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母性


あの後は順調に攻略をして行く。

この階は、幾つかの部屋に分かれているみたいだ。そしてその部屋には、必ずハイオークが1匹と、オークが2匹居たのだ。

俺達は、危なげなくオーク達を倒していくのだった。

8個目の部屋を出ると、真っすぐに伸びる通路へと出た。


「マップからすると行き止りっぽいな。とは言っても、一度は確認に行ってみるんだけどな。」


俺はゲームとかでもすべてマップを埋めなくては気が済まない性質なのだ。

まぁ、たいていそう言った場所には、隠し武器や強力なアイテムとかが有るからってのも理由だけどな。

通路を進むと通路の先は行き止まりだったのだが、マッピングの結果からすると、ここにも通り抜けられる通路が有りそうだ。

手を伸ばすと案の定、そこに壁は無かった。


「いちいち戻らなくても良いのは楽で良かった。」


抜け道を抜けた先は、先ほど降りてきた階段の側だったのだ。

もし抜け道が無かったら、ひたすら通ってきた道を戻ることになっていたので、助かった。

この階層は、大きく4つに分かれていたよな、と言うことは…


俺は右の通路へと進み、おそらく抜け道が有るだろうと思われる壁に手を伸ばしてみた。


ぺとっ!


どうやら単なる壁だったみたいだ。予想が外れて残念だ。


「ハル君、何してるの?」


アイリさんが俺の行動が疑問に思ったらしく、聞いてきた。


「いや、ここにも抜け道が有るのかなと思ってさ。ほら、こんな感じにね。」


俺が今までのマッピングした地図を皆に見せてみた。


「なるほど、だからハルは此処にも通路が有ると思った訳じゃな。」


「そう言うこと。」


「あの…」


そこにティアさんがオズオズと手を上げていた。


「どうした?」


「ひょっとしたらですが、ここのマップは上下左右対称ってことは無いでしょうか?」


「ふむ…」


俺は4ブロック全部違う作りだと思ったのだが、そういう作りも有り得そうだ。


「すぐそこだし、確認してみるか。」


俺は階段から下へと向かい、抜け道が在り得るかもしれない場所へと手を伸ばしてみた。


すかっ!


俺の手は壁を通り抜けた。


「おぉ! 正解っぽいな。」


俺が首を突っ込んで壁の先を見てみると、上のマップと同様に真っすぐ伸びる通路が見えたのだった。


「さすがティアだ!」


「いえ、たまたま気が付いただけです。それにハル様がしっかりとしたマップを作られたので、気付くことが出来たのですから、凄いのはハル様ですよ。」


逆に俺が褒められてしまった。でも、このダンジョンのマッピングはきっちり1ブロックの大きさが統一されているから、それさえ守れれば、誰でも作れると思うぞ?

だけど折角なので素直に褒められておこう。出来ればそのおっぱいに顔を埋めて頭を偉い偉いと撫でて貰いたい……って俺、もしかして疲れてるのかな?(汗)

そんなことを考えていたら、ティアさんが優しく微笑んで、手を広げて待つような恰好をした。あれ? 考えていたことがバレた!?


「ハル様。」


呼ばれてしまったのだが、えっと、良いのかな?

俺はフラフラと吸い込まれる様に、ティアさんの胸へと顔を埋めるのだった。

ティアさんは、ぎゅっと優しく抱きしめてくれて、頭を撫でてくれた。

ティアさんの指の間から髪の毛が流れる感覚がたまらない。

あぁ…何か気持ち良いな…

十分に満足することが出来たので、少し名残惜しいが、俺はティアから離れることにした。


「ティア、ありがとう。」


「お役に立てたみたいで良かったです。」


ティアさんは、母性溢れる笑顔でそう言った。


「ティア良いなぁ~」


「アレはあたいらには、まだ無理じゃろ。」


「羨ましいです。」


「お母さんズルイ。」


そう言えばみんなも居たんだっけ(汗)

と言うかダンジョンで探索中でした(滝汗)


「ん?」


スススっとアイリさんが寄ってきた。


「はい。ハル君どうぞ~」


アイリさんが先ほどのティアさんの様に手を広げてきた。えっと、同じことしないと駄目?


もにゅ♪


俺は両手でアイリさんのおっぱいを揉むのだった。


「やん♪ って、ティアと違うんですけど?」


「後でお願いするよ。」


「えぇ~!!」


アイリさんには悪いが、先ほどの余韻がまだ残っているし、今はごめんな。


「さてと、今日の所はそろそろ戻ろうか。」


「そうじゃの、階段もすぐそこに有るし、今日はもう十分じゃろ。」


「そうですね、無理して怪我するのもアレですしね。」


「よし、そうと決まれば戻るぞ~!」


「「「「「は~い(なのじゃ)。」」」」」


俺達は階段に向けて歩き始めるのだった。


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