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今日のナタリーさん 113


私はナタリー、冒険者である。


朝になり目が覚めました。目の前には彼が居て、朝から幸せ一杯です。

朝の挨拶をしたのですが、何か様子が変です。アイリも疑問に思ったみたいです。

先に起きていたシャルティアさんに何か知らないか聞こうとしたら…なるほど理解しました。シャルティアさんが原因でしたか。

確認してみたらやっぱりそうでした。そう言うことならば、私も早起きするべきでした。残念です。


着替えて身支度を整えた後、食堂に向かうとビアンカさん達もすでに揃っていました。

朝食をお願いして、今日の予定を話し合います。

どうやら今日は地下7階で釣りをするみたいです。釣りは未経験なので、少し楽しみです。


朝食がやって来たので頂くことにしました。

ふと彼が、パンを見て寂しそうな顔をしています。きっとご飯が欲しいんだろうな。

明日から頑張って朝食を作ることを決意しました。

彼は無理しないでと言ってくれましたが、彼に美味しそうに食べて貰うことが、私の幸せでも有るので、こればっかりは譲れませんよ?


食事が終わりダンジョンへと出発しました。

入口に到着すると、早速アイリとシャルティアさんが、この前の成果を披露していました。

彼が驚いた顔をしたのを見て喜んでます。良いなぁ…


いよいよダンジョンへと突入しますので、私も新しい武器を取り出して装備します。

すると彼が直ぐに気が付いてくれました。やった♪

彼も凄いと褒めてくれたので、頑張るぞ~!!


・・・・


何だか何時もより凄く調子が良いです。

新しい武器もゴブリン程度なら一撃ですし、私も随分と強くなったものです。

さすがにゴブリンナイトを一撃とまでは行きませんでしたが、かなりのダメージを与えた感じはしました。

当初、あれだけ苦労したゴブリンナイトもアッサリと撃破です。

だけど、地下6階でアイリとシャルティアさんの魔力が無くなった時点で状況が変わりました。


「お主ら、死にたいのか?」


ビアンカさんからお叱りを受けてしまいました。

確かにペース配分を考えないでの攻略は調子に乗っていました。これはアイリやシャルティアさんだけの問題じゃ有りません。反省です。

でも彼は、そんな問題を起こした私達を笑って許してくれました。反省しなければいけないのに、喜んでしまっている私達が居ます。

こればっかりは仕方ないですよね?


少し落ち着くためにも休憩を取った後に攻略を続けました。

今度は皆さんで協力し合っての戦闘です。

色々と反省をした私達は、落ち着いて無駄なく安全に戦います。

うん、何時もの私達です。


途中で色々と有りましたが、何とか無事地下7階へと到着することが出来ました。

直ぐに魚釣りをするのかと思ったら、この階を攻略してからにするみたいです。

だけど、この階はあまり攻略する場所は有りませんでした。

なんと階段まで一本道でした。この様な階も有るんですね。少し物足りない感じです。


階段が有る場所は島になっており、沢山の釣り人が居ました。

彼もそんな釣り人を見て、やる気になったみたいです。


……ですが、何と彼は釣りエサを忘れてきてしまったとのことでした。

私達も完全に彼まかせにしていた私達も悪いですし、こればっかりは仕方が無いですよね。

でもそんな私達に、親切な釣り人が声を掛けてきてくれました。

何と釣りエサを分けてくれたのです! ありがとうございます!!


早速頂いた釣りエサを使って魚を釣りたいと思います。

えっと…この釣りエサなのですが、ウネウネとしていて、細かい足(?)みたいなのが沢山付いていて、気持ち悪いです。

これを手で触って針に付けないと駄目なんですか?

私が覚悟を決めて手を伸ばすと、こちらを向いて威嚇してきました。

む、む、む、む、無理です!!


そんなタイミングでアイリが彼に餌を付けてもらえるようにお願いしていましたので、私もお願いすることにしました。

彼は嫌がることなく釣りエサを針に付けてくれました。ありがとうございます。

さて、これで釣りの準備も出来ましたし、大物を釣り上げましょう!

空いている場所を見つけたので、そこで釣りをすることにします。


ぽちゃん!


私は竿を構え、魚が来るのを待ちます。


・・・・


「ナタリーどうだ?」


「ひゃあぅ!」


突然後ろから声を掛けられ、私は驚いて声を上げてしまいました。

どうやら彼が様子を見にやって来たみたいです。

なので、今の所何の反応も無いことを説明しました。

すると彼が、向こうの方が魚が居ると教えてくれたので、そちらに行ってみることにしました。


竿を上げると、針に釣りエサが有りませんでした。

えっと、いつの間に食べられたのでしょうか? 謎です。

どうやら私の魚釣りは終わってしまったみたいです。残念です。


私達の釣りの成果は、シャバが1匹と、ヨンマが2匹の計3匹です。

もちろんシャバを釣り上げたのは彼でした。さすがは彼です。

彼は釣った魚を持ち帰らず、ここで焼いて食べることにしたみたいです。


魚を焼いていると、釣りエサを譲ってくれた男性が声を掛けてきました。

どうやら私達が焼いているのを見て、食べたくなったみたいです。

魚を分けてくれるとのことでしたので、喜んで頂くことにしました。


ジュ~~~~!


そろそろ完成です。とっても良い匂いがしてきました。

今回は塩焼きと、フライパンで塩コショウを野菜と一緒に焼いた物です。彼が全部調理してくれました。

どうやら完成したみたいです。


パクリ…


「美味しいです。」


こういった場所で作るからでしょうか? それとも釣りたてだからでしょうか? とっても美味しいです!!

でも多分、彼が作って、彼が居ることが最高の調味料なんだと思いますけどね♪


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