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鍛錬 1


階段を降りて鍛錬場までやって来た。

さすがにこの前のトラップの仕掛けは無かった。無いよね?

少し用心して見渡してみたが、それらしき物は無かったので大丈夫みたいだ。


「ほれ。」


ビアンカさんが鍛錬用の武器を渡してきたので受け取る。さすがに薙刀は無かったので、長槍だ。

ビアンカさんも刃の無い片手斧を手にしていた。

鍛錬場の中央へ行き、お互いの武器を構えた。


「いつでも良いのじゃ。」


「いくぞ!」


俺は長槍を構え、ビアンカさんへ突きを入れる。

当然ビアンカさんは盾を構えて防ぐ体勢だ。

俺は突きの途中でバットを振る様な感じに穂先を変化させ、その遠心力を使ってビアンカさんの死角へと回り込む。


ブォン!


「うおっ!」


回り込むつもりが、思った以上の遠心力にバランスが崩れてしまった。


「ふん!」


そこにビアンカさんの攻撃!


ピタっ。


ビアンカさんは寸止めで武器を止めた。


「どうしたんじゃ。」


「くっそ~!」


もう一度最初の位置に戻り、仕切り直しだ。


「行くぞ!」


「来るのじゃ!」


今度は素直に盾に攻撃を入れることにした。当然ビアンカさんは盾を構えている。


カン!


俺は力を込めての一撃では無く、軽く握ることで、当たった瞬間に武器が後方に流れる。

穂先の元を握り、体を回転させて、石突の方をビアンカさんの足元へと攻撃する。

俺の今の気分は昔憧れたジャ〇キー・チ〇ンだ!


ブォン!


「うぉっと!」


しかし避けられてしまった。


「なんじゃ、今の攻撃は。」


「まだまだ!」


バックステップで後退したと同時に武器を軽く投げて元の位置に持ち換える。

すぐさま、今度はビアンカさんの足元へ牽制の連続突きを行う。


カン! カン!


当然盾で防がれるが、足元に盾を構えた御蔭で、頭ががら空きだ。

穂先を円を描くようにして、ビアンカさんへ上から叩きつける。


ガィンン!!


すぐさま盾を持ちあげることで、俺の渾身の一撃は防がれてしまった。


「甘いのじゃ!」


「くそっ~! 上手く行ったと思ったのに!」


「まだまだじゃな。」


どうやらバレバレだったらしい。


「じゃが、悪くない攻撃だったのじゃ。」


「でも、防がれてるじゃんか。」


「それはハルの力が弱いからじゃ。強かったら結果は違ってたかもしれんの。」


「うっ…」


しゃーないじゃん、魔法職よりのステータスなんだから。

AGIは重りの御蔭で、多少上がってはいるが、STRは相変わらず貧弱だ。

よくよく考えてみれば、俺ってシャルの半分しか無いんだった…


「何を落ち込んでるんじゃ?」


「ちょっと現実を突きつけられたんで…」


「今更じゃろうに。」


ごもっともです。

でも、力を付けるとなると何か良い方法でも無いかな?


「そー言えば、ビアンカとシャルって身体強化のスキル持ってたよな。

 あのスキルってどんな感じなんだ?」


「身体強化と言われても、良く分らないのじゃ。

 無意識に使っておるからの。おそらくじゃが一時的に力が増幅する感じっぽいの。」


考えてみれば、ビアンカさんは凄い攻撃を防いだり、シャルが攻撃で敵の体を浮かせたりしていたな。あれがそうか。


「俺にも使えるかな?」


「さあの。」


「試しに使ってみてくれる?」


「じゃから無意識じゃと言うてろうに。」


「そうだった…」


よく身体強化は魔力を体中、もしくは体の一部に循環させて使うってのが有るが、ビアンカさんはMPが1しか無いから、MPを使ったスキルでは無いと思う。

実際、ビアンカさんから魔力を感じることは今までも無かったしな。

もしかして種族特性なんだろうか? でも、ティアさんは持ってないし…


「う~ん。」


「考えても無駄じゃろ、頑張ればいつの間にか覚えてるかもしれないのじゃ。」


「そうだな。」


俺は諦めて鍛錬に励むことにした。


・・・・


「てやっ!」


ガイン!!


「っ!」


俺の攻撃を防いだビアンカさんが顔をしかめている。


「ハルよ、聞いても良いかの?」


「何だ?」


「時々ハルの攻撃が盾を突き抜けて衝撃が来る時が有るんじゃが、何をしたんじゃ?」


「いや、そんなこと言われても、普通に攻撃してるだけだから知らんぞ?」


「うむむ…」


もしかして防御無視系のスキルでも習得したのだろうか?


「ステータス。」


----------------------------------

名前:ハル

年齢:20

状態:普通


LV:7

HP:37/37

MP:80/80


STR:12

VIT:8

AGI:22

INT:28

DEX:28

LUK:4


スキル:投擲Lv5、言語理解、剣術Lv1、激おこぷんぷんLv7、魔力操作Lv8、生活魔法Lv8、鑑定Lv3、隠密Lv4、解体Lv4、調合Lv8、索敵Lv6、直感Lv2、アイテムボックス、恐怖耐性Lv2、竹槍術Lv3(new)、麻痺耐性LvMAX、呪い耐性Lv1、回避Lv2(new)、マッピングLv3、罠発見Lv2、罠解除Lv2


称号:命99、ケモナーLv2、暗黒変態紳士、薬剤師、ショーボン創造神の加護、中二病、このロリコン野郎!(確定)、女たらし、鬼軍曹、ジョルシュおっぱい神様の信徒(マブダチ限定)(new)、おっぱいマスター(new)

----------------------------------


相変わらず変な称号が増えまくってるな。案の定、ジョルシュおっぱい神様の信者になったみたいだ。すまんな創造神様。


((´・ω・`) ショーボン)


((゜∀゜)o彡゜おっぱい! おっぱい!)


そして、おっぱいマスター…本当に取得してたよ(汗)

後は、鍛錬の成果か、竹槍術と回避のレベルが上がっていた。

でも、防御無視系のスキルは覚えて無かったんだが…はて?


「何か分かったのかの?」


「いや、さっぱり。」


「そうか…まぁ、悪く無いことじゃし、良いのでは無いかの。」


「それもそうだな。」


気にしても仕方が無いので俺達は鍛錬を続けるのだった。


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