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戻る途中で


地下4階へ向かう階段を上る。

すると、上の方で戦っている音が聞こえてきた。


「もしかして戦闘中か?」


反応は全部で6つだ。


「この先で戦闘中みたいだ。反応は6つ有るけど、どうする?」


「恐らくホブゴブリンとの戦闘中じゃろうな。」


「ボス部屋だし、多分な。」


「邪魔さえしなければ、先に進んでも大丈夫なんじゃないのかな?」


ナタリーさんを見ると頷いてくれたので、大丈夫なのだろう。

このまま進むことにした。もちろん警戒は怠らない。

そして、俺達は地下4階へと到着した。


戦っていたのはホブゴブリン1に対し、前衛3、弓1、魔法1の5人PTみたいだ。

ビアンカさんみたいなタンク職の人は居ないみたいだ。

俺達は邪魔にならない様に壁に移動し、戦いを見学してみることにした。

まぁ、1匹に対して5人での攻撃なので、大して苦労もせずに倒してしまった。

ただ、連携は上手いなと思った。


前衛3人が離れたと同時に魔法や矢が良いタイミングと飛んでいた。

俺達の場合は、ビアンカさんが壁となるからこの方法はどうなんだろうか?

色々試行錯誤しながら試してみるしか無いだろうな。


戦闘も終わったみたいだし、部屋を出るか。

扉を開けようとした所で声を掛けられた。


「俺達はこのまま下に行くから、次の人に言って貰って良いか?」


「わかった、伝えておくよ。」


「すまんな。」


大した手間じゃないし、構わないだろう。

向こうも移動し始めたみたいなので、俺達も扉の外に出ることにした。

扉の向こうの順番待ちしていた人に、下へ降りて行ったことを伝え、俺達もここを後にした。


行きと同様、ショートカットを使わずに帰ったのでそれなりに戦闘を行った御蔭でロンの荷物はさらに増えていた。

おそらく20kgくらいにはなったのでは無いだろうか?

20kgと言えば、俺が持ったとしても結構重いと感じるのに、それをこんなに小さな子供がよろけながらも運ぶ姿を見るのは心苦しいが、甘やかすのも違うと思うので心を鬼にした。

何とか冒険者ギルドまで帰ってくることが出来た。

さっそくトルネラさんの所へ行くことにした。


「こんばんは、トルネラさん。」


「よぉ、帰って来たか。

 ん? 何だ、仲間を増やしたのか?」


「いえ、今日は訳有って荷物持ちを雇うことになりまして。」


「なるほどな、どれ今日の成果はどんな感じだ?」


「ロン、今日の拾ったのを出してくれ。」


「はい。」


「今回は武器ばっかりだな。ショートソードが7本、短槍が1本、ロングソードが5本、後はグラスウルフの刃が10本か。

 金貨6枚、銀貨4枚、銅貨5枚って所か。金貨の分は銀貨で払った方が良いか?」


「はい。お願いします。」


俺はお金を受け取り、窓口を後にした。

俺はロンに向き合い、話をすることにした。


「さて、今回の報酬だけど、危険な目にも合わせちゃったのも有るし、鉄貨分の端数を切り上げて銀貨6枚と銅貨5枚にしようと思うんだけど、どうかな?」


「良いんですか?」


「ああ、頑張って運んでくれたしな。」


「ありがとうございます!」


俺は報酬を支払った。

予定の薬の代金を超えたお金を稼ぐことが出来て、喜んでいる。

何度も頭を下げて去って行った。


「それじゃ、皆の分も配るね。少し減っちゃったけどごめんな。」


「何言ってるんじゃか、十分稼いどるじゃろうが。」


「そうだよ~、それでも昨日より多いんだよ? 問題無いよ~」


「もちろん、私も問題有りません。」


「一杯。」


「一杯ですね。」


とりあえず満足してくれたみたいで良かった。

今日はロンの関係で早めに上がったが、色んな意味でも疲れたので帰ることにした。


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