依頼を受けてみた
自己満足で書いてるとは言っても、読んでくれている人が居るなら、その人だけにでも面白いと思われる文章を書きたいです。でも、素人なので、それがわかりません。自己満足なんだからこのままでも良いじゃんと、言われたら、その通りなんですが…
冒険者ギルドへ到着した。
相変わらずの混雑だ。
でも、常時依頼以外の依頼を受けるのが今日の目標だ。
※ここから掲示板へ向かう俺の心境※
全軍、武器を構え、突撃~!!
ブオオォ~ブオオォ~
ワアアアアアアァァァア~!!
前方、矢が上空から飛来、全軍盾を上部に盾を構えろ。
うわあぁぁ~!
くそっ、味方がやられた!
やあやあ!我こそは一番槍の富士野時三ろ…ぐわあぁ!!…名乗りを上げる時に切り掛かるとは卑怯な!
へっ、勝ったもんが正義なんだよ。
おのれ~成敗致す。
キンキン、ザシュ!
む、無念…
富士野時三郎!討ち取ったり~!!
とまあ、こんな事が有った様な、無かった様な感じだが、そんな感じだ。
なんとか勝利をつかみ取った依頼はこれだ!
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【荷物の配達】
目的 :荷物10個を目的地まで運搬する
期限 :1日
成功報酬:(銀貨1枚)
依頼失敗:配達失敗、荷物の破損、荷物の紛失
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初心者にありがちでもある配達依頼です。
しかも、報酬が銀貨1枚だからなかなか高額だし、悪くない依頼だ。
さっそく受付に行くことにする。
ナタリーさんの列が凄いことになってるな。どうしたんだろう?
窓口の方を見てみると、いつもは少しツンツ…いや、無口な清楚系なナタリーさんが微笑みを浮かべながら対応している。
うん、わかる、わかるよ。俺だってこんな笑顔を見せてもらえるなら並んじゃうね。
だが、比率で言うと、エルフさん2、赤髪ポニテが3、ナタリーさんが5ってナタリーさん多すぎるよ。これでは時間が掛かり過ぎる。
配達にどのくらい時間が掛かるのか分からないし、今日の所は別の窓口で対応してしまおう。
一番少ないエルフさんの所へ並ぶことにした。
「次の方──」と呼ばれる。
「初めて対応する方ですね。私、エミリーと申します。以後宜しくお願いします」前に立つと、そう挨拶してくれる。
「それで御用は何でしょうか?」
エミリーさんは美人秘書っぽい感じの人だった。正に出来る人の見本みたいだ。
「この依頼を受けたいのですが」
「配達依頼ですね、それではギルドカードの提示をお願いします」
ギルドカードを渡すと、何か──カードリーダーみたいな機械? 魔道具?──へ差し込み操作を行った。
「ありがとうございます、カードをお返しします」とカードを返してもらい
「これで受付が完了しました」と依頼受理の確認。
「仕事が完了しましたら依頼書にサインを貰い、窓口へ提出して下さい」と依頼完了後の手続きを教えてくれる。
「何かご質問は有りますでしょうか?」
「大丈夫です」
「それではエミリーが受け付けました」そう言うと笑顔で送り出してくれる。
「行ってらっしゃいませ」
さすがは美人秘書だ。無駄がなくスムーズに終わってしまった。
じゃあ依頼に行きますか。
ギルドの外に出ようと思ったら声を掛けられた。
「君、ちょっと時間いいかい?」
「俺か?」
「そう君だ」
「今から依頼に行くから時間は無いぞ?」
「ほんの少しだけだ。それに君にも関係ある話だぞ?」
「まあ、少しだけなら」
「ここで話も何だし、表に出よう」
そいつはスタスタとギルドの外で出て行ったので、俺も付いていくことにした。
ギルドを出る際になんかザワついていたみたいだが、相手を待たせるのもアレなので、気にはなったがギルドを後にした。
外に出るとそいつが待っていた。
「時間を取らせてすまなかったな」
「それで話って?」
「まずは自己紹介させてくれ。俺はナイチ=チ=スキーだ」
「家名持ちと言うことは、貴族様ですか?」
「ああ、と言っても准男爵の五男だから爵位なんか貰えないし、一般人と変わらないがな」そう答えた貴族の息子は、しかし次の瞬間、直ぐに話を切り出す。
「そんな些細なことはどうでもいい、僕が君に聞きたいことは、何故、君はエミリー嬢の所に並んだんだ!」
「はい? えっと、まぁ、ただ単に受付してもらうためですが?」
やべーもしかしたら面倒臭いパターンか?
「君はいつもナタリー嬢の所で対応していたではないか」
「いつもはそうですね。ただ今日は急いでいたため、比較的空いていたエミリーさんの所に行きました」
「そんな理由でか? 君は我々を侮辱するつもりか!」
「別に侮辱何かしてませんって、それに理由って空いてるから並ぶって駄目なんですか?」
「キサマ…でっぱい派だろうに! ちっぱい派の聖域に侵入するとは何たる侮辱だと言っているのが分からないのか!」
違う意味での面倒臭いパターンだった。
何でシリアル牛乳戦争は参加できないのに、でっぱいちっぱい戦争に参加せねばならないのだ。理不尽である。
「えーっと、自分は別にでっぱい派ではありませんが?」
「嘘をつくな!」
「いえ、ホントですって、確かに大きいのは好きですが、普通のも、小さいのも好きですよ?」と俺は本音を口にする。
「それにおっぱいの大きさに優劣って有るんですか? 例え大きさが違ったとして、‘ みんな違ってみんないい! ’ですよ」そして、かの名言を例に出して最後に再度本音を口にした。
「もし、俺の好きな人がちっぱいだったとしても、俺はそのすべてが愛おしいと思います」
「…本当だろうな?」
「すべてのおっぱいに誓って」
「なら私の同士になれ!そうすればエミリーも喜ぶ」
「正気か?」
「貴様を野放しには出来んのだ!」
「断る! 俺にはどちらかのおっぱいを選ぶことなど出来ない!」
「戦争になってもか?」
「そうだ」
「…わかった、貴様のその意気込みに免じて、今回は退散してやる」どうやら引いてくれるようだが、俺を睨みながらちっぱい派は言葉を続ける。
「だが覚えておけ! 貴様がちっぱい派を敵にするようなことが有れば、私は決して貴様を許さない」
「わかった、そうならないためにも、心に留めておこう」
「時間を取らせて悪かった。行っていいぞ」
「ああ、またな、強敵よ」
「!! また会おう、強敵よ」
俺たちはお互い背を向け去っていくのだった。
なんだ、この茶番? これなら結局、ナタリーさんの所に並んでも時間は変わらなかったかもしれなかったな…
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