今日の予定
城を追い出された俺は、次にどうするべきかを考えた。
「何をするにしても、まずはお金だよな。」
幸い(?)なことにここは異世界だ。きっと魔物とかを倒せば、ド〇クエみたいな感じでお金を落とすのだろう。
それに、魔物を倒してレベルを上げれば、勇者(笑)から勇者(真)になって最強の力を手に入れられるかもしれない。
「やったるぞ~!!」
俺は希望を胸に、街の外へと繰り出すのだった。
「とは言っても武器が何も無いな。せめて『ひの〇の棒』でも有れば良いのにな。
そんなことを考えていると、敵に遭遇した。
「あれはスライム!?」
多分ゲーム画面だったら『スライムが現れた!』とか表示しているのだろう。
「ん?」
そこにスライムが追加された。
『スライムAは、スライムBを呼んだ。スライムCを呼んだ、スライムDを呼んだ、スライムEを呼んだ、スライムFを呼んだ』
「くそっ、いきなり6匹なんて卑怯だぞ!!」
もしかしてこいつ等合体して、キ〇グスライムにでもなるののか!?
そんなことを思っていると、スライムはそのまま攻撃を仕掛けてきた。
くそっ! 殺られて堪るか!!
ふにょん♪
スライム攻撃は柔らかかった。全くダメージは無い。むしろ気持ちいい!?
そして、スライムたちによる執拗な攻撃が繰り返された。
ふにょん♪ ふにょん♪ ふにょん♪ ふにょん♪
ガバッ!
「ふはははっ、無駄無駄無駄~~!! ってあれ? 何だっけ?」
よく覚えていないのだが、謎の防具を装備したことで吸血鬼となり、無敵になった夢を見たような…
これ以上詳しく書くと、某所からのお叱りや、削除の依頼が来そうなので書くことは出来ない。残念である。
おはようございます。
右を見るとナタリーさんが抱き着いていて、左を見るとアイリさんが抱き着いている。そして、何故かティアさんが俺の胸の上で抱き着いていた。
何が言いたいかと言うと、おっぱいによる完全なる包囲網だ。最高である。一生此処に閉じこもっていても良いかもしれない…
それにしてもティアさんが俺の上に乗っているとは…やっぱり親子なのだろうか?
重くは無いのだが、この状態だと全く動けないのだが、どうしたものか…
それにしても、おっぱいに囲まれていると言うのは、こう何と言って良いのか、何とも言えない感じだ。
キチンと詳細を説明しろ? 風邪を引くから早く? こればっかりは体験してもらえとしか言いようがない。
無理? そんなの知らんがな。
やわらかいおっぱいに包まれ、そして朝の生理現象により、またもや俺の息子は反抗期を迎えた様だ。
もちろん上に乗っかっていたティアさんは、それに気が付き覚めたみたいだ。
「ハル様、おはようございます。今日も元気ですね。」
「おはよう。ティア。」
それは何を持って元気と言っているのでしょうか? ナニだろうか?
「うふふふっ。」
あっ、あの、ティアさん? その、隣にはナタリーさんとアイリさんが居てですね、あっ…
・・・・
「ハル君、おはよ~」
「ハルさん、おはようございます。」
「やぁ、二人ともおはよう。今日も良い朝だね。」
「「……」」
「ナタリー、ハル君何か変じゃない?」
「アイリもそう思う?」
「ねぇ、ティア、何か知って…」
2人はティアさんを見て動きが止まった。ティアさんはニコニコ顔だ。
「へぇ。」
「ふ~ん。」
ドラゴンに睨まれたホーンラビットの気持ちを、何故か理解することが出来た気がした。
そして、時間の経過により我に返った。
「あ、あれ? ふ、2人とも、どどど、どうしちゃったのかな?」
「「別に~」」
別にと言う感じでは無いのだが、藪を突くと本当にドラゴンが出そうな感じだ。
3人で固まって何かコソコソと話しているみたいだが、別にいがみ合っている訳じゃ無さそうなので、スルーすることにした。
顔を洗い、着替えて装備を整えたら、食堂へ向かうことにした。
「ビアンカ、シャル、おはよ~」
「おはようなのじゃ。」
「おはよう。」
食堂には、朝食を食べているビアンカさんとシャルがいたので、席に着いた。
「遅かったの。」
「お腹空いた。」
「装備に手間取ってな。悪かったよ。」
「まぁ、別にそんなに待っていた訳じゃ無いのじゃがな。」
とりあえず朝食を取るために頼むことにした。
「ケリー、日替わり朝食を頼む。」
「はい、日替わり朝食6つですね。お待ちください。」
ケリーはそう言うと、離れて行った。
さて、朝食が来る間に、今日の話をしておくことにしよう。
「ビアンカは昨日寝てたから説明してなかったけど、今日は地下7階まで行くつもりだ。」
「はいは~い。そこで魚を釣るんだよね?」
「そうなのか?」
「まぁ、釣り自体はやりたい人だけで構わないけどな。とりあえず人数分の竿は用意しておいたから。」
「「「「「は~い(なのじゃ)。」」」」」
今日の説明が終わった所で、ケリーが朝食を持ってきた。
「朝食をお持ちしました。」
相変わらず空気を読める子だよな。
「ケリーありがとうな。」
俺はお金を支払う。
「いえ、それではごゆっくりどうぞ。」
朝食が来たので、早速食べることにする。
今日の朝食はっと、パンに肉野菜炒めと、コーシーだ。ご飯が欲しい…
「すいません。明日は朝食作りますので。」
ナタリーさんと、ティアさんが申し訳なさそうな顔でそう言ってきた。
そんなに物欲しそうな顔をしていたのだろうか?
「朝食は余裕が有ったらで良いから、気にしないで。」
「「はい。」」
気を取り直して、朝食を頂くことにしよう。
ぱくり…まぁ、こんなものだな。
「ごっそーさん。」
朝食を食べ終えた俺達は、ダンジョンに向けて出発するのだった。




