか、良かったな。」
「うん! 早く大きくなって、ハル様のお嫁さんになるの!」
「お、おう。」
こうも素直に好意を表現してくれるのは、ちょいと恥ずかしいがやっぱり嬉しい。早く大きくなれよ。
「さて、さっさと洗うとするか。」
「は~い。」
お楽しみのシッポタイムだ。精一杯ご奉仕してあげよう。
・・・・
「ハル様!」
「すいません、調子に乗りました。」
力が入らなくなったシャルが、ベットでうつ伏せになりながらジト目で俺を見ていた。
俺はシャルの隣で必死に頭を下げている。
何が有ったのかはシャルのためにも言うまい…すまぬ。
「じゃあ寝るぞ。」
「うん。」
俺はシャルを抱っこする感じにして寝るのだった。
おやすみなさい…ぐぅ…
2年も頑張ったんだし、たまには愚痴を。
正直、私の小説って面白いのだろうか? って疑問にいつも悩んでいます。
一応総合評価で100ptを超えているので底辺では無いと言えるのでしょうが、2年間コツコツと貯めてきたptが、上位ランキングでは1日で抜かれるのを見ると、仕方がないとは言えモチベーションも保てなくなってきたし、そろそろ潮時なのかな…
比較対象が変って? ごもっともです(汗)




