今日の予定
意識が浮上して目が覚めた。
目の前には男性が2人居て拍手をしている。確かコイツは…
「どうやら成功したみたいだな。おめでとう!」
「おめでとう!」
思い出した。俺を改造したマッドサイエンティストだ!
もう一人は見たこと無いな。誰だ?
とりあえず俺は色々と文句も言いたいことも有ったが、質問してみることにした。
「キー!(おい!)」
あれ? 構成員の声が聞えた様な…
「これで貴様も立派な構成員だ、しっかりと働くと良い。」
「キキッ? ウッキキッキ?(はぁ? 何言ってんだ?)」
あれ? 言葉が…
「ウキッ! ウキャキャ!(よぉ! 相棒!)」
そんな疑問を感じていると、突然目の前に現れたのは構成員だ。だが俺はコイツの言葉が…
「ウキャ、ウッキキキキッ!(何故、こいつの言葉が分かる!)」
「ウッキャ、ウキウキウッキャキャ!(それはな、お前が俺達の仲間になったからだ!)」
「ウッ、ウキキキャー!!(な、何だって~!!)」
ガバッ!
「そんなの嫌だあああぁぁぁぁ~~~!! ってあれ? 何だっけ?」
よく覚えてないが、そんな〇〇は嫌だみたいな動画を見て笑い転げていたような気がする。
まさかあのキャラをあんな風にするなんて…ぷぷっ! 思い出し笑いが出てしまった。
おはようございます。
さて、今日は朝一で冒険者ギルドへ行って、依頼の確認をしてから今後の予定を決めようと思う。
そうと決まれば、さっさと起きることにしよう。
相変わらず俺の上にはシャルが寝ていた。もうすっかり定位置となっているみたいだ。
最近肉付きが良くなったせいか、少し重…こほん。魅力的になってきたんだよね、言わないけど。
「ほれ、シャル朝だぞ。」
体を揺すって起こすと、目を覚ましたみたいだ。
「おしっこ…」
クシクシと目を擦ったシャルは、トイレへと行ったみたいだ。
上が軽くなったので、俺も起きて着替えることにした。
シャルもトイレから戻ってきたので着替えさせ、食堂へ向かうことにした。
食堂にはアイリさんと、ビアンカさんが居た。ナタリーさんとティアさんは朝食作りかな?
「アイリ、ビアンカおはよ~」
「おはよう。」
「あ、ハル君おはよ~、シャルちゃんもおはよ~」
「おはようなのじゃ。」
俺達は挨拶を済ませてから席に着いた。
「お待たせしました。」
丁度良いタイミングでナタリーさん達が朝食を持って来てくれた。
「いつもすまないねぇ、ゴホゴホ…」
「旨そうなのじゃ。」
「もうお腹ベコベコだよ~」
「美味しそう。」
「えっ! ハルさん、風邪ですか? 大丈夫でしょうか?」
ナタリーさんが心配して額に手を当てて気にしてくれた。
嬉しいが、そうじゃ無いんだよ…
「あ、あの…多分ですけれど、そこは『おとっつあん、それは言いっこ無しですよ。』じゃないですか?」
「はい?」
「何じゃそれは。」
「ティア! 分かってくれるのか!!」
「それってもしかして英雄様が良くやってたってヤツ?」
「ええ、私も話で聞いたことが有っただけでしたので、合っているのか不安なのですが…
あ、でも、ハル様の様子からすると正解みたいですね。」
そう言ってティアさんが嬉しそうな顔をした。
実際その通りで、俺はそう言った反応が欲しかったからね。
「…勉強不足でした。次こそは!」
ナタリーさんが物凄く気合を入れていた。
あ、あの、そこまで気にしなくても大丈夫ですよ? 単なるお約束のネタなのですから。
「こほん。えっと、とりあえず今日の予定を話すね。
朝一で冒険者ギルドで依頼の確認をしてから今日の予定を決めたいんだけど良いかな?」
「いいよ~」
「構わないのじゃ。」
「問題無い。」
「はい、大丈夫です。」
「お任せします。」
全員の了解を得られたのでまずは冒険者ギルドへ行くことに決めた。
なら、さっさと朝食を取ることにしよう。
今日の朝食はっと、おにぎり2個と卵焼きにソーセージ、スープとサラダだ。
「何でおにぎり?」
「あ、駄目でしたか?」
「いや、駄目じゃ無いんだけど、お弁当のイメージが有ったから聞いただけだよ。」
「たまには変わった物でもと思ったんです。」
「なるほどね。じゃあ頂くとするよ。」
まずはおにぎりをパクリ…ほぅ? 高菜のおにぎりか、これは旨い!
次に卵焼きを食べてみる。甘い卵焼きだ。塩っけの後の甘さがたまらない!
2個目のおにぎりは…こっちはシャアケか。これまた旨い!
スープは野菜スープだが、しっかりと出汁を撮っているみたいで、最高だ。
ソーセージもパリッとしてジュワっとして旨いし、サラダも絶品だ。
ぱくぱくむしゃむしゃ…ごくん。
「ごっそーさん。」
「「お粗末様でした。」」
食事が終わったので、俺達は冒険者ギルドへと出発することにした。




