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調合に挑戦してみた

何か昨日のアクセスが通常の3倍くらいあってビックリしました。シ○ア少佐もビックリです(笑)

こんなつたない小説を読んでくれて、ありがとうございます。


「こんにちは~さようなら~」


俺はダッシュで逃げた


「お待ち!逃げると呪うよ!」


逃げられなかった…

いやさ、魔女みたいな恰好したおばあさんが、大きな鍋でぐつぐつと煮ていて「イッヒッヒッヒッヒ~」って言ってたら逃げるよな普通

周りにはホルマリン漬け?っぽい目玉や骸骨の頭にろうそくが有ったり、カエルやイモリの干物とか魔女屋敷にしか見えない

逃げたら100%呪われるのは間違いないと思う


「いい所に来たね、ちょっと手が離せないんだよ、悪いんだけどそこにある粉末を取ってくれないかい?」


おばあさんが指をさした所に瓶詰された青緑色の粉末があった

仕方が無いので瓶を持っておばあさんの所へ持っていく


「ここにあるスプーンで3杯、この鍋に入れておくれ」


逆らえない俺は言われたとおりに入れる


「次に、あそこにある液体を今度はスプーン1杯、その次はそこにあるキノコをナイフで細かく削りながら入れておくれ。

 それが終わったら…で…で…をしたら…」


とにかく言われたとおりに順番に対応していき、ようやく終わった


「助かったよ、無理言って悪かったねぇ。

 疲れたじゃろ? 飴ちゃん食べるかい?」


大阪のおばちゃんですか?

黄色のべっこう飴っぽ物を渡されたが…毒は無いよね?


----------------------------------

【ろっこう飴】

品質:C

効果:疲労回復

砂糖と水を合わせて加熱し、固めたもの

----------------------------------


おいしい水?たぶんそんな感じの水が使われているんだろう

とりあえず毒は無さそうなので食べることにした


「ありがとうございます」


ぱくりと口に放り込むと甘味が口いっぱいに広がる

うん、やっぱり疲れた時は甘いものだな、


「ところで、お前さんは何しに来たのかね?」


「工業区域を散策しようと思って、たまたま入っただけです」


「そうかい、そうかい、あたしにとっては、おかげで助かったから良かったけど、手伝ってくれてありがとね」


最初は見た目で怖かったが、話してみると良い人っぽいおばあさんだな


「入ってきて聞くのも変ですが、ここって何屋なんですか?」


「ここは薬屋だよ、正確には薬を調合するためのお店だがね、イッヒッヒッヒッ」


「なるほどわかりました。

 後、先ほど呪うとか言ってましたが、おばあさんは魔女なんですか?」


「あたしは薬剤師だよ、呪うことも魔法を使うことも出来ないよ。

 さっきのは、つい口から出ちまった、出まかせさ」


「え?だってその恰好は?」


「恰好の何が疑問に思っているのか分からないが、この三角帽子に黒いローブは薬剤師の正式な制服じゃよ。

 魔法を使える女性を魔女と呼ぶのなら、恰好に決まりはなかったハズじゃが…おそらく、動きやすい恰好をしているハズじゃな」


そういえばアイリさんはエロイお姉さんだったが、確かに動きやすい恰好では有ったな、エロイけど


「そうだったんですね、無知だったので助かりました」


「若いうちは色々と勉強するもんじゃ。

 ところでお前さんは、薬剤の調合とか興味ないかい?

 先ほど手伝ってくれたけれど、筋が良いと思うんだけどねぇ」


調合か、興味は有るっちゃ有るな


「興味はあります、でもいつまでこの街に居るかどうかも分からないし、時間も取れるかどうか」


「な~に、たまにここに来て手伝ってくれるだけでもええ、その時にゃみっちり教えてやるさ」


「おばあさんがご迷惑でなければお願いします」


「その、おばあさんってのは辞めてくれ、オババと呼んどくれ。

 後、その丁寧な言葉使いもくすぐったくて堪ったもんじゃない、適当でいいさ」


「そか、じゃあそうするわ。

 そう言えば、さっき作ってた薬って何?」


「あれはじゃな、お貴族様が使う精力剤じゃ」


「何!?」


----------------------------------

【精力剤】

品質:B

効果:興奮効果上昇、機能回復

オババ特製精力剤、1日1瓶、ご利用は計画的に

----------------------------------


「ホントだスゲー」


「おや、鑑定持ちかい?良いもの持ってるじゃないか。

 それに、その薬はお前さんには、まだ必要ないじゃろうに、欲しいのか?」


転生前の中年オヤジだった頃ならまだしも、今は確かに必要を感じないな、下手すると暴発するし(汗)

でも、何かの時に使えるかもしれない持っていても良いかもしれない。


「自分で使うつもりは無いが、1本貰っても良い?」


「手伝ってくれた駄賃だ、持っていきな」


「サンキューな、オババ」


「いいってことよ。

 さて、今日の仕事は終わったし、ええっと…そういえばお前さんの名前は?」


「あ、名乗ってなかったな、俺の名はハルだ」


「ハルか良い名前だ、あたしゃロッテじゃよ、まあ呼ぶときはオババで良いけどな。

 ハル、お前さんはこれからは、あたしの弟子じゃ、頑張るんじゃよ」


「ああ、オババ宜しくな、それとも師匠と呼ぼうか?」


「そうじゃな弟子と言ったんじゃから師匠がいいじゃろうな」


「ああ、わかったぞ師匠」


「ハルよ時間が有るなら少し調合について勉強して行くかい?」


「今日は休みで時間あるから大丈夫だぞ、師匠」


俺は時間が許す限り調合の基礎を学ぶのだった

葉の乾燥の仕方やら粉末の方法等、基礎的な部分を色々と教わった。

日も暮れて師匠の教育もひと段落が付いたので終わりになった。


「今日はここまでじゃな。

 ハルよ、これは師匠から弟子へのプレゼントじゃ、しっかり励むんじゃぞ?」


そう言って師匠から調合に必要な器材を一式を貰った。


「ありがとう、師匠!

 それじゃ、俺はそろそろ帰るわ。

 俺は『薔薇の宿屋』で宿泊してるんで、何かあったらそこに言ってくれ」


「あの宿かぃ、まー飯は旨いが…知ってるとは思うが、気を付けるんじゃよ?」


「わかってるって、それじゃね~」


俺は師匠の薬屋を後にした。

ひょんな所で弟子になってしまったが悪くない、いざとなったら薬剤師としてお金を稼ぐのも良いしな

よし、宿に帰るとしよう。


イーッヒッヒッヒッヒッ

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