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今日のナタリーさん 97


地下1階、2階と順調に進んでいきます。

地下3階で戦闘を終了し、少し進んだ後のことです。


「あれ?」


アイリが地図を見て変な顔をしまいた。


「どうしたの?」


「えっとね、さっき此処で戦闘したでしょ? 少し進むと左に曲がる道のハズなのに、分かれ道に出ちゃったよ。」


「どれどれ?」


私も地図を確認してみます。

アイリに言われた所から判断すると、もしかして…


「アイリ、これ反対に進んでない?」


「えっ? 戦闘の時に曲がって進んじゃってた? ごめ~ん!」


「多分、今居るのは此処だろうから、戻ってみましょう。」


少し進むと、地図の通りの道が有りました。


「さっすがナタリー♪」


「今度は間違わないでね。」


「は~い。」


多少の間違いは有りましたが、無事に地下4階への階段を見つけることが出来ました。

地下4階へ来てから、問題が発生しました。


「きゃあ!」


アイリの叫び声です。私達は警戒して武器を構えます。


「何するのよ!」


「いや、偶然当たっただけだって、悪気は無いんだよ!」


「思いっきり触っておいて、偶然ってあり得ないでしょ!!」


どうやら運び屋さんが、アイリのお尻を触ったみたいです。アイリが怒るのはごもっともです。

ですが、見て居なかったのでワザとかどうかは分かりません。それに、ダンジョンの中で喧嘩をする訳には行きません。


「アイリ落ち着いて、此処で喧嘩をするのは危険よ?」


「それは分かっているけどさぁ~、次は無いからね!」


キッっとアイリが男性の睨みます。


「へいへい。」


やっぱりこの人にしたのは失敗だったのでしょうか。

ボスのホブゴブリンを倒し、地下5階へ向かいます。

ここもショートカットを利用して先に進みます。


「ビアンカ、そこを左ね。」


「分かったのじゃ。」


ビアンカさんが曲がり壁を抜け…


ガン!


「な、何じゃ! 壁が有るのじゃ! 痛たいのじゃ!」


「えっ? あれ? ビアンカゴメン、もうちょい先だったみたい。」


ビアンカさんが思いっきり鼻をぶつけてしまったみたいで、鼻が赤くなっていました。

次に言われた場所を、ビアンカさんが恐る恐る手を伸ばして確認しています。


「今度は正解じゃな。」


「ごめん。」


「あたいも確認しなかったのが悪いのじゃ、次から気を付けてくれれば良いのじゃ。」


「うん。ごめんね。」


ちょっとしたハプニングは有りましたが、ボス部屋へ到着することが出来ました。


「ボス部屋じゃの。どうするんじゃ?」


「ここは安全策で行かない?」


「そうじゃの、ならアイリとティアの魔法攻撃に任せるかの。」


「決まりね!」


戦略も決まったことですし、頑張ります。


「なぁ、この冒険が終わったら、俺と組まねえか?」


順番待ちをしている間に、男性が私にこっそり言ってきました。

まぁ、答えは決まっているんですけどね。


「いえ、お断りさせて頂きます。」


「そんなこと言うなよ、ほら、女だけのPTだと色々苦労するだろ?」


「それについては大丈夫です。私達には一緒に行動してくれる、頼りになる人が居ますから。」


「どこに? 居ないだろうが、そんな嘘には騙されないぜ。」


「ちょっとアンタ、何ナタリーを誘ってるのよ!」


私達の会話を聞いてアイリが私を助けるためにも文句を言ってきました。


「丁度良い、アンタも誘うつもりだったんだ、俺と一緒にPT組もうぜ。」


「誰がアンタなんかと組むもんですか! お断りよ!」


「そう言うなって、男が居ると楽だぞ? それに俺ほど良い男は居ないと思うぜ?」


「はぁ? 寝言は起きてから言いなさいよ! だいたい私達には素敵な旦那が居るんだからね!」


「そうです。とっても大事な人です。」


私も追加で援護します。


「そんなヤツいねーじゃん! 適当な事言うなよ。」


「それは今日たまたま用事が有ったから、別行動になっただけよ。」


「どーだか。」


中々納得してくれません。もう無視するのが良いのかもしれません。

言い合っている内に、私達の順番になったみたいです。

いけない、気持ちを切り替えないと!


「ほら、行くのじゃ! アイリ、ティア頼むのじゃ!」


「は~い。」


「はい。」


私達はゴブリンナイトへ彼無しでの挑戦をするのでした。


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