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いつもいつも誤字報告ありがとうございます。
「ねーねー、ハル君、あっちのお店に行こうよ~」
「おう!」
アイリさんが見つけたのは服屋だ。
ここのお店は、冒険者の服もモチロン有るが、普段着や、オシャレの服もそれなりに揃っている感じだ。
「うわっ、これ可愛い~!」
アイリさんが手に取ったのはトップスと呼ばれるもので、完全に肩が出るタイプの服だ。
色は水色で、袖とかにフリルが付いていて結構可愛いデザインだ。
「試着してきても良い?」
「いいよ。」
「この服に合いそうなのは…これが良いかな。」
アイリさんが手に取ったのはクリーム色のショートパンツだ。
「じゃあ、行って来るね~♪」
アイリさんがそう言って試着室へと入って行った。
待つこと数分。
「じゃじゃ~ん!」
着替えたアイリさんが試着室から出てきて、くるっと一回りした。
「おぉ!」
物凄くアイリさんに似合っていた。
肩から鎖骨に向けてのラインもエロイし、体にピッタリなショートパンツなので、お尻のラインがハッキリしていてグット!
そして思わずほおずりしたくなりそうな生足が最高です!!
もちろん言わずもだが、神おっぱいも最高である。
「アイリ、似合ってるぞ。」
「そう? なら買っちゃおうかな~」
アイリさんはご機嫌で会計に行こうとしたので、
「お金出すよ。」
「良いの?」
「もちろん。」
「わ~い♪」
俺は店員に声を掛けることにした。
「すいません、これ下さい。」
「はい、それでしたら上下で銀貨3枚になります。」
俺が財布からお金を取り出して支払った。
「このまま着て行っても大丈夫かな?」
「はい、大丈夫ですよ。それでは着ていた服を代わりに包んでおきます。」
「お願いします~」
どうやらアイリさんはそのまま着て行くみたいだ。
「ハル君は服とか買わないの?」
「そうだなぁ~、アイリ選んでくれるか?」
「まっかせて!」
俺がお願いしたことで、アイリさんのやる気がMAXに。
着せ替え人形になってしまったが、これはこれで楽しいから良いか。
「ありがとうございました。」
俺も1着買って、そのまま着て行くことにした。
買った服はカジュアル系の服で、上が青色のシャツで、下が黒のデニム生地のズボンだ。
「うんうん、やっぱり似合ってるよ~」
「アイリだって似合ってるぞ。」
「えへへっ、一緒だね♪」
そう言ってアイリさんが左腕にしがみ付いて来た。
うん、傍から見てもカップルのデートだな。
その後も小物屋さんを見たり、食べ物屋さんを見たりして、アイリさんとデートを楽しんだ。
・・・・
日も暮れてきたので宿屋へと戻ってきた。
食堂へ向かうが、まだ誰も帰ってきてないみたいだ。
「先に食べちゃおうか?」
「賛成~!」
お腹も空いてたことだし、先に食べることにした。
「すいませ~ん。日替わりを2つ。後はアイリ、エール飲む?」
「飲む~!」
「じゃあ、エールを2つ。」
「畏まりました。直ぐにお持ちしますね。」
ケリーがそう言ってキッチンへと向かって行った。
食事が来る間にアイリさんと会話をすることにした。
「今日は楽しかったな。」
「うん! だってハル君独り占め出来たんだもん、最高だよ~!!」
「そっか、喜んでくれて良かったよ。」
「また何時か一緒に行こうね~」
「そうだな。」
その内時間を取ってこうして遊びに行くのも良いかもしれないな。
ただ、次からは毎日じゃ無くて、休み毎に1人ずつにさせて貰おう。
そんな会話をしていると、ケリーが夕食を持ってきた。
「お待たせしました。日替わりとエールです。」
「ありがと~」
「ありがとな。」
俺は夕食とエールの料金を払った。
「はい。それではごゆっくりどうぞ。」
ペコリと頭を下げてケリーは下がって行った。
「ハル君、これお願い~」
アイリさんがエールを出してきたので冷やすことにした。
「「乾杯~!!」」
ごきゅ、ごきゅ、ごきゅ…ぷはぁ~!!
「美味しいね~」
「最高!」
やっぱり冷えたエールは最高だ。昼間は甘ったるい物ばっかりだったので、より美味しく感じるな。もちろん言わないけどね。
夕食は、パンとステーキと野菜のスープか。
ぱくり…まぁ、こんな物か。
俺達が食事をしていると、他のみんなも帰って来たみたいだ。
「ケリーよ、エールじゃ!」
「私もエールをお願いします。」
「ジュース。」
「あ、私も欲しいですね。」
「は~い、直ぐにお持ちします。」
食事より先に飲み物を頼むってことは、体でも動かしてきたのかな?
すぐにケリーが飲み物を持って来てくれたので、冷やしてあげた。
「「「「「「乾杯~!!(なのじゃ)」」」」」」
「くぅ~! 冷えたエールは最高なのじゃ!」
「そうですね、美味しいです。」
「美味しい。」
「もうハル様無しでは生きられなくなったかもしれません。」
「またまた~、ティアも冗談が上手いんだから。」
でも、ティアさんはニッコリと微笑んだだけだった。冗談だよね?
「ハル達は、今日何をしてたんじゃ?」
「お買い物~、ほら、ハル君が買ってくれたんだよ~♪」
アイリさんがそう言て自分が来ている服を見せびらかした。
「ほぉ、似合ってるのじゃ。」
「でしょ?」
「アイリ、ズルイ。」
「へへ~ん。」
「ハルよ、期待してるのじゃ。」
シャルとティアさんは奴隷の身分だからか、遠慮して欲しがることはしなかった。
そうだな、アイリさんだけだと可哀相だよな。
「今度みんなで買いに行こうか。」
「やった~なのじゃ!」
「ありがとうございます。」
「行く。」
「私は指輪を買ってもらったので大丈夫です。」
「ティア、それはそれ、これはこれだ。遠慮しなくても良いよ。
それに、綺麗に着飾った妻を見れるのも、夫の特権だろ?」
「はい♪」
俺達の話が終わった所で、今度は他の人たちのを聞くことになった。
「でさ~、ナタリー達は今日何してきたの~?」
「今日はみなさん自由行動にしたんですよ。」
「そうなんだ~」
「私は冒険者ギルドへ行ってきました。」
ナタリーさんは冒険者ギルドへ行ったみたいだが、何か用事でも有ったのかな?
「あたいは飲み歩きじゃな。」
ビアンカさんは、いつも通りと。
「私はシャルと買い物に出かけました。ほとんど食べ歩きでしたけれど…」
「美味しかった。」
「そうか、良かったな。」
「うん!」
何だかんだ言って、母親とこうして出かけられるようになったことは素直に嬉しい。
頑張ってここまで来た甲斐が有ったって物だな。
ふとアルデの街のことを思い出した。
「ハル君、どうしたの?」
「いや、アルデの街を出てもう2ヵ月も経ったんだな~って思ってさ。
ティアを見つけて直ぐに戻ってたら、今頃マスターの飯でも食ってたのかなって。」
「そうかもしれないね~」
「じゃな。」
「ハルさん、アルデの街に戻るのですか?」
「そうだなぁ…戻っても良いけど、ダンジョンも攻略したい気もするよね。
後は他の国も見てみたい気もするし、悩み所かな。」
「私はハル君の好きな様にすれば良いんじゃないかな~」
「あたいも同じ考えじゃな。」
「私も同じですね。」
「ハル様の脇が、シャルの居場所。」
「私もシャルと同じですね。何処までも付いて行きますよ。」
「そっか、まぁ行けるとこまではダンジョンを攻略してみて、その後はその時考えようか。」
「だね。」
「じゃな。」
「はい。」
「頑張る。」
「精一杯頑張らせて頂きます。」
こうして今後の方針が決まりつつ、夕食を終えることが出来た。
「
「さて、最後はあたいの番じゃな。」
ナタリーさんから始まったイベント(?)もビアンカさんの順番でようやく終わりだ。
「じゃあ、部屋に行こうか。みんなおやすみ。」
「お休みなのじゃ。」
「「「お休みなさい。」」」
「ハル君、今日はありがと~」
皆と別れた俺達も部屋へと戻ることにした。




