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反省会


宿に到着した俺達は一度部屋に戻り、着替えてから食事にすることにした。

今日は疲れたので、公平に部屋割りをしてもらった。

その結果、ナタリーさんとシャルの2人部屋、それ以外が4人部屋となった。


ナタリーさんとティアさんが、夕食が出来るまで少し待ってくれと言うことなので、食堂でエールを飲みながら待つことにした。


「何ちびちびと飲んでいるんじゃ? 酒が不味くなるじゃろうが。」


「今日の帰りのことを考えていたんだよ。」


「あれは反省したことだし、次に生かせれば問題無いのじゃ。」


「そりゃそうなんだけどな。でもホント、思い込みって怖いって思ったよ。」


「確かにね~ あの時のハル君のあの行動を思い出しても、敵がいるとは思わなかったもんね~」


「面目ない…」


「でも、いい経験だったんじゃないのかな? もっと強い敵の時だったらと思うとゾッとするよ~」


「じゃの。」


「失敗から学ぶ経験は多い…か。」


「それってハル君の国の言葉? でも、そうかもしれないね~」


「国の言葉と言うよりは、先輩からの受け売りだけどな。

 だけどこれって反省しない人には意味が無い言葉でも有るんだけどね。」


「なるほどね~ 覚えておくよ~」


「あたいも、みんなを守る盾として、油断はしないことにするのじゃ。」


「シャルも。」


そこにナタリーさん達が夕食を持ってやってきた。


「はい、夕食が出来ましたよ。」


「お、待ってたのじゃ。」


「美味しそう~」


「ご飯。」


「確かに旨そうだ。じゃあ暖かい内に食べようか。」


さて、今日の夕食はっと、ご飯に肉じゃが、焼き魚と味噌汁だ。ビューティフォー!

うちらの世代の男性を落とすための食事の上位に位置する肉じゃがだ。こんなに嬉しい物は無い。

まぁ、今の人達はめんつゆや、電子レンジとかを使った簡単時短料理にすることも出来るけどな…酒のつまみとしてお世話になりました。

では、いただきま~す。


ぱくり…旨っ!


しっかりジャガイモの形をしているのに、口の中に入れたとたんにホロホロと崩れる感じだ。しかも中まで味がしっかりと染みていて旨い!

肉も煮込んだはずなのに硬くなっておらず、じゅわっと染み出る汁と肉の油がたまんね~!! ご飯と合わさることでより味に引き立つことが出来て最高だ。

手間暇かけて作っただろうこれは、文句無しに最高の味だ。こりゃ世の中の男が落ちる訳だ…

あ? 俺? 俺はも肉じゃが関係なく落ちてるよ。言わせんなよ恥ずかしい。


魚はサバみたいな魚の塩焼きだ。

サバ!? この迷宮都市って結構内陸にあったよな? これってもしかして川魚なのか?


「ナタリー、ちょっと良いか?」


「何でしょうか?」


「この魚って川魚?」


「いえ、ダンジョン産ですね。」


「あ、あー、なるほどね、納得した。ありがとう。」


「はい。」


おそらく敵を倒すとドロップするものなんだろう。

そっか、ダンジョンってドロップする関係上、意外とこういった物の流通が多いんだ。

そう考えると迷宮都市って悪くない場所なのかもしれないな。


ぱくぱくもぐもぐずず~…ごっくん。


「ごっそーさん。」


「お粗末様でした。」


食事を終えたので、各自部屋に戻り、湯あみを済ませて寝ることにした。

激しい争奪戦の末、アイリ、ビアンカ、俺、ティアの順番になった。


「ハル君が遠いよ~」


「あ、あの、場所を代わりましょうか?」


「だ~め、そこはティアが自分で勝ち取った場所なんだよ? 見てなさい! 次は負けないんだからね!」


「ふふふっ、負けませんよ?」


「そうこなくっちゃね。それじゃおやすみ~」


「おやすみなさいです。」


「おやすみなのじゃ。」


「おやすみ。」


何だかんだで仲良くやってくれていて助かるな。

女同士のギスギスとか、いびりとかが無くて本当に良かった。

御蔭様で俺の心にも余裕が有るのは嬉しい。


明日もまた頑張ってみんなを安心して養えるようにしないとな。

おやすみなさい…ぐぅ…


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