表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
399/554

賭け事?


食事をしている最中に、思い出したことが有ったので聞いてみることにした。


「みんな、さっき講習の話をしたけど、講師が決まったら相手の都合で日にちを決めたいと思うんだけど、良いかな?」


「良いも悪いも、あたいらのリーダーはハルじゃ、好きにしたら良いのじゃ。」


「そだね~、それにダンジョンに必要な技術でしょ? 反対する人は居ないと思うよ~」


「そうですよハルさん、だからこちらのことは気にしないで下さい。」


ティアさんととシャルは俺の決定に従うみたいで、特に意見を言うつもりはなさそうだ。


「そっか、じゃあ日時が決まったら連絡するよ。ありがとう。」


「どーいたしまして。」


「期待してるのじゃ。」


「頑張って下さいね。」


「待ってる。」


ティアさんはニッコリ微笑んだ。


「さて、みんな~、今日の部屋割り勝負行ってみようか!

 今日の私は絶好調だからね~! ハル君との2人部屋は貰うよ~」


突然アイリさんが高らかに宣言してきた。


「何を言ってる、あたいに決まってるのじゃ。」


「えっと、あの、その、はい。」


ナタリーさんが私ですとも言う感じに手を上げた。


「勝つ!」


「遠慮しちゃ駄目なんですよね? 頑張ります。」


どうやら女性達の戦いが始まるみたいだ。

俺は怖いのので何も言わずにじっと我慢の子である。


「いつもじゃんけんだと芸が無いので、これを用意してみたよ~」


アイリさんがそう言って、ポケットから何かを取り出した。

四角錐を張り合わせたクリスタルの物体だった。これって…


「サイコロ?」


「ノンノン、ハル君これはダイスって言うんだよ~」


「なるほど。」


どうやら英語読みらしい。


「これってギャンブルに使う奴なのかの?」


「そだよ~、それで数字の大きい人が勝ちって言うのはどうかな?」


「良いじゃろう。勝負じゃ!」


「じゃあ、私から行くね~、えい!」


コロコロとダイスが転がり、7の数字で止まった。


「ふふん、勝負は見えたわよ。」


アイリさんは得意顔だ。


「じゃあ、次は私。」


シャルがダイスを転がす…


「8」


「嘘!」


「では、私ですね。えぃ!」


ナタリーさんがダイスを転がす…


「8ですね。」


「何で!?」


「次はあたいじゃな。」


ビアンカさんがダイスを転がす…


「8じゃな。」


「嘘!!」


「では、最後に私が。」


ティアさんがダイスを転がす…


「8でした。」


「ちょ、ちょ、ちょっと待って! みんなズルしてない?」


アイリさんが慌ててそんなことを言ってきた。


「ズルも何も、これはアイリが持ってきた物じゃろ?」


「してない。」


「普通に転がしました。」


「私もです。」


「そ、そんなぁ~!」


アイリさんは膝から崩れ落ちた。どんまい?


「じゃあ、残った者で2回戦じゃな。」


そう言って皆でダイスを振り、結果は…


「また負けたのじゃ~!」


「残念です。」


「負けちゃいました。」


「勝ち!」


どうやらシャルが勝者になったみたいだ。

俺が4人部屋になる選択肢は無いみたいだ。いや良いんだけどね。


夕食も終わり、部屋に戻ってきた俺達は、湯あみをして寝ることにした。

シャルはいつも通りにスポポンと服を脱いた。


「なぁ、シャル。」


「何?」


「シャルも女の子でそろそろ年頃なんだし、もう少し恥じらいと言う物をだな、持った方が良いと思うぞ?」


「ハル様以外ではやらないよ?」


「いや、そう言うことじゃ無くてな。」


「…もしかして恥ずかしがった方が嬉しい?」


確かに恥ずかしがる女の子を見るのは楽し…じゃなくて!


「嬉しい、嬉しくない問題じゃ無いの!」


「でも、今ハル様、うれしそうな顔をした。」


バレテーラ。

だが、大人としてビシッっと言っておく。


「と、とにかく、そう言うことだから。」


ビシッっと言えなかった。


「分かった。」


とりあえず納得してくれたみたいだ。

シャルのシッポ以外を洗ってあげた後は、自分の体も洗い、明日のためにも寝ることにした。

シャルは俺の胸元に入り込んで横になる。

それじゃ、おやすみなさい…ぐぅ…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ