今日のナタリーさん 100
私はナタリー、冒険者である。
隣で彼がゴソゴソと動く気配を感じた私は目を覚ましました。
朝の挨拶を済ませると、昨晩のことを思い出しました。
あの時の彼は激しく、情熱的で、私のことをあんなことや、そんなことまで、そして…あのようなことまで…駄目! 恥ずかしいです!!
思わず毛布を引っ張って顔を隠してしまいました。
すると、彼が再び当然私に覆いかぶさってきて…
・・・・
彼が必死に謝ってますが、それを受け入れた私も同罪ですので、そんなに気にしないで下さい。
でも、今日の予定は決まって居なかったとはいえ、すでにお昼の時間です。
他の人たちに迷惑を掛けてしまいました。後で謝らないと駄目ですね。
部屋にも食堂にも誰も居なかったので、彼と2人でお出かけします。
一緒に串焼きを食べさせ合ったり、買い物に行ったりと、こんなにも私が彼を独り占めして良いのでしょうか? 幸せですが、後が怖いです。
夕刻になったので宿に戻ると、みなさんが揃ってました。
えっと酔ってます? いえ、完全に酔ってますね。
私は彼と一緒に謝ることにしました。
そしたらアイリが、私と同じ様にすることを言ってきたので同意しておきます。
私だけじゃ不公平ですからね。
同じ様にってことでシャルちゃんの話になりました。
確かにシャルちゃんはまだ子供ですから、同じ様にと言われると彼も困ってしまうのは分かります。
ですが、シャルちゃんはずっと彼を慕っていますし、私としてもアイリが言う通り、せめて同じお嫁さんとして扱っても良いのでは? とも思っています。
どうやら彼も観念したらしく、シャルちゃんをお嫁さんにする決心をしてくれたみたいです。シャルちゃん良かったね♪
そして、今日は記念と言うことでシャルちゃんの番となりました。頑張ってね。
食事を済ませた後は、部屋に戻ってきました。
湯あみを済ませ、ベットに入った後は雑談することになりました。
「ナタリーは、今日何してたのよ~」
「えっと、お昼まではハルさんが…ごにょごにょ…で、その後は冒険者ギルドや買い物に行ったりしてました。」
「羨ましいのじゃ。」
「でも、さっき宣言した通り、一人ずつ相手して貰わないとね~」
「そうですね。」
「私もシャルに負けない様にしないと…」
シャルティアさんが先ほどのやり取りで、完全にライバルとなったみたいです。
とは言っても本気で言ってる訳じゃなく、あくまで仲間内のじゃれ合いみたいな感じでした。
「そういうアイリは何やってたの?」
「私? 朝にハル君を呼びに行ったんだけど、聞こえなかったみたいでさ、仕方ないから今日は休みにしたんだよね。
みんなでナタリーをネタにして食べて飲んでしてたわね。」
「えっ? 呼びに来たの? 全然気づかなかった。」
「そりゃあ、あれだけ激しくしていたら聞こえる物も聞こえないじゃない。」
えっと、それって…は、恥ずかしいです!!
「あのナタリーが、あんな風になるとは思わなかったのじゃ。」
ビアンカさんもニヤニヤとこっちを見ています。顔から火が出そうです!!
「ナタリーさん、大丈夫です。私達しか聞いてませんから。」
それは大丈夫と言って良いのでしょうか?
「そうじゃの、ここは割と防音がしっかりしておるからの、扉に耳を当てない限り、聞こえ無いのじゃ。」
耳を当てたんですね…
「で、ナタリーどうだったのよ?」
「えっと、その、あの…」
「ほれ、さっさと吐かんか。」
「私も聞きたいですね。」
「…幸せでした。」
「「「きゃあぁぁ~~vv」」」
こうして私達だけの内緒のお話しは、夜遅くまで続くのでした。
何のお話しをしたかは内緒です。全部暴露させられてしまいましたとだけ言っておきます。
私はナタリー冒険者だ。明日もまた頑張ろう。




